華氏451度

我々は自らの感性と思想の砦である言葉を権力に奪われ続けている。言葉を奪い返そう!! コメント・TB大歓迎。

珍作落語「長屋政談」その2

2005-11-22 01:50:08 | 箸休め的無駄話
大家「家賃溜めてないぐらいで、そう威張ることもないと思うがね。まあ、おまいさんがひとさまに迷惑かけず、地道に暮らしてるってことは認めるよ」
クマ「で、がしょう? それなのに何で負け組なんぞと言われなきゃなんねえんでい」
大家「ひとりでそう、力みなさんな。誰かに負け組と言われたのかえ」
クマ「む、息子に言われたんでさ。おとっつぁんみたいな負け組にはなりたくねえって」
大家「ふうむ。息子がね。そう言や、おまいさんの息子は親に似ず優秀で、リッパな学校に行ってるんだっけ」
クマ「親に似ずってのは気持ちよくねえですがね、ま、そうなんでさ。勉強ができるってえから、かかあと相談して無理して教育を受けさせたんでやすがね。最近の学校は、親を馬鹿にすることをおせえてるんですかね」
大家「あたしに噛みつかれても困るよ。おまいさんの息子の行ってる学校は、それ、その何ていうか、勝ち組の子が大勢行ってる所だろ。その連中と同じテーブルにつきたい、と息子はしみじみ思ったんだろうな」
クマ「テーブルだかちゃぶ台だか知りやせんがね、あっしはお高くとまった人間になってもらいたくって、息子に教育を受けさせたんじゃねえんで」
大家「お高くとまった?」
クマ「ほれ、ちまたで言うじゃねえですか。セ、セ……セレ……」
大家「セレブかえ」
クマ「そういう名前でしたっけね。あっしらから見れば品がねえとしか思えねえんですが、自分がひとさまよりどれだけすげえか、どれだけ金持ってるか、みたいなことを言いつのるのに血道あげてる連中でさ」
大家「なんか、随分と短絡的な定義だが……ま、おまいさんの言うことはわからんじゃないな」
(続)
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珍作落語「長屋政談」その1

2005-11-15 01:01:26 | 箸休め的無駄話
クマ「こんばんわ。寒くなりやしたねー。ところでちょいとおせーて欲しいことがあるんでやんすが」
大家「クマさんかい。何だね、いきなり。この間みたいに、借金の申し込み方をおせえろ、なんていうのは困るよ」
クマ「そんなんじゃありませんって。この国のゆくえ、ってやつなんですがね」
大家「おやまあ、この国のゆくえだって? えらく大きく出たね」
クマ「そりゃ、あっしは無知無学でやんすがね、そんなあっしでも、昨今は首をひねっちまうことが多いもんで」
大家「昨今、とはえらい言葉を知ってるね。何処で聞きかじったんだか……いやまあ、それはどうでもいい。いったい、何に首をひねっているんだね」
クマ「いろいろありやすがね。まず、勝ち組・負け組ってやつからおせえてもらいやしょうか。大家さん、おいらは負け組ってやつですかい?」
大家「と、突然何を言い出すやら……。う~ん、客観的に見れば負け組だろうねえ」
クマ「さいですか。やっぱりね。そりゃあ、おいらは先祖代々、由緒正しい貧乏人でがすよ」
大家「由緒正しい貧乏人、なんて言い方があるかえ」
クマ「そう言葉尻をあげつらわないでおくんなさいよ。要するに貧乏人なんでさ。でも長屋の家賃だって溜めてねえし、誰にも迷惑なんかかけちゃいませんぜ」
(続)
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同志が大勢いるのだと改めて思う

2005-11-15 00:28:55 | このブログについて
同盟に参加するブロガーが、少しずつ着実に増えつつある。今の日本の状況に危惧を覚える人達が大勢いるのだなと改めて感じ、本当に心強い。お互い見知らぬ人間同士ではあるけれども、そして依って立つところは皆違うのだけれども、「同志」と呼ばせて欲しい。皆さん、それぞれの場所で、それぞれのやり方で、共に明日を拓いていきましょう。
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勝手にしろ、などとは言っておれない

