バネの風

千葉県野田市の「学習教室BANETバネ」の授業内容や、川上犬、ギャラリー輝の事、おもしろい日常を綴ります。

犬のバンがしゃべったら

2008-03-25 06:26:03 | 川上犬
 犬語翻訳機「バウリンガル」流行りましたが、もちろん、買いましたよー、すぐに。

 早速バンに装着し、受信機を持って近づくと、ただならぬ空気を察したバンは固まってしまい、うんともすんとも声出さないという事態が!
 ほどなく落ち着き、さて、実験です。

 出かけようとすると 「ボクのこと忘れないで」
 帰ってくると 「ラブラブしたい」
 バネの子供達にほえついて 「こいつ、やる気?」 などなど。
 最初はおもしろがって使ったけど、結局のところその程度の犬の気持ちはボディランゲージと声色で十分わかっていること。
 なーんだ会話できないんだ。犬とコミュニケーションとれないんだ。だまされたー。(もっともよく見ると、きちんと翻訳機と書いてあります。)

 バンはよくしゃべります。「ワ」とか「ウ」とか「オ」の音を組み合わせて種々の音で語りかけてきます。こちらの簡単な指示ぐらいならそこそこわかるようだから、バウリンガルが目指す程度の会話は既に成り立っていたのですよ。更に言うと、犬の会話の大半はボディランゲージだから、音声だけで翻訳するバウリンガルには限界があるのですよ。
 すみませーん、開発した方。しゃれで作ったおもちゃにマジで批評してしまって。しかもイマゴロ。

 もっと高度な翻訳できればすごいですねぇ。例えば、
「留守の間だれか来た?」
「えっとね、いつもの宅急便の人来たよ。吠えて追い返しておいてやったよ」 なんてね。
 でも、絵本「犬のマーサがしゃべったら」みたいに、犬がしゃべり出したら結構大変なことも予想されます。散歩中すれ違いざまに、
「ウッワー、すっげーデブ」
なんてやられたり、
「うちのお父さんね、いつもお母さんに怒られてるんだよーん」
なんてバラしちゃったりしないでもないわけで。やはり今程度のコミュニケーションがとれていれば十分でございます。

 犬は発声に不自由があるからボディランゲージを発達させたのでしょう? 犬語が通じない人間にむかって、必死でカーミングシグナルやっている姿は、どこか哀れです。
 人間には、他の動物にない言葉を話せる能力があるから、コミュニケーションの大半を言葉に頼っています。だからこそ言葉をもっと大切にしないと。犬ほど真剣に相手を観察するわけでもなく、かといって言葉を駆使しないで、顔色や雰囲気だけで、「あの人こう思っているんじゃない?」って決めつけてしまうから行き違いが増えたり、わかりあえないことが多くなるのかもネ。
 気をつけます。
 
 言葉は人間の特権。
 もっと会話をー。