ぼくのほんだな

フワフワしたノリやすい僕が本を中心にスキな話題だけを勝手気ままにお届けします。

ぼくのほんだな 206・・山本美智代印刷画集「銀鍍金」

2015年07月21日 | 美術・工芸
あゝ暑い!アツい!熱い~!!僕は どうしてこうも熱いのでしょうか! because それはね、「山本美智代」の作品に触れてるからなんです。もちろん作品はい~っぱいあるんだけれど、 今、触れてるのはコレ、『銀鍍金』。 画集です。 でも、ふつうの画集ではありません。

印刷を原画の大量複製の手段としてではなく、印刷インクと製版技術と紙さらに製本という工程の中で最大に実現される表現を求めて、画集自体がオリジナルな作品となるようなものにしたいと思います。
               「銀鍍金」の出版挨拶状 より

 ケースカバー/ 表 

 ケースカバー/ 裏
              
山本美智代印刷画集「銀鍍金」 山本美智代 芹沢真吾/造本 1970 定価 3,800円 前衛社

まず、何と言ってもタイトルがいいんですねェ。 「銀」いいですねェ。 (「金」のほうが・・) それに「鍍金(メッキ)」いいですねェ。 (・・でないほうが) そして、キリッとした文字の佇まいと音感が、もうク~~ッ! (伝わらない。)
まあコレだけのタイトルですから内容ももちろんすっごくスゴイんです!どれだけスゴイかと言えば、くちゃくちゃスゴイんです。 びっくりするんです。それから、そのォ・・ ん・・・・ 暑くって頭がぼ~っ。(すずしくても。) いつもの僕みたいにビシっとまとまらないので 先になかみを見てちょうだい。 大型本です。

表紙「銀鍍」
(あ~あっ、タイトル文字が見えませ~ん。)


(こちらも文字判読不能です・・・)



「食卓の自画像」高橋睦郎のページ



「銀の世界」 伊藤桂一のページ

執筆者は文芸誌「南北」の執筆者に限定。 以下ずら~り。
坂崎乙郎・高橋睦郎・吉行理恵・伊藤桂一・加藤郁乎・塚本邦雄・須永朝彦・馬場あき子・白石かずこ・富岡多恵子・田中小実昌・萩原葉子・笠井叡・多田智満子・種村季弘・河野多恵子・小川国夫・稲垣足穂・ほか

どう?僕のまとまらない賛辞に同感? (形容詞ばっかり・・・・。) ですか。 じゃあ、こちらはどうでしょうか。 伝わりやすい文章だと思いますので。

解剖台上のミシンとコオモリ傘は、もはや神話ではなく揺籃の玩具である。
異質物の結合の不条理さにもかかわらず、この軽快な疾走のイマージュはそれ故に自然なのだ。そういえばこれらの作品を通して感ずることは、硬質的な抒情性である。 常に聖らかで澄明な感性が貫流している。 それが最も大事なことだと思うのである。
     ~ 本書「後書風な覚え書 常住郷太郎」より抜粋。~

そうなんです。僕が言おうとしてた山本美智代の魅力はこの文章にある通り、「硬質的な抒情性」と「聖らかで澄明な感性」なんです。 それはこのような美術家としての作品だけでなく、装丁家の草分けとしてこれまでに数多く携わった造本にもいかんなく活かされているんです。 素晴らしい装丁についてもお話したいんだけれど、そちらはいずれ又。

ほんの少ししか見せられないけど、山本美智代の豊穣な世界を感じてもらえればうれしいんです。貴方は感じますか?伝わらなくても僕はスイーツを食べて昼寝します。 おやすみ・・


*〈タイトルの「銀鍍金」の表記〉ケースカバー・表紙 は「銀鍍」  扉・本文・奥付は「銀鍍金」になってます。 なんでやろ。
コメント
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