新しい靴と写真

思いつくままPhoto.blog

今年82冊目

2015-10-29 23:51:50 | 

まちの図書館で紹介されていた一冊。





角野栄子さんの「トンネルの森 1945」。















私は角野栄子さんという方をこの本で知りました。


あの「魔女の宅急便」を書かれた作家さんなんですね。




道理で、子どもの視点で描かれた、微笑ましい中にもビシッと一本筋が通っている。











この本は10歳の女の子のお話し。




5歳で実母を亡くし、父の再婚相手とはどこか互いによそよそしく気を遣い合う関係。


戦局が悪化し、そんな継母と幼い弟の3人で田舎の小さな村へ疎開。







屋根もボロボロで畳の上敷きにはノミだらけの家。



大きな桶に板を2枚渡しただけのトイレは家の外の離れ。







すぐそばには暗くじめじめとしたした恐ろしげなトンネル。



そのトンネルを抜けた先に鎮座している、道祖神と思っていた石碑は実は小さなお墓。



何年も前に脱走兵が逃げ込んだままという噂の鬱蒼とした暗い森。




子どもの足で片道1時間の通学路は、毎日が恐怖との戦い。













食べ物のないひもじさ。




「おなかすいた」と言いたい、今日あった学校での出来事を話したい、もっと素直に甘えたいのに、継母には気を遣ったままの寂しい毎日。




大好きだったお婆ちゃんも亡くなり、単身東京に残ったままのお父さんとももうずっと会えていない。











そんな中、お父さんがいる東京は大空襲に見舞われ・・・・・・










「わたし、怖くなんかない!」


「同じ教室の、お父さんが死んじゃったあの子に比べたらまだずっとまし。だってわたしのお父さんは、きっとどこかで無事に生きている。」



そんな風に自分だけの小さな世界に一生懸命生きる、ちょっとだけおませさんで想像力豊かなイコちゃんは本当にいじらしくて可愛い。












はらはらしながら。




ほっこりしながら。




毎日に一生懸命なイコちゃんの物語をさらりと愉しませて頂きました。



AX

一刀両断

2015-10-26 22:29:46 | おいしいもの

冷蔵庫を開けたら、山のようにキウイフルーツが!!!




姉が何かの懸賞で当選し、たくさん届いたようです。










そんな、ビタミンたっぷりのキウイフルーツを・・・・・・・・・








Panasonic LUMIX DMC GX7 + LEICA DG MACRO-ELMARIT 45mm F2.8









・・・・・・・・・斬る!

















「ん? 確か、ちょうど去年の今頃も、こんなことしてたっけな・・・・・」





と、思い出して探してみたらあった(笑)
















一刀両断。


なんだかシリーズ化しそうな予感です^^;


AX

今年80冊目

2015-10-25 18:35:28 | 

深く、深く、心に刺さる。






不妊治療の後の特別養子縁組が軸となったこの本は、お気楽な気持ちでは読めないけれど、ぐいぐい惹きこまれるようにして3日間で完読。




時折涙を拭いながら。

















今年80冊目は辻村深月さんの「朝が来る」。










事情があって親が育てることができない赤ちゃんを、望みながらも子宝に恵まれない家庭に僅か生後数日で養子に出す「特別養子縁組」。





産んだ母親は我が子に名前を付ける事も許されず、その胸に抱っこ出来るのは生涯でただ一度きり。


養親に引き渡すため、さよならする、そのお別れの瞬間だけ。












産みの親と育ての親。












「ノンフィクションに近いフィクション」というニュアンスの事を著者が仰っている。




読み進めていって、あぁ、なるほどな、と思った。















私の知人にも養子縁組をした養親がいる。



彼が、びっくりするほどあっ気らかんと「うちは先月から養子と暮らし始めていてね。」と仰ったのがとても印象的だった。








血が云々、なんて事を考えてもんもんとするのは養子縁組に登録する書類にサインをするまで。子どもが来たらそれはまるで恋に落ちるように一瞬で家族になる。









これまでの事。



これから先の事。




私自身、色々な事を考えさえられた。














「朝が来る」。



読み終えた後に、このタイトルとこの表紙の意味がすとんと胸に落ちた。




AX

パトロール中の美人さん

2015-10-22 19:09:19 | いきもの

我が家のご近所さん宅にお住いの白猫は、とっても美人さん。







お家のお母さんと一緒に近所をぐるりとお散歩するのが日課。



リードをつけていないのに、お母さんの足元2Mと離れずに、トコトコついて歩く姿が可愛いのです。

















この日は一匹だけで我が家の方までパトロール。



気配を感じて窓から外を見おろすと、「にゃー」と可愛い声でひと鳴き。





もうそれだけでメロメロ~♪


腰が砕けそうになる(笑)







とっても可愛らしい、猫のおまわりさんです^^

AX

小麦色

2015-10-15 18:38:23 | おいしいもの

大好きコストコ。

またもや、いそいそと遠征。



固結びに固結びを重ねた緊縮体勢の私のお財布の紐をいとも簡単にほどいてしまう、魅惑のワンダーランド。

それがコストコだ(笑)








新商品との事で、¥100引きのお試し価格で販売中(割引は今週末まで)だったフランスパン「バケットパリジャン」¥498。








Panasonic LUMIX DMC GX7 + LEICA DG MACRO-ELMARIT 45mm F2.8









とにかくデッカイ。



今どきの、スタイルの良い若いお嬢さんの脚くらいの大きさ!(驚









買ったその日のうちに、たまらず一切れをカットし試食。






小麦色の肌はカリカリ。


中はもっちもち。


いい香り!









