オーディオ彷徨録~JBL4331AからALTEC620A~

今までのオーディオの改良や音楽の遍歴に、今後の改善も紹介。いい音に繋がる方法を色々模索したことや、好きな音楽を紹介する。

インナー・イヤー(開放)型イヤホンの評価

2019-07-29 09:35:36 | イヤホン評価
 前回7/18にカナル型のイヤホンの評価をアップしました。カナル型は、FFTが2KHz~7KHzにピークのあるハイ上がり傾向がありますので低域が不足していました。今回はインナー・イヤー型イヤホンを評価し、その辺りがどうなっているか確認しました。外出時に現在使っているのもインナー・イヤー型になります。音的には耳掛け型のヘッドホンの方が低域がリッチで良いのですが、めんどくさいのでどうしてもイヤホンになってしまいます。7/31青字追加

 ■1)評価法
 これは7/18と同じですので、省略します。カナル型との評価上の差は、カナル型はイヤーパッドがあるので以下の写真のように直径5mmのマイクにくっ付けるとほぼ密閉に近い状況になります。対してインナー・イヤー型は指でマイクとイヤホンをくっ付けますがウレタン?製のイヤーパッドが無いのでカナル型ほどの密閉度は確保できないという差があります。


 ■2)インナーイヤー型の評価 1位~2位
 1位と2位は、以下です。

 ①は1位のVICTORのパイプホン型の銀色の本体のものです。通常外出時、I-Podはこれで聴いています。FFTもカナル型のように低域が不足することもなくほぼフラットに近いです。トーンバースト波形は、100Hzでは+1波付帯していますがここまで整っているのは少ない。500Hz1KHzはほぼ綺麗な形で、5KHz10KHzも付帯波が1波長小さく付いている程度で優秀です。この波形は止まるべき音がスパッと止まることを示しています。
 ②はCREATIVE 銀色本体でフラッシュプレーヤーについていたものです。これも①レベルで優秀です。これもパイプホン型に近く本体が長いです。
 ①のL側と②のR側のFFT及び①のR側と②のL側のFFTが形が良く似ています。パイプホン型はその構造から音の特性も似てくるのではと思います。。
写真を以下に。

 この写真の上段右が①で左が②です。

 ■3)インナーイヤー型の評価 3位~4位
 以下です。

 ③はSony  E0931(長黒リード線メタルバック)です。これは低価格開放型イヤホンの四天王の一つMDR-E931と同等品でリード線のみ異なるもの。E0931はネットでドンシャリ音と言われているのは、FFTでの6KHzのピーク(今回はL側が高いがR側の3K~5KHzもその原因)のためでは?と思う。上の写真では右下です。トーンバーストは1KHzまでは上位並みですが、5KHz以上は付帯波が上位より少し大きい。
 ④はSONY  MDR-E808 (黒ベース長リード黒)ですが、これは昔良く付属品でついていたもので全部で~5個位あります。FFTでは7KHzのピークが特徴的でこれがドンシャリの原因と思います。トーンバーストは、③と比べ低域はまずまずですが、5KHz以上の付帯波が更に大きい。これもドンシャリの原因と思います。これが大きいとシャンシャンボンボンの原因になります。④は上の写真の左下です。

 ■4)インナーイヤー型の評価 5位~6位
 以下です。

 ⑤はSony  MDR-E808 (短リード線黒)で④のリード線が短いものです。FFTのドンシャリの7KHzピークは同じです。トーンバーストもユニットが同じなので④とほぼ同じです。
 ⑥はI-Phone用でこれも3個あるのはI-PoneやI-Podを買い替える度に付いてくるからです。FFTは100Hz付近の低域が予想外にリッチなことです。しかし2KHzから急激に上がっているのは戴けません。トーンバーストは500Hzが歪んでおり良くないが他の周波数は、④⑤並みです。
 写真は以下の上段です。


 ■5)インナーイヤー型の評価 7位~8位
 以下です。

 ⑦は、JVC (ノーマルリード線)のものです。FFTは2KHz以上で急に上がりますが、これは⑥を更に酷くしたようです。トーンバーストは1KHz以上の付帯波が大きい。
 ⑧はティアー・ドロップメタル (黒リード)ですが、これも何かの付属品です。これはトーンバーストは付帯波があり過ぎる位良くないですが、逆相にボイスコイルが巻かれています。
 ⑨以下も測定はしていますが省略します。

 ■6)総合比較表
 以下です。

 前回のカナル型の場合は、Maxで50.5点でしたが、今回のVICTORのパイプホン型は61点と10点位は優れています。5点以下の黄色のセルもカナル型はトーンバーストの500Hzと1KHzがほぼ全滅に近い状態でしたが、こちらはそれも少ない。やはりインナーイヤー型の方が音は良いと思います。①のVICTORは以前から愛用しています。耳掛け式のヘッドホンも一時使っていましたが音は良いものの面倒くさいという欠点があるので結局何度も使ってみましたが定着しませんでした。

 【結論】インナーイヤー型の特にパイプホン型は音が良い傾向がある。この原因は私感ですが、本体が長くなっていてキャビネット内容積が大きいので低域がリッチになってトーンバーストにもいい影響があるのではないかと思う。ひょっとしたらパイプの長い柄の形が影響しているかもですが、単純に容積の方が効くでしょうね。 
次回はその耳掛け式でも比較してみます。

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