2005-11-07 01:49:03 | 雑感(貧しけれども思索の道程)
セルゲイ・ネチャーエフという革命家に傾倒した時期がある。今でも幾分か好きで、ネチャーエフ流に「もっともっと世の中が悪くなればいい」とひそかに思ったりもする。多くの人々が叩きのめされて、どん底まで落ちて、泣く涙も涸れなければ、革命は起こらないのだ、と。

憲法が改定され、自衛軍とやらがアメリカに言われるままに世界の果てまで行けばいい。君が代斉唱が強制され、消費税が30%にも40%にもなり、失業率はとどまるところを知らぬ勢いで伸び、受益者負担の名のもとに医療費の自己負担率は上がり、弱者は切り捨てられればいい。

……と半ばやけくそになって呟きながらも、「もしかすると、そこまで行っても革命は起こらないかも知れない」と慄然とする。どん底などというものはなく、地獄巡りに終わりはないかも知れないのだ。それならばやはり……この辺で本気になって抵抗すべきなのだろう。勝手にしろ、などと言ってはいられないのだろうな……。
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自衛のための軍隊???

2005-11-07 01:25:31 | 憲法その他法律
自衛のための軍隊、などという言葉がある。万が一攻め込まれた時のために、軍隊を保持しておくのだと。軍隊のない国は鍵をかけない(無防備な)家のようなものだ、などという人もいる。

一見ごもっともな意見に聞こえるけれども、よく考えてみればやっぱりおかしい。たとえば「道を歩いていて怖いお兄ちゃんにインネンをつけられた時、自分の身を守れるようにしなければいけない」と言われた場合。何処まで策を講じておけば、身が守れるのだろう。カラテや合気道でも習っておけばよいのか。そりゃあ全くの無力よりはマシかも知れないが、頑張ってカラテ3段になったとしても、カラテ6段の相手にすごまれたら力では負ける。カラテ・合気道・柔道・剣道その他併せて何十段、などという武道の達人になったとしても、拳銃を突きつけられればそれまでだなあ。じゃあ銃を持つか、という話になってしまう。

つまり、軍備なんていうものは果てがないのである。しかも軍備というのは要するに殺人と破壊の道具を持つということで、そんな道具で身を固めて平和な話し合いなどできるとは考えづらい。ドスか何かを懐に呑んだアンチャンに、「話し合いしよーぜ」なんて言われても、ビビるだけだもんね。

そんなものに金と時間と労力を使う暇があったら、もっとマシなことができるだろうに……と、おそらく子供でも思う。

コメント (7)
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新憲法草案……

2005-11-02 02:25:01 | 憲法その他法律
自民党の「新憲法草案」。新聞などでは以前と比べるとトーン・ダウンしたと報道されているが、本質的なところは何も変わりはない。

前文は愛国心という言葉こそ使っていないが言っていることは同じだし、9条の部分も背筋が寒くなるし……。そして私が何よりも恐怖を感じるのが、改正要件の部分。現在の「衆参両院の3分の2以上」を「過半数」に改訂したいという。

つまるところ、彼らにとって今回目指している「憲法改正(改悪、だと思うが……)」は第一ステップに過ぎないのだ。改正要件が緩和されれば、第二第三のステップに進むことは容易。民主党が部分的にちまちまと批判しているが、自民党はその程度ならば第一関門を突破するために妥協することも考えられる。

この勢いで憲法が書き換えられれば、時の政権の思い通りにたやすく変えられるようになる(むろん国民投票を経なければならないのだが、悲しいことにこれがあまり頼りにならないのだ……)。近い将来、愛国心を明記し、戦争放棄を抹消し、徴兵の義務を盛り込んだ憲法が出現するのではないかと怯え、私は悪夢にうなされそうになる。
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