そのままでも充分すぎるくらい美味しいのだけれど、トーストしたら1000倍美味しくて、止まらなくて困ります~(T∇T)





厚めにカット。



普段はマーガリン派なのですが、このパンには調理用に常備してあるバターをたっぷり!



いい具合に溶けてトロ~ッとしたところをハフハフしながらパクリ。






そして、ペロリ。




てへペロ。

AX

今年78冊目

2015-10-12 18:54:45 | 

母親のいない父子家庭にするりと滑り込むように入っていくひとりの女。





幼い子供が懐き、生活を立て直し、疑似母親として数ヶ月から数年の歳月を共に過ごしたのち、その家庭が軌道に乗ると忽然と姿を消してしまう。



ふらりふらりとそんな家庭を放浪し、日本中をさすらう。






まさに西部劇のさすらいもの。









今年78冊目はcotomiさんがお薦めしてくださった、原田ひ香さんの「母親ウェスタン」。














読み終わり、「・・・・なんて不思議なひとなんだ・・・。」と思った。


正体がつかめない。







読み始めてすぐに、オムニバスで複数の家庭(人物)が登場したため、「??」ってなったけど、すぐに入り込めた。




顔の前で右手をブンブン振り、「いやいやいやいや、ないから!こういうの!!」って思ったけど、不思議と惹きこまれる。



「こういう職業のひとなのか!?」って(笑)











雑誌のインタビューで、作者の原田ひ香さんは「広美(主人公)を善人とも悪人とも書きたくなかった。ただ自分の欲望に正直なだけなんです。」と仰っている。










これも母性なんだなぁ。




「いや、有りえないでしょ。ないでしょ!」って思うけど、でも、もしかしたら、ないことはない話だよなぁ・・(ややこしい






自覚の有無に係わらず、「求めている人」と「与えたい人」がいるんだな、きっと。








他にも原田ひ香さんの本を読んでみたい。


おそれいりましてございます。

AX

パンケーキでパンケーキ

2015-10-06 22:23:14 | おいしいもの

新潟市の、大好きなカフェ。






米粉を使ったモッチモチのパンケーキ。



シロップ煮の葡萄とクリームチーズ、アイスクリームを添えて。






Panasonic LUMIX DMC GX7 + LUMIX G 20mm F1.7










そんなパンケーキを、Panasonicの、いわゆる「パンケーキ」と呼ばれるレンズで撮影(ややこしい














どっちのパンケーキも愛してます。

AX

多分リスより食べてる

2015-10-05 21:32:36 | おいしいもの

今年もたくさん柿の実が生りました。




「まだ少し青いかな?」というぐらいで一気に収獲。


ヘタの切り口を焼酎につけて暫し寝かせます。

(我が家は全員、やや軟らかめが好みです)










栗の実もたっくさん!!!






Panasonic LUMIX DMC GX7 + LEICA DG SUMMILUX 25mm F1.4









じゃんじゃん食べないと、どんどん美味しくなくなるので、毎日わしわし食べています。

(ノルマはひとり一日10個ずつ;;)


AX

今年76冊目

2015-10-02 23:58:19 | 

妊娠していることが分かり、断腸の思いでロンドン五輪出場を自ら辞退した女性アスリート。




大きな期待を一身に受けていただけに、前代未聞の不祥事として世間やマスコミから容赦ない凄まじいバッシングを嫌というほど受ける。









人知れず、産後の間もおかずに復帰を目指す彼女にとって、幼い娘はその存在自体がパワーの源であり、折に触れ疎ましくもあり・・・








栄光と挫折。




母親としての喜びと苦労。












「誰かのために走るんじゃない」、と彼女は言う。







志半ばに夢破れた五輪への切符を再び掴み取るために。



自分が、自分であるために。











でも、やっぱり私は、そこには大切な「誰かのため」があるように思う。














快調なペースで進めている今年の読書。


76冊目はnemuさんがお薦めしていらした、坂井希久子さんの「ウィメンズマラソン」。




















このままでは終われない。





このままじゃ、次に進めないから。






そう言って孤軍奮闘するシングルマザーのアスリート。













こんなに晴々とした読後感は久し振り。




素晴らしい本を教えてくださったnemuさんに感謝です。



AX