ベッラのブログ   soprano lirico spinto Bella Cantabile  ♪ ♫

時事問題を中心にブログを書く日々です。
イタリアオペラのソプラノで趣味は読書(歴女のハシクレ)です。日本が大好き。

忘れえぬフランコ・コレッリの偉大な声 ・ スカラの指揮者とのピアノ合わせ

2015年05月11日 | 歌曲

Franco Corelli Rhode Island concert: 3 Neapolitan songs


★ 私はフランコ・コレッリを3回生演奏で聴いた。
  ステージに現れた時から会場は「幸せ」な気分になった。
  それは「世紀の声」「偉大な芸術」に接するのと共に、コレッリのステージ姿の魅力。

  そして拡声マイクを通さない生の声は何というダイナミックレンジを持っていたことか。
  そのスケールの大きさと言葉は時に心の波乱や強さを表現。
  予期せぬ大胆な表現、そして細心の歌への心配り。
  このために自身の全生活を生活と声のコントロールに捧げてきた。

  曲はナポリ民謡、「カタリー」「ヴリア」「最後の歌」である。
  聴衆はコレッリに魅了され、拍手が鳴りやまない。
  一曲一曲が磨き抜かれた芸術だった。

  イタリアはコレッリを最後に「本格的な大歌手」は途切れた。
  CMにも出演を断り、歌一筋の生涯だった。
  ソプラノのビルギット・二ルソンとの「声の一騎打ち」はスリリングこの上なかった。

★ 次は貴重な録音、生前は外には出なかった録音と思われる指揮者とのレッスン、
指揮者のピアノで歌うコレッリ、指揮者はいろんな注文をつけるが、コレッリ夫人のロレッタさんがうまく「橋渡し」をしている。ロレッタさんは神経質なコレッリをうまくリードし、夫人の支えなしでは歌えないという存在だった。8分から8分50秒が聴きもの。

Franco CORELLI studio POLIUTO/Scala

・・・曲はドニゼッティのオペラ「ポリウト」。


★ 子供の頃、家族の中でたったひとりクラシック音楽に魅せられ、「うるさい」と追いやられて?廊下でトランジスタラジオで飼い犬といっしょにコレッリを聴いていた。それからどれだけその「実演」を待ったことか・・・。
  



コメント (2)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 『日教組の後盾は日本国憲法... | トップ | そこまで言って委員会NP 国... »

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
これは貴重! (Ken)
2015-05-11 20:06:54
これは素晴らしい貴重なものをありがとうございました。このポッリウートは伝説的な公演だと思います。カラスのカムバックへのスカラ座の熱気がこもった名盤ですね。コレッリはイタリアにいればいるほどどんどん好きになります。あんなどこまでも伸びる高音に本当に憧れます。
返信する
コレッリの素晴らしさ (Kenさまへ)
2015-05-12 00:24:00
スカラに出演するようになって、コレッリは老年のマルティネッリのもとで数多くのアドヴァイスを受けに行ったそうです。ロレッタさんはソプラノ・リリコの歌手でしたが、コレッリを支えるために一生懸命、ラウリ・ヴォルピとはまた違うマルティネッリの演奏はアンサンブルでそのベルカントを誇るような気がします。

これは珍しいlライヴ録音、メットで話題となった「シモン・ボッカネグラ」です。これはドナルド・キーン氏も絶賛、
レートベルクはヴェルディ・ワーグナーと両方を歌う美声ソプラノ、ティベットは「シモン」を歌って当時話題、
https://www.youtube.com/watch?v=9KJlkIvJXcI
アリアだけでなくこのような重唱も素晴らしい。
「シモン」はKenさまにぜひ歌って頂きたいヴェルディの名曲、もちろん「ナブッコ」もそうです。
返信する

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

歌曲」カテゴリの最新記事