井財野は今

昔、ベルギーにウジェーヌ・イザイというヴァイオリニスト作曲家がいました。(英語読みでユージン・イザイ)それが語源です。

ヴァイオリン演奏の技法

2008-08-20 16:33:34 | ヴァイオリン

 kohji様のコメントにより,慌てて調べました。いつの間にか絶版!2003年のカタログには載っていましたが2006年には載っていません。

 絶版では知られていないのも道理で,失礼しました。

 でも絶句です。音楽之友社は体力が落ちてきたのか,このような名著が時々絶版の憂き目にあっています。ロスタルの「ベートーヴェン・ヴァイオリンソナタ」もすぐ切れてしまったし・・・。

 しかしシゲティの本などは忘れた頃に復刊したので,ほどなく再版になることを期待しましょう。

ヨーゼフ・シゲティ ヴァイオリン練習ノート—練習と演奏のための解説付200の引用譜 ヨーゼフ・シゲティ ヴァイオリン練習ノート—練習と演奏のための解説付200の引用譜
価格:¥ 5,040(税込)
発売日:2004-07-01

 これは昔「ヴァイオリニストの覚え書き」というタイトルで出版されていたものです。これは専門家向きですね。

 同じく消えた本に鷲見先生の「ヴァイオリンのおけいこ」というのもあります。これも,鷲見先生がどのようにしてあれだけ多くの生徒さんを育てあげたか,その方法の一端がわかって,とても興味深い本だったのですが・・・。

 最先端ということならばブロンが編集した「エチュードの技法」(ヤマハ)があります。上級者向けですが,さすが,という目のつけどころが光ります。(ミス・プリントの多さは問題,3度の音程の取り方は不賛成。)

 そうなると無くならないうちに手に入れておかねば,という気になるものもあります。ディレイが本を遺していないのが残念ですが,ヒントということで次の本があります。

天才を育てる—名ヴァイオリン教師ドロシー・ディレイの素顔 天才を育てる—名ヴァイオリン教師ドロシー・ディレイの素顔
価格:¥ 2,520(税込)
発売日:2001-11

 訳者の米谷さんは,我々の世代では有名な方で,ここで名前を見出して,大いに驚いたものです。

 こんな具合に,今はあちらこちらから情報をかき集める時代になった,ということでしょうか。私としては誰かに「この1冊」という大著を書いてほしい気がしますが。


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3 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
[この一冊」を書いてください。絶対買います。 (まや)
2008-08-21 11:51:19
[この一冊」を書いてください。絶対買います。
返信する
先生がお書きになって下さい。 (Unknown)
2008-08-21 14:51:51
先生がお書きになって下さい。
待っています。
返信する
ありがたいエールに感謝します。 (井財野)
2008-08-22 09:28:11
ありがたいエールに感謝します。
井財野としては,イツァーク・パールマンがガラミアンの物まねで笑いをとるだけでなく,ギドン・クレーメルが「私の人生,つらかった」という半生を書くだけでなく,彼らにこういう技法書も書いてほしい,というつもりでした。
「この」ではなく「その他の」1冊として,別の形では考えております。がんばります。
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