ぼくのほんだな

フワフワしたノリやすい僕が本を中心にスキな話題だけを勝手気ままにお届けします。

ぼくのほんだな224・・映画「死刑台のエレベーター」とメルクリンの 「メルセデスベンツ300SL」

2018年01月21日 | 映画・クルマ
マイルス・デイビスの音楽とともにやって来たあの人は誰でしょうか? そうです、あの軽さは間違いなくぼくの叔父さんです。 叔父さんとの2回目のインタビューが実現しました。 今回は今だにその輝きを失わないすばらしいミニチュアカーの紹介になりま~す。 あの鉄道模型で超有名なメルクリン社が造った「メルセデスベンツ 300SL」です。
その精巧さにはさすがに舌をまくしかないんだけれど、興味のない方は「いったい何が面白いんだッ?」とつぶやきながらやり過ごしてやって下さいませ。
でもチラッと次の画像を見てもらえば、その良さが分かってもらえるかも・・・。



メルクリン 「メルセデスベンツ300SL シルバー」 1/43 西独 Marklin 8019 Mercedes Benz 300SL silver Scale 1/43 western German

(以下、☆は叔父さん ★はボク)

☆おまたせぃ!
★叔父さん、メルクリン社のミニチュアカー 「メルセデスベンツ 300SL」について色々話したいそうですが?
☆さいです。
★じゃあ、早速マイルス・デイビスの音楽を聴きながら、ノリノリで本題に入りましょう。
☆ガッテンです。
★なぜ今回この「メルセデスベンツ 300SL」のミニチュアカーを取り上げたんですか?
☆叔父さんが若かりし頃に観た「死刑台のエレベーター」というフランスのサスペンス映画に登場した車がすごくカッコよくて、一発でイカレちゃったんだ。 百聞は一見に如かず、そのガツンとイカレちゃったシーンに少しだけふれてみるね。

「死刑台のエレベーター」ルイ・マル監督(仏)1958年劇場公開 92分

この映画は当時25歳だったルイ・マル監督のデビュー作で言わずと知れた傑作サスペンス映画ですね。 出演はジャンヌ・モロー、モーリス・ロネ、リノ・バンチュラなど錚々たるメンバー。 音楽はマイルス・デイビスです。 フランス・ヌーヴェルヴァーグの代表的作品。


主人公を演じるモーリス・ロネがエレベーターに閉じ込められる有名な怖~いシーン。

ストーリーははしょりますが、若い恋人同士が車を盗んで逃げるんだけど、街中を疾走したあと



路上に止めて,クルマから降りるシーンがあるんです。



こんなありふれた場面で普通は"手前"に開くと思ってるクルマのドアが、いきなり"上"に跳ね上がって開いたんだ。



これにはビックリ! 「わぁ!戦闘機みたいだ。 格好いい!!」 って単純に感動。 このクルマのドアは開くとカモメが翼を広げたように見えるので「ガルウイングドアー」って言うそうだけど、叔父さんはそれまで見たことがなかったので驚いたってことだね。
そのクルマが「メルセデスベンツ 300SL gullーwing」だったんだ。 そのカッコよさが強烈で、絶対に乗ってみたいって切望すれど叔父さん(当時はオジさんじゃないよ)のポケットマネーでは買えなかったので少し小さ目のミニチュアカーにしたって理由(わけ)。

掌に載せるとその時の映画の場面を鮮明に思い出させるようなミニチュアカーが欲しいなあって探したよ。 メルクリン社の「メルセデスベンツ300SL」はそれに応えてくれるだけの緻密さで造られていたね。
この頃、他のメーカーも「メルセデスベンツ 300SL」モデルを出していたんだけれど、やはりこのメルクリン社のものが最高の出来だと叔父さんは思ったんだ。 つまり、叔父さんが観た映画の想い出とともにあるこの素晴しきミニチュアカーをみんなに知ってほしくて今回取り上げたんだ。 どうかな ?

★どうかな ?って別にいいですけど。 ところでメルクリン社にこだわってますけど、メルクリン社といえば鉄道模型がとっても有名ですよね。
☆そうですね。 鉄道模型ほどクルマは知られてないかもですが、けっこうミニチュアカーも造っていますからね。

★そうですか。 で、このメルクリン社の 「メルセデスベンツ 300SL」モデルはいつ頃造られたんですか?
☆1958年(1956年型)から製造されたようです。 叔父さんが購入したのは1962年です。 当時、少ししか輸入されなかっようですけど。 60年代当時、ミニチュアカーの蒐集が流行った時期があって、一般的にはイギリスのコーギートイ(CORGI TOYS)やディンキートイ(Dinky Toys)、それにマッチボックスなどがブイブイ言わしてましたね。 それぞれに良いのがありました。
日本でも1959年に旭玩具製作所が国産初のダイキャストミニチュアカー〈モデルペット〉シリーズを次々と発売したり、1960年には小冊子のミニチュアカー専門誌「コレクター」を創刊するなど、いろいろと愉しく頑張っていましたね。〈モデルペット〉シリーズNo1の「トヨペット クラウン デラックス」Scale 1/42は、いま見ても当時の一生懸命さが伝わってきて胸がキュンとなりますです。

★メルクリン社の「メルセデスベンツ 300SL」モデルはその造りが精密なのはうなずけますが、どこがどお精密なんですか?
☆画像を見ればわかるでしょ。
★そんな身も蓋もない!
☆ハハハッ、言ってみただけ。 そうですね、ザックリ言ってしまえば、愛想がありません。 ウインドーや車内のシートなど有りません。 今では普通に見られるようなドアが開くといったギミックもありません。 まったくもってスカスカです。
しか~~し、そのプロポーションが抜群!なんですよ。 フロントはギリシャ人の顔に劣らぬ彫りの深さですし、ヒップ、おッと、リアはまるで室内管弦楽団が奏でる音楽に似て繊細優美。 その曲線の仕上がりは「精緻の極み」とでも申せましょうか。 実車がもつ華麗なスタイリングをそのままミニチュアカーとして再現してみせるツボをおさえた創造力と技術力はさすがです。









その小さなボデーには、実車を彷彿とさせる疾走感があり、流麗でありながら、かつスポーツカーの精悍さも合わせ持っていてスモールだけど、しかし雰囲気はグレイトな気品溢れる、鋭くて、硬くて、輝く、奔る宝石のような逸品です。 その造型の完成度は他のメーカーのものと比べても突出しておりました。

★ヒャー!ずいぶん盛りましたねェ。 ま、なんとなくスバラシさは感じられるような気分になってきましたが・・・。 この感じだとまだまだ突っ走りそうですね。 インタビューもこのあたりで終わったほうが良さそうに思います。
叔父さん、そのまま心ゆくまで酔いしれて下さい。 それではどうも有難うございました。

とりあえず、インタビューは終わりにします。 FIN
コメント
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