井財野は今

昔、ベルギーにウジェーヌ・イザイというヴァイオリニスト作曲家がいました。(英語読みでユージン・イザイ)それが語源です。

古典交響曲とサッカー小僧

2010-10-19 00:21:45 | オーケストラ

4年ぶりに、プロコフィエフの古典交響曲を演奏する機会があった。

この曲について語り始めたら止まらないほど好きなのだが、もう一つ、切っても切れない関係にある映画があって、それとの結びつきも私にとっては重要。

それが「サッカー小僧」なのだが、どういう訳だか私の周りの人間は誰もそれを知らない。実は私もストーリーを忘れてしまった・・・。

調べると、6才のサッカー小僧が大人顔負けのプレーをして、ついにはスウェーデンチームに混じってワールドカップに出てしまう、という内容だそうだ。(それでも思い出さないから、完全に忘れている・・・)

ワールドカップでも大活躍で、サインを求められる大スター。ところが学校に行っていないからサインができない! という訳で、学校に戻って普通の生活をおくる云々、のようだ。

インターネットは便利、たちどころにここまでは調べがつく。音楽はセルゲイ・プロコフィエフ、なんて書いてあった。ここで「古典交響曲による」とか何とか書いてあれば立派な解説と言えるのだが、残念ながらそこまでは言及されていない。

これ、本当に映画にフィットしていたのですよ。サッカー関連で得意満面のところは3楽章、試合は4楽章、学校に戻ると2楽章。特にエンド・タイトルは2楽章で、普通の少年が学校の授業は眠いなぁ、と思っている表情とぴったり。1楽章は出てこなかったと思う。

監督が「短くも美しく燃え」(モーツァルトのピアノ協奏曲第21番を使用)と同じ人(ボー・ウィデルベルイ)で、クラシック音楽の使い方のセンスは抜群に冴えている。(例えばソナタ形式の第1楽章は映画には不向きだから使われていない。)

当時のサッカー少年は結構観に行ったと聞いている。なのに、なぜ皆さん知らないの?当時「週刊FM」という雑誌で紹介されたから、サッカー少年ではなかった中学生の私も、「古典」が使われているということでわざわざ観に行ったのだ。別にガラガラの入りだった印象はないんだけどな・・・。

当時ワールドカップを知っている日本人はほとんどいなかったし、Jリーグも無かったから、あっという間に忘れ去られたのかもしれない。かくいう私も筋を忘れている訳だし。でも、それはもったいない。かなりかわいいスウェーデン少年のようですよ・・・。

機会があったら観てみてください。

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