バネの風

千葉県野田市の「学習教室BANETバネ」の授業内容や、川上犬、ギャラリー輝の事、おもしろい日常を綴ります。

奥の手

2012-03-31 06:34:42 | バネ
 食塩水問題。
 テキスト掲載の説明はわかりにくい。だからバネではビーカー公式で指導している。この公式に当てはめれば,簡単。誰でも解ける。中学生が数学や理科で食塩水の濃さにぶつかると、こっそりバネ作成の中学受験カードを見ながら解いているらしい。公式にあてはめ、サクサク計算すれば,どんな応用問題だって解ける。
 しかし、これは計算できればという条件がつく。せっかく式ができても,計算間違えては当然解けない。
 同じ食塩水問題、小学生の場合、この計算がネックになる。小学生は方程式で解けないから、複雑な問題は,式がたてられても計算ができない。
 それはこのパターン。「5%の食塩水200グラムに塩を何グラムか加えたら、濃さ8%になりました。加えた塩は何グラムですか。」
 この問題はバネの公式で式たてても、小学生には計算できない。方程式使わないとできない。他の塾ではどうやって指導しているのだろう。いくつかテキストにあたる。問題は掲載していても、解説していない問題集があったり、方程式ですまして解いてお茶を濁しているのもある。だから,小学生は方程式では解けないんだから,どう説明するの!って本に向かって詰問したくなる。中学受験用のテキストには丁寧な解説が載っていた。面積図を使って説明している。このやり方なら,小学生計算できるけど、そもそもこの説明で小学生理解できるかなー。はっきり言って、わかりにくい。

 やっぱり,方程式で解いた方が良いという結論にいたる。
 方程式使うと,柔軟な発想力の育成阻害するけど、最後の解く部分だけに使うから許されるでしょう。
 だから四月から1ヶ月ほどかけて方程式叩き込んじゃおう。


 

春期講習にどっぷり

2012-03-30 08:53:09 | バネ
 春期講習中で,毎日てんやわんや。

 講習の良いところは,毎日連続してできること。だから前日内容を復習し,次ぎへと進めるから学習内容が定着しやすい。もう一つは,学校の授業が進まないから、じっくり苦手単元に取り組めること。

 そんなわけで新小六は割合にどっぷり。昨日は食塩水問題中心に学習。
 新中一は先取り学習で文字と式まで終了。中学受験学習ででここに繋がる計算や立式十分やってあったから、簡単な説明ですんなりできた。それにしても今年の子は特に順調で、予定の3倍ほどのペースで進んだ。この分だと残り2日は英語ができる。この学年には中学受験後にフォニックスを叩き込んでいるから、発音と文字の関係はぼちぼち理解できている。だから、おそらく最初の英語の関門はbe動詞と一般動詞の区別でしょう。この区別があいまいなまま中三を迎え、「英語よくわっかんないんだよねー」と言う子がどれだけいることか。また、そうなってしまった子に時間かけて説明しても、多分この子完全にわかっていないだろうな、と指導のむなしさを感じること度々。英語の構造をわかってもらうには日本語との違いで説明すれば良いけど、その日本語の理解が十分でないのだから、構造の違いをどんなに説明しても??が続く。ましてや日本語を正確に理解できないということは、こちらの説明を聞き取ることができない。うーんと重たい気持ちになる。こういう子を投げ出さず、どうやったらモヤから抜け出させてあげられるか。
 話しはそれてしまうけど,バドミントン指導で工夫したのはこの点。子ども達がどうしたら理解できるかいろいろ工夫した挙げ句、バドミントンの動きを日常の動作に置き換えて、子どもが分かりやすい言葉を当てはめて説明するようにした。こんな感じと視覚に訴えるだけでなく、動作を簡略化しデフォルメした言葉をつけた方が、子どもには分かりやすいし,指導が記号化され、こちらもやりやすかった。
 これと同じことを中学英語学習でもやれば良いのです。勉強はスポーツと違うという大前提が間違いかもね。結局はどちらもトレーニングを継続し,工夫し努力して技能を身につけるのだから、勉強だってスポーツみたいにデフォルメしても良いのです。
 と、ドンドン話しはそれてしまったので。

