井財野は今

昔、ベルギーにウジェーヌ・イザイというヴァイオリニスト作曲家がいました。(英語読みでユージン・イザイ)それが語源です。

ひのまる

2017-11-04 10:59:29 | 大学
学習指導要領というものが改訂されて、多分教科書会社は改訂作業に目下大わらわだと思う。

その学習指導要領の中に共通教材というものがある。小学校の歌唱教材だと1学年につき4曲ずつある。

そういうことを教える授業の中、とりあえず数曲歌ってみようと教科書をあけたら「ひのまる」という歌があったのだ。

ヴァイオリンの教材で、その昔「日の丸変奏曲」というのを見たことはあったものの、歌ったことは小学校の授業以来一度もない。

ちなみにこの曲を知っているか学生に尋ねたら9割は知らなかった。さもありなん。

しかし、日本人としてのアイデンティティ確立のために歌え、というようなことになっている。

それも一理あるので、みんなで歌ってみた。

「白地に赤く 日の丸染めて
ああ美しい 日本の旗は」

歌詞はこれで良い。
しかし旋律のなんと平凡なこと!
ちっとも美しく感じない。

「ああ」はバロックの昔から6度上げることになっている。「川の流れのように」も「大都会」もちゃんとそうなっている。「昴」に至っては8度上げている。そうやって感動を伝えるレトリックが発達してきたのである。

試しに、昴の旋律に「ああ美しい 日本の旗たちよ」を乗せて歌ってみると良い。じーんとくること受けあいである。

そのくらいのことをやってくれないと、感動的な音楽の授業はできない、少なくとも現行の「ひのまる」では、と思った。

そろそろ文部省唱歌を作りなおそうと文部科学省は思ってくれないだろうか。