井財野は今

昔、ベルギーにウジェーヌ・イザイというヴァイオリニスト作曲家がいました。(英語読みでユージン・イザイ)それが語源です。

ミュジシャン・コンプレのミシェル・ルグラン

2018-05-13 21:59:00 | 音楽
さて、最近ミシェル・ルグランの自伝のような本を読んだ。ルグランは「シェルブールの雨傘」で有名、と言いたいのだが、最近の若い人はそれを知らなかったりする。
そうすると、もはや説明は不可能。

ちなみに「華麗なる賭け(風のささやき)」をピアノで弾いて聞かせたが、40人くらいの大学生、一人も知らなかった。聞いたこともないという。私はその翌日スーパーマーケットのBGMで聞いたのだが…。

そのミシェル・ルグランが、パリ音楽院であのナディア・ブーランジェに教えを受けていたのは、この本で初めて知った。教えを受けていたどころではない。ルグラン自身が「音楽上の母」と呼ぶほど、重要な存在だとあかしている。

実は昔、ルグランにはがっかりさせられたことがある。
手塚治虫の「火の鳥」が映画化された時、主題歌だけミシェル・ルグランに委嘱された。
これは、と思って子供心にものすごい期待をしたら、全くもってつまらない曲が発表されたのだ。

それ以来、個人的に、ルグランは終わっていた。

しかし、この本のおかげで、一挙に尊敬の対象に変わった。

何と言っても、クラシックもジャズもできるのが良い。
これぞ「ミュジシャン・コンプレ」である。