 新中2と3は英語の前置詞と数学の資料の整理を全員で学習し,その後は各自の弱点学習ということで新中三は受動態と確率に重点を置く。
 新中二はなんたって関数。比例、反比例、一次関数。やっぱりここはほとんど忘れてる。説明、テスト、解説と繰り返すけど、なかなか定着しない。

 残り二日。どれだけ進められるか。

宅配で空気運ぶよりは

2012-03-29 14:09:54 | ライフスタイル
 引っ越しの最中に,運び忘れた荷物に気づく。最後に手に持って車に乗ろうと思っていたものを、入れ忘れた。
 後で送るから、ということになり、本日は段ボールを調達し荷造りをした。

 あーあ,入れ忘れたせいで、宅配代無駄になったななどと思いながら作業する。どうせ送るなら隙間にできる限りいろいろなもの入れておこうって,菓子とか箸とか机の上整理小物とかを詰め込む。こんなもの現地で買えるし、これを入れることによって重さが増すから無駄なんだけどなー、と思いながらもすぐ食べられるどこでも買えるものを詰め込む。

 実家の母がこうだった。というより、今でもこう。
 畑のネギがとれたから。野沢菜が美味しく漬かったから。そのたび段ボールが一杯にならないからと、いろいろ菓子を隙間に詰めて来る。
 こっちで買えるし、こっちで買う方が安いって言ってるのに。

 今日、同じことしている自分。


出る人,入る人

2012-03-28 20:03:26 | ライフスタイル
 今日は引っ越し日和。
 寮に車を止め荷物を降ろす。
 横に止めている車は,荷物を積み込んでいる。
 
 「卒業ですか?」「入学ですか?」とお母さんと思われる人と言葉をかわす。
 「今日からさみしくなりますね。」とそのお母さん。でも、と続く。「素晴らしい4年間でしたよ。」

 なんでも自分の時と比べてしまう。
 あの時は大変だった。コンビニないし,スーパーは6時に閉店してしまう。布団と幾ばくかの本と服を実家から送った。鉄道便で。別所温泉駅から上田駅,上野駅と経て,最寄りの私鉄駅に届く。こんな面倒でゆったりした配達システムだったから、送るのは必要最小限のもの。あとは現地で調達した。電灯、炊飯器、オーブントースター(電子レンジではない.そんなものなかったと記憶する)を徒歩で買いに行き,手が引きちぎれるような思いしてアパートに運んだ。こんなことを何往復かして,ようやく生活品が整った。冷蔵庫は近所のリサイクルショップで調達。カーテンはしばらく付けられなかった。

 そんな、「神田川」風な生活のスタートでも,ワクワク感に満たされていた。
 一通り荷物を整理したら,銭湯の位置確認を兼ねて近所の散策に出かけた。
 雑草や雑木がはびこる空き地の一角に,ヤシの木みたいな樹木があるのを見つけ、東京には南国の木があると、とてもビックリした。
 
 何十年も前のことなのに、つい最近のように思い出すことができる。人間の記憶ってすごいね。

 

看板とりつけ

2012-03-27 15:31:19 | バネ
 「ここに塾があったんですか」とか「ここ何やっているところ」などと不思議がられて10数年。
 だからバネの看板つけました。
 
 トタン板様のものに、ペンキで絵を描いた手製にしようと思ったけど、装着方法のアイディアがひらめかず、なかば衝動的に町の看板屋に飛び込み発注。
 
 「イメージ通りにお作りしますよ。」と言われたから、シンプルでさりとてそこそこに主張があり、控えめなものなどとイメージを語ると、先方は??な反応。らちがあかないので、自分がデザインしていた紙を参考にと差し出すと、最終的にはそのままコピーしたものが出来上がった。なんだ、これなら最初っから自分で作ってもよかったんじゃん、など少々拍子抜けしつつ、本日装着。

 付けてみて思ったのは、やっぱり業者の作りだからそれなりにしっかりしている。お手製じゃ何となく貧乏くさかったかも。
 春の陽光が降り注ぐなかの装着作業だから楽ちんで、できばえもいい感じ。

