井財野は今

昔、ベルギーにウジェーヌ・イザイというヴァイオリニスト作曲家がいました。(英語読みでユージン・イザイ)それが語源です。

ごくあくだいかん

2010-06-09 21:59:54 | まち歩き

昨日は「学内演奏会」という名の発表会、1年生から3年生まで、弦楽器や管楽器を主として学習している学生の発表の場である。こんなささやかな場でも、緊張のあまり全まくいかない学生もいるのだから、やはり重要な学習の機会である。

で、さらに重要な打ち上げの話である。

近所の「握代憾(あくだいかん)」という店で行われた。ちょっと前に学生が立ち上げた店、ということで身内の話題になったのだが、堂々立派に営業を続けている。

そこでとれあえずはビールなどを飲んでいたのだが、ふと気まぐれに「握代憾」というカクテルを飲んでみることにした。メロンリキュールとウォッカのカクテルだそうだ。これは強い、はずだが、ちびちび飲んでみると、結構飲める、結構おいしい。

店の人が「ごくあくだいかん、というのもありますが・・・」

などとのたまう。そんなものはいらない!・・・と私は言ったはず・・・なのに・・・「持ってきちゃいました」

冷酒のグラス程度のカップにつがれた無色透明の液体。聞けばポーランドの蒸留酒で「96度」あるという。残りの4は何なんだ?

ライターで火がつけられた。ボーボー良く燃える。ブランデーなどの、チロチロ燃えるのとは訳が違う、完全にアルコール・ランプ状態。いやあ、このまま全部燃やしてしまおうか、と思っていたら、店の人が「早く火を消してください」だと。

口で強く息を吹きかけたら、火は消えた。グラスを顔に近づけるだけで、強い香りが漂う。口をつけようとしたら「あちっ」

「え、そんなにすごいですか?」

「いや、火のおかげで、グラスが熱いんだ」

お酒の部分は冷たいのに、上は触れないくらい熱いというのも変わった経験。そう簡単には飲めないようにできている。

グラスもようやく冷えてきて、やっと口に含むことができるようになった。なめる程度に口に入れてみる。フワッとさわやかな香気が口中に広がる。これはいい。

ところが、それを飲み込むと大変。カーーーッ、とくる。そこらにある液体をなんでもいいから飲みたくなる。あわててチェイサーとしての水を注文して、ようやく人心地がついた。

でも、この口に広がる清涼感がたまらない。それを楽しんだ後、水を含み、口中でブレンドしてから、おもむろに飲み込む。これは楽しい飲み方だ。何のかんの言いながら、グラスの半分近く、なめてしまった。M市も珍しいものが手に入る街に、いつの間にかなってしまったのだなあ、と一人感慨にふけることしきり。十数年前は、新しいビールさえ入手困難だったのに。

おかげで、今日の昼まで、どこかほろ酔い気分。ごくあくだいかん様にはかなわねえな・・・。


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