ぼくのほんだな

フワフワしたノリやすい僕が本を中心にスキな話題だけを勝手気ままにお届けします。

ぼくのほんだな 203・・「ヴィーナスとキューピットのアレゴリー(愛の寓意)」 ブロンズィーノ

2015年03月01日 | 美術・工芸
わぉ!みて、みて、(どれ? どれ?) これ↓これ↓、スッゴ~イ!

 

「ヴィーナスとキューピットのアレゴリー(愛の寓意)」 アーニョロ・ブロンズィーノ 1540-45 146×116cm 油彩・板 ロンドンナショナル・ギャラリー蔵
Venus, Cupid, Folly and Time_Agnolo Bronzino1540-45

やっぱり油絵って魅力的!ここまで表現できるんだ。 ♪お~っ濃密。

描いたのはブロンズィーノっていうマニエリスム初期から中期にかけて活躍したイタリアの画家だって。 で、マニエリスムって? (自分で調べなさい。) それより何?この混みぐあい。 老若男女、いったいどこ見てるの?
ああ、みんなそれぞれ寓意が込められてるのね。フムフム。 おもしろくしよってことだ。 たとえば・・・

・「金のリンゴ」を持つ中央に描かれた女性は→ 「ヴィーナス」
・その左横はヴィーナスが矢を持っているのでヴィーナスの息子
 →「キューピッド」
・薔薇を持った男児は→「快楽」or「愚かな快楽」
・キューピッドの左側で頭を抱える人物は→「嫉妬」
・少女(蛇女)は→「欺瞞」
・少女の右上にいる砂時計を肩に乗せている老人は→「時」
・「時」がさえぎろうとしている左上の人物は→「忘却」
・変装の道具である仮面は→「欺瞞」
・鳩は→「淫欲」

ひゃ~っ!ずいぶんたくさんの寓意を盛りこんだものですね。 複雑に絡みあった寓意を読み解くことは、みんなそれぞれの想像力を刺激しますが、コレだ!という正解はありません。
この「ヴィーナス」と 「キューピッド」の禁断の快楽をめぐる寓話を描いたブロンズィーノは「快楽と堕落」つまり「薔薇には棘がありますよ」ってことを言いたかったのでしょうか?でも、その意味するところがなんであれ、ブロンズィーノが本当に描きたかったのは中央の「ヴィーナスの白く艶やかな美しい裸体」と「キューピッドの蠱惑的な肢体」に間違いありません。
そのたくらみは十二分に成功しています。 散リばめられた多くの寓意の謎が、主役であるふたりのバックライトとして見事にその効果を発揮しています。
この絵を見たイタリアの哲学者グラッチェは、のちに「官能的な、あまりにも官能的な」と書き記したとか、記さないとか・・・。

ズバリ「官能的」と言われても、僕は薄々にしか分からない。 貴方はシッカリ分かっていそうだけど・・・、 だから自分で調べてみた。 (それがいい。)

「官能的」とは?

わぁ、載ってな~い!([こどもじてん]ですから。)

でも想像するんだけど、♪異国の街へ出かけませんか♪なんてスイングしながら、好きな人と甘い気分で、好きなスイーツを、好きなところで、メッチャクチャすきなだけ、いただいた時のような感じなのかなぁ?と。 え~でも分かんない。 たぶんその答えは時が教えてくれると思う。 その時またお話するから待っててね。
僕のすきな、だけどほんとにはまだ分かってない絵の話に付きあってくれて、 グラッチェ!
コメント
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