バネの風

千葉県野田市の「学習教室BANETバネ」の授業内容や、川上犬、ギャラリー輝の事、おもしろい日常を綴ります。

辞めない美学

2008-03-11 07:03:22 | Badminton
 先日の名古屋国際女子マラソンは目が離せなかった。
 オリンピック選考最終レースとなり、最後の一枠をめぐる戦いとなった。
 そんな中、まさかの高橋選手の失速、新人の優勝とは。
 高橋選手にとって、これは意義ある人生の一こまとなるのでしょうが、神様が敷いたレールは奇想天外です。
 レース途中解説を求められた小出監督が、高橋選手のことに少し触れたものの、すぐトップ選手に話題をうつした。

 野田市陸上競技場こけら落としの記念イベントに、小出監督を招き、小中学生陸上教室を開いたことがある。式典、小出監督の講演、そして走りの指導という企画だったと記憶する。
 監督に指導してもらえるとあって参加した子供達、その保護者はその時をわくわくして待ったが、途中の監督の講演が長かった。次から次へと話題が移り、話し好きなおじさん(失礼)だった。結局時間がおしてしまい、最後に子供達と監督がわーっとトラック1周して終わった。
 監督は、講演中に「いっちゃおうかな。でも明日にはわかることだから。皆さん、明日はビックリすることがありますよ。」と何かしゃべっちゃいたくて仕方ない風だった。会場の皆は、Qちゃんの結婚宣言?と予想し合った。

 そして翌日。高橋選手は記者会見で、小出監督からの独立宣言をした。

 前日の監督のあの様子から、きっと寿会見とふんでいただけに「そうだったんだ」と少し乾いた気持ちで受け止めた。その後マスコミがいろいろ憶測したが、前日の監督のあの様子から不仲説は絶対ないと思った。

 解説を求められた監督の心中を察し、そしてどこかで見つめているだろう高橋選手のご両親の気持ちを思うと涙があふれてきた。

 この晩テレビでパウエルの走りを徹底解剖する番組をやっていた。浅原選手と比較し、体のつくりが絶対的に違うことが究明された。「へー、すごい!そうなんだー」とため息混じりに見ていると、番組終盤、パウエルのテンションが落ちてくる。レース前日眠れない様子や、国民に期待かけられて大変なんだとぼやく様子やら。
あれれ?と思って見続けると、「もっと遊びたい」とコーチにだだこねている。

 天性、恵まれた体、環境。そして強い心。
 そろっていなくても、一つも持っていなくても、いつか私が日本一、いや世界一を目指して頑張っているバドラーの皆さん。応援しています。

 レース後高橋選手は「私にはまだやるべきことがある。まだまだ走り続けたい」。

 テレビで誰かが言っていました。「辞めない美学」