ぼくのほんだな

フワフワしたノリやすい僕が本を中心にスキな話題だけを勝手気ままにお届けします。

ぼくのほんだな 177・・夏館十一句集「銀伽藍」 (遼寛堂文庫) 冬木寛/夏館十一と博物誌「鳥」ジュール・ミシュレ

2012年03月26日 | 詩歌・俳句
このような一行を貴方は御存知だろうか?

  わが罪は 青 その翼 空にかなしむ   清岡卓行 「空」

キューっとくるよね。えっ? 知ってたの~ぉ。チョッと大人ぶってみたかったんだけど。こんなに深い世界に共鳴するデリカシーが僕にもあるってとこをね。いつもチャカチャカしてるだけじゃないって 分かった?じゃあ何故この一行が浮かんだのかって聞きたそう。その目を見れば分かるよ。それはですね、何となく読み返してた本の一句に目がとまったから。それがコレ。

  鳥渡る 全水系を 記憶せよ



文庫判

夏館十一句集「銀伽藍 または一行へのオマージュ」(遼寛堂文庫)
冬木寛/文 夏館十一/句・装丁 1989 書肆遼寛堂

コレは夏館十一(なつだて・じゅういち)の句に冬木寛が文を付けたものです。夏館十一と冬木寛が自身の青春の刻をこの一編にひらりッと載せたんだね。誰にもさまざまな思いがあるよね。

「銀伽藍」 には他にこんなのが載ってるよ。

  くちすへば 微かに沈む 北氷洋



開きま~す。


  風花や 天使にふれて 自瀆せり



開きま~す。



ところで、鳥って好いよね。鳥・・、好い。スッキリしてる。好いものはもっと詳しく知りたくなる。そこでもっと鳥とお知り合いになりたい方はこの本 必読! 「別に」って方は鳥を深く知ることはとりも直さず鳥の友達みたいなこの僕をより深く理解するのと同じだよって自らに言い聞かせ御一読くださ~い。(別に理解しなくても・・・)
では この本の魅力を僕の口からご披露するのも何なんで、以下出版社のお薦め文をど~ぞ。

人間が決して到達しないような高みに飛翔し、大地と空、天候、季節を見、知り、予見する、空気と光の息子―鳥。人間と同じようにおしゃべりし、歌い、対話する唯一の存在である鳥たちの生態を、美しく詩的な文章であますところなく写し出す。『フランス革命史』『魔女』で知られるフランス稀代の歴史家ミシュレの「自然史」=『博物史』四部作の記念すべき第一作。

  
函/表紙

博物誌 「鳥」ジュール・ミシュレ 石川湧 加納光於/装幀 1969 定価780円 思潮社   

ほら、読みたくなってきたでしょお? (別にぃ・・・)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする