はっ!!!、と気付けば既に2017年も後半戦。
どうなっているのだ。
私の中の24時間と、世間のそれとが大きくずれているような気がしてならない。
特に分厚い本を選んでいる訳でもないのに、今年はなんだかサクサク読み進められずにいる。
4月下旬以降に読んだ本の記録。
■4月■
②「死墓島の殺人」 大村友貴美
③「探偵は女手ひとつ」 深町秋生
■5月■
①「霧の塔の殺人」 大村友貴美
②「変な給食」 幕内秀夫
③「なんでわざわざ中年体育」 角田光代
④「101教室」 似鳥鶏
■6月■
①「漂流」 角幡唯介 ← 1994年マグロ漁中に小さな救命筏で37日間漂流し、奇跡の生還を遂げた8年後に再び海で遭難した日本人男性の生き様を追ったノンフィクション。男性は現在も不明中。
②「209号室には知らない子供がいる」 櫛木理宇
③「極悪専用」 大沢在昌
④「警視庁捜査二課・郷間彩香 特命指揮官」 梶永正史
■7月■
①「老いと収納」 群ようこ
②「リンクス」 矢月秀作
③「リンクス Revive」 矢月秀作
④「リンクス Crimson」 矢月秀作
横溝正史大賞を受賞した大村友貴美さんの本を読み漁った後、自分としては初となる似鳥鶏(にたどりけい)さんの「101教室」を読んだ。
恐ろしいほど高い進学率を誇る、カリスマ教育者が作った全寮制の私立一貫校。
入学するまではひきこもりや反抗で家族も手を焼いていた少年少女たちが、異様なまでに礼儀正しい「いい子」になる。
授業の初めと終わりには「教育勅語」に似た校訓を叫ばされる。
まるで軍隊のような指導。
ちょうどこれを読んだのは、子どもたちによる軍歌や教育勅語暗唱がクローズアップされた森友学園騒動の時期で・・。
大好きな作家・群ようこさんの最新エッセイ「老いと収納」は、自身の老後を鑑みてとにかく不要・必要を徹底的に選り分け、じゃんじゃん物を捨てていくというもの。
「断捨離」の流行りに乗っかったわけではないが、夏物冬物の衣服を下着、トップス、パンツ、スカートにざっくり分け、それぞれ厳選した3着のみを残し、あとは気持ちがいいくらいにバッサバッサと処分していく。
茶わんや箸も、「この家ではホームパーティーなぞしない。幾ら親しいからといってご飯を食べに来る友だちはいない」と、自分のもの以外を全て捨て、一時期凝った料理のために買い揃えたハーブや香辛料等の調味料も「それ、本当に何度も作った?美味しかった??」と自問自答しポイポイ捨てる。
家具も本当に必要なものだけ。
ソファーも捨てベッドも捨て、とうとうテレビも処分してしまった。
読んでいて実に気持ちがいい!
が、「じゃぁ、アンタもやってごらんよ。だいぶスッキリするよぉ~?」と言われても私には到底出来そうにない。
なにしろ、物欲にまみれたオンナなんで・・・・汗
今読んでいるのは今年27冊目となる矢月秀作さんの「リンクス」シリーズ最終章。
(本当に最終章か?ひょっこり来年あたり新作が出たらとっても嬉しい!)
驚異的な身体能力を持つ地域課巡査部長が若い科学者とタッグを組み、反政府組織の全貌解明と解体という公安の極秘任務を受ける。
「高速アクション」と謳われる通り物語はサクサクと展開し、悪い奴らをじゃんじゃん倒していく。
老眼にはちとキツイが文庫本なので手軽に読めるのがなんとも嬉しいものの、勿体ないので一冊を二日に分けて読むようにしている。
なーんにも考えずにつらつら読める本は、結局はラクで一番楽しいのだ。