オーディオ彷徨録~JBL4331AからALTEC620A~

今までのオーディオの改良や音楽の遍歴に、今後の改善も紹介。いい音に繋がる方法を色々模索したことや、好きな音楽を紹介する。

LP2020A+の改造(電源平滑電解コンの容量UP)

2017-09-10 21:15:06 | アンプ
 今回は、電源平滑用の電解コンデンサーの容量をUPしてみました。電源余裕をアップできますので、パルス的な音のダイナミックレンジを拡大したり、重低音の強化にも良い影響をすると考えたので実行しました。

 ■1)選んだ電解コンデンサー
 ニチコンのFW10000μFにしました。電源ですので、ニチコンのKWやFGまでは不要と考えて安めのオーディオ標準品のFWで十分です。以下写真。

 元々付いていたのは、この個体は2200μFです。メーカーは、Taiwan Ostor Corporation 台湾奧斯特股有限公司 RLP です。通販で@108円程度のものですが、電源なら問題は無い。メーカーとしても無銘よりはましのメーカーです。別の個体は、3300μFで、もう一つの個体は付いていませんでした。中華メーカーですので、何が付いていても驚きません。

 ■2)入手した10000μFの容量
 一応測ってみました。LCRメーターの表示は、下記。

 10350μF、ESR=0.05Ω、VLOSS=1.3%と十分です。買う前に店頭で測って一番容量の大きい個体を買いました。

 ■3)10000μFの取り付け
 これは、横倒しにしないと入らないので、写真のようにしました。

 手前に、外した2200μFを置いています。

 ■4)今までの改造
 これは、下記に纏めます。②③は、みやけDENKIのブログに掲載されているものをブログ主のみやけさんに確認して実施。
 ①ポップ音ON対策  :SPリレー用電解コン変更 220μF⇒470μF
 ②ポップ音OFF対策 :C29の+とTA2020の8ピン(V5A)とを100Ωをはさんでジャンパー線で繋ぐ。100Ωを入れることにより、音に艶が出る。C29は、下記右端下です。オペアンプ4558Dのバイアス5V(元6V)とGND間に挟んであります。

 ③C29の容量UP   :100μF⇒1000μF(東信工業UTWRZ、低インピーダンス品)へ変更。バイアスパスコンC29が標準の100uFのままだと、重低音が痩せてしまう。容量UPは、電源余裕拡大及び、ノイズ低減にも効果がある様です。(100ΩとC29でRCフィルタを形成。LPFでfc=16Hz⇒1.6Hz化)
 ④今回の電解コンの容量UP :2200μF⇒10000μFへ変更。電源余裕拡大:パルス的な音のダイナミックレンジを拡大したり、重低音の強化。

 ■5)今回の10000μFに変更後の音の確認
 とりあえず、最近良く聴いているトレーンの、”アイル・ゲット・バイ”を聴いたのですが、良い感じです。又、今放送しているNHK 教育の”クラシック音楽会”をこのアンプ+620A+2405Hで聴いていますが、2200μFに比べ、スラットキンの振るデトロイト響の”コープランドの交響曲第3番”を聴いた限りでは、荘厳で壮麗な感じが良く表現されており、ダイナミックレンジの拡大したようなサウンドになっているような気がします。また、拍手の音が、迫真の感じ。10:30頃からのティンパニーやバスドラの音、打音系がライブっぽく深みが増して聴こえます。音に奥行きが出る、無改造がパステル画としたら、今は陰影の深い油絵に近い。プラシーボかもしれませんが。アンコール前に”花は咲く”なんて憎いですね。非常に美しいオーケストレーションです。

 ■6)今後やってみたい改造
 みやけDENKIのブログに掲載されているもので、一時流行ったようですがTA2020のゲインを減らすのもやってみたい。G(ゲイン)×B(バンド幅)の積は一定ですので、ゲインを減らすとバンド幅が広がる関係でカットオフ周波数fcが上がるのと、NFB量が上がるのでノイズと歪み低減の効果が期待できる。NFB量を上げる方法は、帰還抵抗R9,R11が22kΩなので、接続する入力抵抗Rinを15KΩ⇒22kΩに変更するものです。(データシートと同じプリ1倍(全体で12倍)にする。現状は、Rin=15KΩですので、データシートで計算すると、全体ゲイン=17.6倍です。これを、データシート通り、12倍にする。利得で言うと、3.3db下げることになります。)
 7/17にアップしたLP2020A+のFFTで、15KHzに対して、20KHzが約10db下っていますが、ゲインを下げてこれが7dbに改善できるかと、歪が低減できるかが、ポイントです。
 しかし、ゲインを下げると、一般的には内部抵抗が下がるのでDF(ダンピング・ファクター)が上がり、そこは音に影響するので要ケアーです。DFは下げ過ぎると音が緩み、上げ過ぎると低音が締まり過ぎて量が減る。しかしよく考えると帰還抵抗は22kΩのままですので、アンプの見かけの内部抵抗も変化しないので、DFは変わらないです。みやけさんは良く考えています。
 


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