1981年9月17日、フランス国民議会の死刑廃止法案審議におけるロベール・バダンテール法務大臣(当時)演説全訳がアップされています。ぜひご一読ください。
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luxemburgさんから「死刑廃止」問題をリレー形式で考えてみないかという提起があり、それに参加させていただいた。
第1回「とりあえず」
第2回「お玉おばさんでもわかる政治のお話」
第3回「とむ丸の夢」
第4回「華氏451度」
第5回「doll and peace」
第6回「薫のハムニダ日記」
第7回「とりあえず」(村野瀬玲奈)――リレーエントリのまとめ
第8回「喜八ログ」――バダンテールの演説について
このリレー・エントリは、以前から何度か死刑廃止問題に関する記事を書いておられたluxemburgさん宛てに、村野瀬玲奈さんがロベール・バダンテールの演説を訳して送付されたことに端を発する。死刑廃止の問題は社会のあり方や、モラルとは何か、命とは何か等々を考える時に避けて通れない問題のひとつであるが、私自身は自分のキャパシティを超えている気もしてこれまで積極的に触れたことがない。だから軽く声をかけられた時にも「はあ?」という感じだったのだが、紹介されたバダンテール著『そして、死刑は廃止された』(藤田真利子訳、作品社刊)を読んだり、雑誌等に載った論考や資料をひっくり返して読み直すうちに、「多くの方と一緒に考えるための手掛かりを提出」する目的で書いてみようか、という気になった。
私のエントリはしばしば代理をさせる牡猫ムルなどを登場させてしまったので、不真面目だと顔をしかめる方もおられたかも知れない。現に「さまざまな死刑廃止論をオチャラケで紹介するのが目的なら……」といったコメントもあった。せっかくのリレーエントリの雰囲気をぶちこわしてしまったとすれば、他のかたがたに申し訳なく思う。ただ私は、重い問題を深刻な顔で語るばかりでは自分自身次第に気分的な余裕が失われるので、なるべく肩の力を抜き、できれば時にはつまらない冗談なども言いながら、日常的な表情で語りたいという思いも強いのだ。その試みのひとつということで、どうか御容赦いただきたい。
ともあれ今回のリレーエントリはいったんゴールにたどり着き、村野瀬さんの好意で全訳が公開されることになった(冒頭で紹介したもの)。村野瀬さん、ありがとう。貴重な資料のひとつとして、皆さん、ぜひ参照していただきたいと思う。
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「愚樵空論」「アルバイシンの丘」「美しい季節とは誰にも言わせまい……」「Die Weblogtagesschau laut dem Kaetzchen」などのブログでも、死刑廃止論が展開されている。リレーエントリのほか、これらのブログもお読み下さい。自分自身が考える手掛かりになります。
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リレーエントリは、Under the Sun でも参加したことがある(私は人数合わせに誘われれば、何でもすぐ参加する腰の軽い人間なのだ。笑。いや、むろん私自身の中に課題として存在するテーマなら、ということであるが)。だが今回はその時と異なり、主題がするどく求心円的であったので、参加しながらもどうなることかとハラハラしていたが……まとめから全訳公開にまで至って、「これもブログの新しい試みだなあ」と幾分か確信めいたものを持った。
皆さん、これからも時にはいろいろなテーマについて、複数でリレー風に書いていきませんか。