ぼくのほんだな

フワフワした僕が本を中心にスキな話題だけを勝手気ままにお届けします。

ぼくのほんだな240・・西村玲子と佐伯俊男の"2人のイラストレーション"《ご案内》

2021年04月01日 | 漫画・イラストレーション・アニメーション
イラストレーター、エッセイストの西村玲子さんが1月24日肺腺がんのため亡くなられました。78歳でした。 豊かで心地よい暮らしの提案をされてきました。
「西村玲子」と名前を聞いてもピントこない方もおられるかもしれません。 でもその作品を見ればキッと多くの方がハイ、ハイ、ハイってうなずく筈です。

   
左) 「西村玲子のおしゃれ絵ブック」 角川文庫
中) 「暮しのときめき図鑑」 集英社文庫
右) 「玲子さんのシネマの贈りもの」 講談社文庫

  
左) 「よそおい手帖」 毎日新聞社 右) 「花とともに夢みてばかり」佼成出版社

どお?うなずけました?? (ハイ、ハイ、ハイ。)

玲子さんについてぼくはあまり詳しくないのでぼくのおばさんに聞いてみることにしました。と言うのも、ぼくのおばさんがよく玲子さんについて話をしていたのを思いだしたからです。 さっそくメールをピッ。

ぼくのおばさんから郵便物が届きました。
さすが、ぼくのおばさん 早ゃ! オッとそうだ「私をご存知ない方にお話をするときは枕詞のようにいつも"おしゃれな"って付けなさい」と云われてたっけ。
では、改めまして"おしゃれな"ぼくのおばさんからの郵便物はナンだろう?
開けてみると中に四角い白の封筒と手紙が入ってる。四角い封筒のおもてには"2人のイラストレーション"《ご案内》って印刷されている。玲子さんからの展覧会へのお誘いです。その下に「佐伯俊男」「西村玲子」って2人の名前と住所・勤務先が書いてある。

白い封筒


"2人のイラストレーション"《ご案内》佐伯俊男 西村玲子

そしてその白い封筒の中には四枚のカードが入ってる。こんなのが出てきたあ~。

1枚目
佐伯俊男*西村玲子

2 illustration by toshio saeki reiko nishimura
"2人のイラストレーション" 佐伯俊男*西村玲子 《ご案内》
とき/9月30日―10月5日 ところ/千日画廊〈大阪千日デパート2階〉毎日午前10時―午後9時30分

2枚目
佐伯俊男*西村玲子

秋のひとときを 心ブラでお過ごしになりませんか マーブル通りがあなたの靴といっしょに 見事なハーモニーを奏で たのしいひとときをお約束するでしょう そして もう少し足をのばしてみませんか 千日デパート2階まで・・・ わたしたちの作品を見ていただきたいのです "2人のイラストレーション" やっと、こぎつけました わたしたちは作品以外におもてなしする術を何も知らないのです ー案内文ー

3枚目
佐伯俊男
(極々わずかに強烈な個性の片鱗がうかがえます)

4枚目
西村玲子
(コレが玲子さんの50数年前のイラストレーションです。 初々しいですね)

同封されていた"おしゃれな"ぼくのおばさんからの手紙には、おばさんが机の引き出しの奥にしまってたこの案内状をぜひ見て欲しかったこと、そしてこの案内をもらって初めて展覧会場に足を運び、そこで玲子さんと愉しくおしゃべりをしてからもう50年以上。 この案内状が自身の若かった時のことを懐かしく思い出させてくれたことや、 玲子さんが亡くなられた哀しさと、時を同じくしてきた歓び等が、ない交ぜになって綴られていました。 ぼくには知りえないところもあるんだけど、 玲子さんという穏やかな温もりを失った"おしゃれな"ぼくのおばさんの言い得ない寂しさは僕にも伝わってきました・・・。
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