人生において、この一冊と出会えた幸せ。
ココロが和むのに、それでいて大きく揺さぶられる。
私も何か、変われそうな気がする、夏川草介「神様のカルテ」。
MF絞り優先AE、SS1/50秒、F5.4、EV0.0、ISO100、スポット測光
いつもコメントを寄せてくださるnemunokazeさんが推薦していらした一冊。
とても気になり近所の図書館で貸出し依頼をした所、保有する3冊全てが予約でいっぱいフル稼働中とのこと。
13人目の予約待ちを申し込み、待つこと2ヶ月半。ようやく手にすることが出来ました。
タイトルの「カルテ」というキーワードから医療関連の難しいお話かと思いきや、読み始めてすぐに「これはチョット想像していたのと違うか??・・軽いぞ。(汗)・・・うん、軽いなぁ。」って。
でも読み進めるうちにグイグイと120%完全に惹きこまれてしまいました。
クスッと笑った直後、堪え切れなくてこぼれる涙。
本の帯に書かれた東京都紀伊国屋新宿本店の店員さんの一言にこんな言葉がありました。
『 ―――― 固く食いしばった歯と歯の隙間から嗚咽が漏れてしまう。
人を救うのは結局人なんだ、人の心なんだ、という当たり前だったはずのことを、温かい涙の中で思い出していた ―――― 』
死ぬということ。
生きるということ。
こんなに爽やかであたたかく、優しい気持ちが満ちる読後感は久し振り。
心地よい充足感。
2010年本屋大賞2位受賞作品。