 これに気を良くして、次はギャラリーの看板作りにチャレンジしちゃおう。


犬の才能

2012-03-22 19:27:12 | 川上犬
 配りものがあり、近所を歩く。
 置いていかれたバンが,ウワオンヒャオンと大騒ぎしているのがずーっと聞こえてくる。これじゃ近所迷惑だなーって思うけど,いつだってこうなんだそうだ。いつもは車で出かけるから,自分自身がバンの鳴き声を聞きとることはない。しかしこうして近所歩いていると、いつまでも、そう30分経過しようと,延々と鳴いている。高い声で、いろいろな思いを込めながら、聞いているとちょっと胸が痛くなるような鳴き方で。
 界隈グルリと配り終えると、県道の向こう側から道を挟んだしばらく向こうに家の庭が見える場所に出た。姿は見えないけど、相変わらずバンの後追い鳴きが聞こえるから、家の方角に向かってバンに合図してみた。大型トラックや車が行き交う隙間から遠くに見える、コナラの木が2本立つ庭の一角に向かって,口笛を吹いた。
 口笛は子どもの頃からどうもうまくできない。稀にいい音出せる時があるけど、ほとんどは空気笛になってしまう。何度かやってみるけど,トラックの音にかき消されないようにと力強く吹き出したせいか、まったく音が乗らない。ビュービューと単なる100%息笛になってしまった。

 それなのに、それなのーに。なんとバンはダッシュでやって来た。庭のコーナーをジャンプしながら曲がり,コナラの木の下まで突進してきた。そして満面の笑みで,フェンスの前でシッポ振っている。遠目だけど,完全にアイコンタクトとれた。

 すごい。犬ってすごい。
 聞こえるのもすごいけど、あの距離で見えるのもすごい。

 



いいこと、わるいこと、いいことの繰り返し

2012-03-21 16:44:42 | ライフスタイル
  誰かのために何かをする。

  頼まれたり、期待されると頑張ってしまう性分です。

 人生50年、同じこと繰り返していると、「これは利用されたかな」(その多くは事後の気づき)と感じ、今回は踊らされないようにしよう、と口惜しく思う事が増えてきました。「かけた情けは水に流される」ことが多い世の中です。またさらに良くないことには、相手にとってはありがた迷惑なのか、感謝されるどころか不信感を抱かれることもあるのです。「どうしてこの人はこんなにもやってくれるのか。もしかしたら何か裏で得しているのではないか」などと勘ぐられるのです。そのたび、もう二度と余計な事はすまいと心に刻むのです。

 しかし最近はこう思います。
裏取引を勘ぐる人というのは、同様のことを実践している人なのではないかと。いわゆる世渡り上手な駆け引きというやつです。この感覚には常に、損か得かがつきまとうのでしょう。今この人に尽くしておけば後で得すると、情けの金勘定です。「かけた情けは人のためならず」の本来の意味は、相手に情けをかけておけばいつか巡り巡って自分に情けが返ってくる、というものですが、この言葉の奥に損得勘定が見え隠れするのが厭ですね。

 教育は打算とか損得で動かせるものではありません。
この子に今尽くせば、あとでいいことがあるというのでしたら、見返りの可能性がある子や家庭に手をかけることになります。それでは気の毒な子は一定数以上出ることでしょう。
 
でもよくしたものです。
 知らんぷりの人がいる一方で、「できる限り、恩返ししていきます」って卒業して何年経っても言ってくれる人もいる。そう言われるだけでたちまち心満たされちゃう。
じゃ、またやっちゃおうかって気になる。
この繰り返しだね。

しかしよく考えたらやり過ぎて損しているわけではないのです。何かを浪費したのかというと、強いて言うならその子にかけた時間くらいなもので、それと引き替えに「自己満足」とか「達成感」という見返りをいただいているではないですか。

 こうやって今日も、明日も、やり過ぎながら、疎まれながら、そして時には感謝されながら、情動に突き動かされながらやり続けるのでしょう、人生を。

パニック回避法

2012-03-20 08:00:56 | バネ
 ドキッ!とした瞬間、いつもできることができなくなる。
 例えば救急車呼ぶところ,警察読んでしまったり,時報聞いちゃったり。こういうのをパニック状態というわけですね。

