ぼくのほんだな

フワフワした僕が本を中心にスキな話題だけを勝手気ままにお届けします。

ぼくのほんだな247・・雑誌「薔薇の小部屋」 夏の号・創刊号と秋の号 内藤ルネ・企画

2023年01月02日 | ほんだな
わたくしお医者さんではありませんが今回、甘党の方に良薬ではなく猛毒を処方したいとおもいます。 甘党の方にとってこれ以上の毒はありません。 なかでもギガ甘党を自認する人なら是非お試しください。 この毒を飲み干せたならその人は今後どのような甘さが襲ってこようとビクともしないでしょう。 なぜなら毒喰らわば皿までの境地に至るのですから。 さすればギガを遥かに飛び越えた立派なヨタ甘党として認定しましょ。

ぼくはもともと甘党なんだけど、半分は辛党でもあるんです。 だからそうとうガンバったつもりだったけどやはり半分でギブアップしちゃった。 飲み干すのはとてもムリ。 表紙から、中から、裏表紙から、すべてグルグル巻の強烈な甘味がた~っぷりなので覚悟がいります。 貴方も挑戦してみてください。 ぜひ!

内藤ルネ企画の雑誌「薔薇の小部屋」 夏の号と秋の号の二冊です。 では、夏の号からいきますよ~おう。



表紙/うら表紙 (すでに甘っまッ)

「薔薇の小部屋 昭和五十三年夏の号」 創刊号 内藤ルネ・企画 1978 定価七八〇円 第二書房

この創刊号の"夏の号"は「特集・なつかしの少女雑誌」ということで、そのきらびやかな執筆陣に驚かされます。
美輪明宏、森茉莉、鈴木真砂女、金井美恵子、宇野亜喜良、四谷シモン、白石冬実、熊井明子、城夏子、倉島真理、田村セツコ、松島トモ子、鰐淵晴子、小鳩くるみ・・・ ワッ、も~書き切れない! 押すな押すなでギュッ。 充実感がジュッ!


なつかしい少女雑誌の特集です。 もう、懐かしさそのものですね。


中頁がビュ~ン。 懐かし心をくすぐります。


次は創刊2号の"秋の号"です。


表紙/うら表紙

「薔薇の小部屋 昭和五十三年秋の号」 内藤ルネ・企画 1978 定価八三〇円 第二書房


おもいでの少女小説を特集してます。 「和」もいいです。


この号も中頁がビュ~~ン。 甘さは容赦なしです。

「あとがき」と言うか最終頁の「千駄ヶ谷通信」にはこのように書かれています。
―ですから次の号がどんなになるのか僕たちにもさっぱり分かりませんが、千駄ヶ谷の銀杏並木がまっ黄色に輝く11月には、いっそうたのしい冬の号をお届けしたいと考えております。―
との言葉を残したまゝながい月日が流れることになりました。 多くのフアンは今でも待っています。

今でこそ「カワイイ」は世界語になっていますが、 以前から「カワイイ」は女の子のあいだで強く永く支持されてきてました。 一般的には「少女趣味」として一時期特有の微熱みたいなものだと見做されていましたよね。 実際、大人になっていく中でセンチメンタルな感情は弱々しくて、非生産的なものだと思われてきたけれど、センチメンタルな感情も強い心を支えるために必要なひとつの要素だと思うんですけどね。

松岡正剛さんは著書「フラジャイル」(1995 筑摩書房 ) の帯に

―なぜ、弱さは強さよりも深いのか? なぜ、われわれは脆くはかないものにこそ惹かれるのか―

と記すように、「弱さ」のもつ新しい意味を多面的に探っておられます。
フェミニズムは男女両方の平等な権利を訴え、弱者が弱者のままで尊重されることを求めて活発化しているし、ジェンダー論しかり、多様性の違いこそ楽しもう 等、このところあらゆるシーンでホンの少しづつですが 確実に変わりつつありありですね。

ひとつのものを捉える時に一面的に捉えるのではなく、多面的に捉えるように心がけましょう。 僕についても「賢い」んだけどねえ・・・で止めなくて、でも「可愛い」くて、おまけに「やさしい」んだねって多面的に捉えて躊躇なく言ってもらいたいです。

*「ぼくのほんだな 44 恋する女の子たち」も見てください。
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