オーディオ彷徨録~JBL4331AからALTEC620A~

今までのオーディオの改良や音楽の遍歴に、今後の改善も紹介。いい音に繋がる方法を色々模索したことや、好きな音楽を紹介する。

LP-2020A+の電源OFF時のポップ音対策 完結編

2019-01-10 17:00:35 | アンプ
 620Aのバスレフポートの長さ最適化は今データ出し及び検討中です。表記対策については、改善策までアップしましたが、実は電源OFF時については若干の小さなポップ音は残っていました。今回完全にポップ音を消す対策を完結しましたのでアップします。1/12青字追加 1/13赤字追加 1/15緑字追加 1/16オレンジ色の字を追加 1/21ピンク字追加

 ■1)今までの経緯
 電源OFF時のポップ音対策については、以下の経緯を経ています。尚LP2020A+については、以下も含め”みやけdenkiのブログ”を踏襲し、ブログ主の三宅様とやり取りをメールでさせて頂いて改造をしています。

 ①最初の対策:三宅様が、”みやけdenkiのブログ”で’13.9.30にアップされていたトランジスタを2個(+抵抗4本)スイッチとして使う対策。これはオペアンプのVCC(12V)と+バイアス用電源6Vを供給するのをTA2020の30PinトリガーでVddから供給するようにしたものですが、難点として6個もパーツを追加する必要があった。下の図の赤線+パーツ6個追加の対策。但し既定の6Vが供給できます。以下のポップ音対策のメカニズムは電源OFF時、TA2020のパワー部が切れる前にOpAmp4558DとTA2020プリ部のオフセットがズレてノイズが出るので、5VGEN(又はV5A)をOpAmp4558Dのオフセットとして同期させ、原因を元から断つことでポップ音を無くすものです。
 ②2番目の対策:オペアンプの+バイアス用電源をTA2020の30Pin(5V)をC29の+側にシャントして供給する対策でパーツの追加が0という簡便な対策です。元のオフセットはVdd/2(約6V)設定ですが、差は少なく音質への影響も無いのはTA2020のデータシートを見れば判る。(’17年4/23に当方がアップで以下回路図。”みやけdenkiのブログ”がオリジナル)電源については、TA2020がMOSなのでVdd(d:ドレイン)と記入していますが、BIPの4558DでいうとVcc(c:コレクタ)となります。両方混在しているのでどちらで書いても正解です

 ③3番目の対策:30ピンから取ると音のメリハリというか、張り艶が無くなってしまうとのことで、オペアンプ+バイアスの5Vを取るポイントをTA2020の30ピン(5VGEN)から8ピン(V5A)に変更する対策。これでポップ音は完全に消えた。下の図赤線参照。
 ④4番目の対策:TA2020の8ピン(V5A)から出ているPOP対策リード線のC29(+)接続点に抵抗100Ωを入れた。抵抗を入れると音に艶が出る様。V5A(5VGEN)からのノイズの影響で艶が変わるのを100Ωで回避。但し、弊害として100Ωの抵抗を入れることで、ポップ音が若干出るようになった。(当方ブログ’17年6/21アップで以下回路図。”みやけdenkiのブログ”がオリジナル)

 ⑤今回5番目の対策:抵抗100Ωを入れたことで、ポップ音が僅かに出るので、オペアンプ+バイアスの5Vと競合で供給している1/2Vddの6Vを作っているR30,R31を外す。これは以前三宅様からアドバイスをメールで貰っていた。5V系を追加した今となっては不要な6V系が残っていることでポップ音が僅かに出てしまう。R30,R31があることで音への影響…ベールを極僅かに被っているような感じ…もあったと思う。外せる抵抗は全て外すべし。
以下、以前紹介したブログ”音工房Z”より引用、
固有抵抗の両端ノイズは、電気を通さなくても、電流の有無には関係なく抵抗体があれば熱だけで発生するノイズです。 物体の抵抗とノイズ発生の関係は、そこに置かれた環境温度に比例する事が分かっております。 
分かり易く申せば、物体の抵抗両端に発生するノイズの分量は、抵抗値が大きい程大きく、且つ温度が高い程大きい!更にその評価する周波数帯域が広い程、ノイズ電圧エネルギーも大きくなる。


 ■2)改造状況
 先ずは、赤基板の改造前のR30,R31

 改造前のC29の+側は、5.02Vです。上記回路図から1/2Vdd系6Vも繋がっていますが5V系が勝っている。

 半田でディップすることでチップ抵抗を浮かせてR30,R31を外しました。本体の右にある小さな2つの四角いのが外したチップ抵抗。

 外した後のC29の+側は、4.99Vでした。

 青基板の改造前のR30,R31。青基板は、R30,R31が平行ですが、赤基板は段違いですのでプリント基板パターンは違っています。

 改造前のC29の+側は、5.05Vです。

 R30,R31を外しました。本体の右にある小さな2つの四角いのが外したチップ抵抗。

 外した後のC29の+側は、5.03Vでした。両方若干下がります。


 ■3)改造後のポップ音
 電源OFFしても全く音が出なくなりました。
 また、プラシーボかもしれませんがライブ感がより一層深まって澄みきってきました。これは最近入力カップリングコンデンサのCをアップしたり、アンプ入れ替え(低音用と主音用)とかもほぼ同じ時期に実施しましたので、3つの内どれが効いているかは分かりません。今は私の愚耳には完ぺきな状況でプレーヤーが見えるようになりました。多分、1/2Vdd系6Vから若干のノイズっぽいものが混入していたのかもしれませんね。

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