 数学テスト1(1)はたいてい基礎計算問題。一番易しい計算がここに来る。にもかかわらずこの問題が不正解で,その後の計算が合っている子が結構いる。こんな難問できるのに、どうしてここ間違えるかなーってブツブツ言いたくなっちゃう。しかし一瞬パニックになったのだと思えば、それはそれで理解できる。
 
 火事救急は119って電話の横にシール張る必要あるかい?って思っていたけど,緊急時ほどとっさに電話できなくなるための対策だったのか。
 1(1)落とさない為に、テストでも同じことをすればいいわけですね。
 まさか,テスト時にあちこち張り紙するわけにいかないから、頭の中に張り紙する。

 テストはじめ!の合図とともにいきなり始めるのではなく、まず「括弧に入っていない足し算引き算マークの前でスラッシュ」。これを張り紙(連呼)する。
 こういう張り紙をいくつか用意して,どんな状態でも、どんな子でもテスト時に張り出せる頭にしておくのが、日頃の備え(練習)ですね。

まずは自分の足下から

2012-03-18 17:18:37 | ライフスタイル
トロントと日本の時差は14時間。
 中1が入学するとまもなく学習する時差計算。みんな苦手なんだけど、バネでは数直線使って説明する。すると、なーるほどとなる。時差はこうやって計算で割り出す。生徒に教えるくらいなんだから、時差のことは十分わかっている。しかし、しかしである。何度計算しても、確認しても、いまいちピンとこない。こちらが昼休み中に、あちらは就寝前。頭ではわかっていても、その都度あちらは今何時だろうといちいち計算しないと、実感がわかない。ましてや、日本ではこたつに潜り込んでいるのに、あちらは20度で車のエアコンいれているだなんて、体感なんて到底イメージできない。

 いまやグローバル化が大命題のように巷で連呼されているけど、世界を股にかけるだなんて到底およばないなー、って思う。
 それよりまず自分の身の回りの程度の小ロットを見つめ直し、もう少しきちんとしていこうと思う。
 
 外を見るより、まずは内。まずは地域。
 そんなわけで、市の会議に出席。
 前回は「春が来た」で出席できなかったけど、今回は思いのタケをう存分(?)吐き出せたかな。
 
 まずは地域という発想で語り合う仲間がいて、大まじめに議論できるって、おもしろい。

新規クラス準備に追われる

2012-03-17 00:27:49 | バネ
 今日のカナダ、トロントは20度。なんてこっちゃ。北米や北ヨーロッパが暖かく、その寒気が南に押し寄せているから、今年は特に日本は寒いのだそうで。それにしても20度っていうのは、日本の何月頃なのか。生活しやすい快適温度かと思う。
 そんな寒い日本でも、急に春めいてきて、芝の雑草が目立ち始めた。今なら雑草が取りやすい。芝は緑になっていないから。この時期に丁寧に雑草を取り除いた年は、しばらくきれいな芝をキープできた。庭仕事の時間がとれればな、としばらく庭を眺めていると、バンが足下でワオワオ話しかけてきた。たぶん、こんなお天気だから土手行きましょうよ、とでも言っているのでしょう。
 今日からバネは春休み。でも土手行く時間なんてとれない。新年度準備で大忙し。本日は4月からの教材発注と、新規講座の準備で終わる。仮に時間あったとしても、土手行くと犬に追いかけられるしね。

 新規に開設する講座は、”読む、書く、考えるクラス”『パンセ』。
 取り扱う教材に一通り目を通し、授業の流れをイメージする。月3回、金曜のみのクラスで、国語力養成に焦点あてたクラス。文章を音読、精読し、文を読むことに慣れ、楽しみながら、書く力をつけようというクラス。

 これまでにも,この種の学習内容を通常クラスに取り込んできたけど、国語授業にまとまった時間を取れず、算数、数学、英語学習に埋没してしまいがちだった。長期休みに作文クラスを作ったりしたけど、継続的に国語指導できないできた。だからあえて単独の国語力養成クラスを打ち立てた。他の科目に引きずられないように、国語に集中できるように、金曜単独開講とした。こういう授業の成果はすぐに出ない。ということは、点数に即反映されない。でも、やる。今こそやらねば。
 子ども達が、クリアな頭でスッキリ考えられるように。子ども達が、モヤの中をさまよわないように。
 


