イタイ、イタイ、いたい、♪あなたに あ、いたくて~じゃなくて、とにかく痛いンですよ。(どこが?) 胸が。 (どした?) この本を見てたら
胸がキリキリ痛むんです! (だったら見なければいい!) でも見たいんだよね。(どっちかにせい!) じゃあ、見る!!
最初、怖そうだから そおっと片目でチョッとづつ見てたんだけど、そのうち自分でも知らずしらずのうちに引き込まれていったんだね。 いつの間にか両目でシッカリ見てました。 目が離せなくなっちゃったんだ。そしたら急に胸がドッキン・ドッキンしてきて、 わっ痛ッ! わかる? (いえ、その本見てないからわかりませ~ん。)
ア、そっか。じゃあ、お見せしなくちゃね。 (いらない。)
そう遠慮なさらずともお見せしますので。 ハイ、こんなんで~す!
函おもて/函うら
「マゾヒストたち」 ロラン・トポール 澁澤龍彦/編 堀内誠一/装釘 1972 初版 定価680円 薔薇十字社
帯/表・裏 (どうだ!読めないでしょ。)
・帯のおもて(左)には
―贅沢に育てられた狂気の所有者・・・・・フランス・ブラックユーモア界の異才トポールが描くマゾヒストたちへの讃歌― とあり、
・帯のうら(右)には
―《苦痛を欲する人たち》というマゾヒストの定義を純白の心で把えて描き出すことによって、恐怖から立ちのぼるユーモアの
破壊力と衝撃を再発見させるトポールの代表作漫画集― と書かれています。
ここで、簡単にロラン・トポールに就いてふれときます。
ロラン・トポールはフランスのイラストレーター、漫画家、画家、小説家。 1938年パリ生れです。ルネ・ラルーと組んだアニメ『ファンタスティック・プラネット』は有名。ご存知? 以上、簡単でした。
それでは本題に。内容は《LES MASOCHISTES》と《トポール傑作選》で構成されています。
おもて表紙/うら表紙
《LES MASOCHISTES》より (1960)
①
②
③
《トポール傑作選》より
〈あとがき〉に澁澤龍彦は
「マゾヒストの論理が貫徹されればされるほど、それと世の常の論理とのあいだに、奇妙な違和や対立が明からさまになるのである。それが私たちには、殊のほか面白いのである。」と。 又、「どの漫画にいちばん激しい衝撃を受けるかで、被験者の潜在意識やコンプレックスを解明する上にも役立つのではあるまいか、と私はひそかに考えている。」と記している。
例えば、
①(右)あるファッション・モデルが選んだ「鉄板の上にすわり、自分の大腿を輪切りにして、フォークで刺して食べようとしている男の絵」がぞっとするようだという。⇒ 彼女は形のよい大腿が自慢なのかもしれない。
②(右)また、「鑢(やすり)で指を磨滅させてしまった男の絵」がいちばん怖いと言った女性は⇒ 丹念に爪を磨く性癖の持ち主なのかもしれない。
と言った風に。
ちなみに澁澤龍彦がいちばん怖いと思う絵として一点あげたのは、
③(右)「巨大な大根おろしのような器具で、自分の顔をすりおろしている男の絵」だそうです。 これを貴方ならどう解釈する?
この本は、ぼくのように怖がりの人には敬遠されてしまいそうな「テーマ」を扱っているけど、それをズバっと取り上げて、このような手に取りやすいシャレた本に仕立て上げた魔法使いはいったい誰なんだろう? 編者の澁澤龍彦? それとも装釘した堀内誠一? どちらもそうだろうけど、やはりここは、かつて甘めで華麗に出版界を彩った薔薇十字社の内藤三津子だろう、です。 本書に「内藤好み」が見て取れるのが微笑ましいなあ。 でも、トポールのテイストはスッゴ~く強烈なので、 シッカリまとめ上げるには大いに悩ましかったのでは?
そして、"上品でない狂気のトポール"(と、前書きでステルンベールが書いてる)がこの本を見た時どう思うかな?
ぼくはねェ、最初なんだか違和感があって痛そうだからノーサンキューだったんだけど、そこが又、味があっていいんだよと囁く声がどこからか聞こえてきたりもするんだよね。 (どっちやねん。)
で、読み終えたあとのぼくとしては "どっちも~" っていう感じ。 怖いもの見たさかな? どうも好きになってしまいそうで自分が怖いんだけど・・。 貴方はどうでしょうか?
