長かった夏が終わり、朝晩めっきり涼しくなって確実に秋の訪れを感じられるようになった今月中旬。
台風が日本列島をかすめ、フェーン現象でぐんぐん気温が上がり、猛暑日でも珍しいまさかの37℃。
そんな中、今年も朱鷺メッセで行われた新潟うまさぎっしり博。
出展ブースで物販中に熱中症で倒れてしまい、そのまま少し仕事もお休みさせて頂いていましたが、ようやく少しずつ体調が戻って来ました。
私の住むまちは江戸時代から金属加工による「ものづくり」のまちとして栄えて来ました。
仕事は毎日楽しいです。
全国各地から大勢の方がいらっしゃって、施設をご案内しながら我がまちの地場産業の歴史や現在の課題や取り組みを説明しているのですが、毎日新しい発見があって新鮮。
やりがいを感じています。
夏休みが明けた今月は、地元の小学生の社会科学習としてたくさんの児童の訪問を受け入れています。
小さな子どもたちにも分かり易い言葉で説明し、実際に「ものづくり」を体験してもらいます。
ちっこい手で懸命に作業をし、出来上がった製品を私のところへ走って持って来て見せてくれたり、施設内の見学中、歩きながら無意識に私の手を握ってきたり。
どの子もみんなちいさい手がうっすら汗ばんでいて、微妙に力んでいるのが伝わってくる。
「あぁ、そうだよな。今、すっごくワクワクしているんだろうな。」って分かる。
そんな、気持ちがびんびん伝わってくるちいさい手を握り返しながら、「この子たちが将来大きくなった時に、自分の住むまちの地場産業に魅力を感じて“ものづくり”を職業選択肢のひとつにしてくれたら嬉しいな・・・」と思う。
私の住むまちには色々な「ものづくり」がある。
先日、そのうちのひとつ「鎚起銅器(ついきどうき)」を私自身体験させて頂く機会がありました。
「鎚起銅器(ついきどうき)」というのは、その昔に弥彦山の麓で銅がよく採れたことから始まった伝統工芸です。
純度の高い銅は熱を加えると柔らかくなり、鎚(つち)で叩くと硬くなる性質を利用し、「打ち延ばし」と「打ち縮め」を繰り返しながら製品を仕上げていきます。
写真は私が作った鎚起銅器の菓子皿。
“にいがた県央マイスター”と呼ばれる、匠の技を持つ認定保持者から直々に指導を受けながら1時間ほど掛けて制作。
「・・・これ、根性が曲がってるから線も曲がったし、大雑把な性格だから点々も雑になった。・・・んですよね、きっと!?」と言ったら大笑いされました。
(残念なことに否定はされませんでした^^;)
模様はすずらん。脇に小さく「We」って入れてみました。
PCインストラクターの夢は破れたけれど、やっぱり私は人と触れ合う仕事が好きなんだよなぁ・・・と、より一層実感している。
そして、これも私の生き方なんだ、とも。
この夏は何を食べても味がしなくて、何をする気にもなれなくて、鬱々とした日々を過ごして来ました。
今日も子どもたちのちいさな手を握った。
少しずつ、少しずつ、元気を分けてもらっている。
この場を借りて。
メールや電話をくださった皆さま、ありがとうございました。
少しずつ、少しずつ。
休み休みになってしまうかも知れないけれど、今の等身大の力で前に進もうと思います。