井財野は今

昔、ベルギーにウジェーヌ・イザイというヴァイオリニスト作曲家がいました。(英語読みでユージン・イザイ)それが語源です。

「先生の寿命は5年」説

2019-03-03 22:00:00 | 日記・エッセイ・コラム
筆者が東京芸大を卒業後しばらくした頃の自説である。(ナマイキーっ!)

当時、続々と新しい先生が着任され、そのレッスンを受けた学生達の自慢合戦があった一方で、クソミソにけなし合いも聞こえてきていた。(みんな生意気!)

貶されている先生、ちょっと前までは絶賛されていたのだよ、と言ってやりたかった。

しかし、国立大学というところは、昔から基本的に人員不足、と言って良いだろう。いろいろしなければならないことが多くて、学生の面倒は「ある程度まで」が普通。

それでも新しい先生は張りきっていらっしゃるから、そのパワーで素晴らしい結果を生む。それが続くのが大体5年くらいかな、と思ったし、実は今でもある程度思っている。

ただ最近、それほど単純ではない現実も知るところとなった。

「学校の中ではすごく高く評価されるが、社会に一歩踏み出すと全く大したことはない」ということは、昔からよくあった。

しかしその逆、離れた場所から見たら素晴らしいことをやっているのに、その地域では大して評価されないということ。
こういうことも、時々あるようだ。

先生が自分を戒める意味で「寿命は5年」で、そこを超える時、しっかり気を引き締める必要はあるだろう。

が、必ずしも先生は悪くなっていないのに、5年で評価が下がってしまう場合もある。そんなことを最近数ヵ所で知ることになった。

なかなか大変な世の中である。