胸がキリキリ痛むんです! (だったら見なければいい!) でも見たいんだよね。(どっちかにせい!) じゃあ、見る!!
最初、怖そうだから そおっと片目でチョッとづつ見てたんだけど、そのうち自分でも知らずしらずのうちに引き込まれていったんだね。 いつの間にか両目でシッカリ見てました。 目が離せなくなっちゃったんだ。そしたら急に胸がドッキン・ドッキンしてきて、 わっ痛ッ! わかる? (いえ、その本見てないからわかりませ~ん。)
ア、そっか。じゃあ、お見せしなくちゃね。 (いらない。)
そう遠慮なさらずともお見せしますので。 ハイ、こんなんで~す!
函おもて/函うら
「マゾヒストたち」 ロラン・トポール 澁澤龍彦/編 堀内誠一/装釘 1972 初版 定価680円 薔薇十字社
帯/表・裏 (どうだ!読めないでしょ。)
・帯のおもて(左)には
―贅沢に育てられた狂気の所有者・・・・・フランス・ブラックユーモア界の異才トポールが描くマゾヒストたちへの讃歌― とあり、
・帯のうら(右)には
―《苦痛を欲する人たち》というマゾヒストの定義を純白の心で把えて描き出すことによって、恐怖から立ちのぼるユーモアの
破壊力と衝撃を再発見させるトポールの代表作漫画集― と書かれています。
ここで、簡単にロラン・トポールに就いてふれときます。
ロラン・トポールはフランスのイラストレーター、漫画家、画家、小説家。 1938年パリ生れです。ルネ・ラルーと組んだアニメ『ファンタスティック・プラネット』は有名。ご存知? 以上、簡単でした。
それでは本題に。内容は《LES MASOCHISTES》と《トポール傑作選》で構成されています。
おもて表紙/うら表紙
《LES MASOCHISTES》より (1960)
①
②
③
《トポール傑作選》より
〈あとがき〉に澁澤龍彦は
「マゾヒストの論理が貫徹されればされるほど、それと世の常の論理とのあいだに、奇妙な違和や対立が明からさまになるのである。それが私たちには、殊のほか面白いのである。」と。 又、「どの漫画にいちばん激しい衝撃を受けるかで、被験者の潜在意識やコンプレックスを解明する上にも役立つのではあるまいか、と私はひそかに考えている。」と記している。
例えば、
①(右)あるファッション・モデルが選んだ「鉄板の上にすわり、自分の大腿を輪切りにして、フォークで刺して食べようとしている男の絵」がぞっとするようだという。⇒ 彼女は形のよい大腿が自慢なのかもしれない。
②(右)また、「鑢(やすり)で指を磨滅させてしまった男の絵」がいちばん怖いと言った女性は⇒ 丹念に爪を磨く性癖の持ち主なのかもしれない。
と言った風に。
ちなみに澁澤龍彦がいちばん怖いと思う絵として一点あげたのは、
③(右)「巨大な大根おろしのような器具で、自分の顔をすりおろしている男の絵」だそうです。 これを貴方ならどう解釈する?
この本は、ぼくのように怖がりの人には敬遠されてしまいそうな「テーマ」を扱っているけど、それをズバっと取り上げて、このような手に取りやすいシャレた本に仕立て上げた魔法使いはいったい誰なんだろう? 編者の澁澤龍彦? それとも装釘した堀内誠一? どちらもそうだろうけど、やはりここは、かつて甘めで華麗に出版界を彩った薔薇十字社の内藤三津子だろう、です。 本書に「内藤好み」が見て取れるのが微笑ましいなあ。 でも、トポールのテイストはスッゴ~く強烈なので、 シッカリまとめ上げるには大いに悩ましかったのでは?
そして、"上品でない狂気のトポール"(と、前書きでステルンベールが書いてる)がこの本を見た時どう思うかな?
ぼくはねェ、最初なんだか違和感があって痛そうだからノーサンキューだったんだけど、そこが又、味があっていいんだよと囁く声がどこからか聞こえてきたりもするんだよね。 (どっちやねん。)
で、読み終えたあとのぼくとしては "どっちも~" っていう感じ。 怖いもの見たさかな? どうも好きになってしまいそうで自分が怖いんだけど・・。 貴方はどうでしょうか?