若者は振り向かない

2012-03-16 08:19:57 | ライフスタイル
 以前読んだ、椎名誠さんの文。アメリカ留学に出発する娘さんを、成田空港に見送りに行った時のこと。氏は息子さんのことはよく綴った。それが「岳物語」。しかし娘さんのことは書かなかった。だから岳少年に姉がいるとは知らなかったほど。娘さんは、「自分のことは一切書かないでほしいと」お父さんにお願いしていたからとのこと。こういったくだりが紹介というか暴露されたのは、娘さんが成田空港を出発するその瞬間を書いた時と記憶する。確か、『青春と読書』掲載だったかと。もし違っていたら、椎名さん、御勘弁下さい。なにしろこれを読んだのは、もう15年近く前のことだと思うので。
 搭乗券を投入し、手荷物検査を受けるゲート。そこから先はもう外国。すなわちここは見送りの最終ポイント。そこで出発する娘さんをご夫婦二人で見送ったとのこと。見えなくなる後ろ姿を追うけど、最後まで娘さんは「振り向かなかった」。少し寂しい、でも、前を見ている若者はそれで良いと思ったこと、そんな文章がいたく心に響いた。

 当時自分は前ばかり見ていた。後ろで見送る人の視線に気づかないでいた。
 振り向かない者の気持ちはわかる。たしかに若者は振り向かないで良いと思う。
 そして、見送る人の気持ちがわかる年齢に達した今。

押さえるより、家具固定

2012-03-15 00:48:55 | ライフスタイル
バネ終了し、部屋に戻ると地震が。いつになく大きい。
ストーブを付け、コタツに潜り込もうとした瞬間に揺れた。
食器棚とテレビ、どちらを押さえる。一人だから同時に二つ押さえられない。どっちを優先する。
まずストーブをすぐ消し、今回はテレビ。
テレビ押さえている間も、食器棚気になる。全部散乱したら。割れたら。高い食器もある。お気に入りもある。全部安物だとしても、後片付けは面倒。

いい加減、テレビと食器棚、固定しないと。

野田市の震度は3。まっさかー。結構揺れたよ。4はあったでしょ。

この揺れの後だから、バンは玄関に滑り込みinしたまま出て行かない。
そのまま無理矢理部屋にあがりこみ、こたつにあたっている。
外に出そうとしたら、「ウワオ」と抵抗した。多分、このように歯向かったのは初めて。
何が何でも家の中に居たい、一緒に居たいバン。

何か起きなければ良いのだけれど。

スポーツと教育

2012-03-13 09:35:10 | バネ
 スポーツの世界から教育が切り離されて幾久しい。これはバドミントンに限ったことかと思っていたら、そうでもない。
 そりゃそうだ。どの種目も、ジュニア期から有望選手をばっちり囲い込み、一心不乱にその道を行くよう導くのだから。
 そうしないと勝てない。地域で勝てない。県で勝てない。日本で勝てない。更にはアジアで、世界で、とみんながせき立てられている。
 その結果、「あんたはこれだけやっていればいい。」とか「これやれば競技に役立つよ。」などと何もかも競技に結びつけ子どもを引っ張ることになる。

 確かにこういう持って行き方の方が子どもには分かりやすい。動機付けさせやすい。

 子ども達が夢や目標を持つことは素晴らしいことです。スポーツ等を通じて、目標のために切磋琢磨する子どもは立派です。
 目の前に進むべき道がはっきり見えていて、人参が鼻先にあって、後ろから背中を押される環境にいる子は、とても恵まれています。

 子ども達は純粋に目標に向かいます。
 だからこそ、目の前に吊るす人参、背中を押す物、それらに「教育」の要素が欠落してはいけないのです。

 教育の効果はすぐ目に見えません。卒業して何年も経って、何十年もたって、もっと言うと死の直前、あるいは死後になって、「あの時のあれがよかったんだね」と振り返ることが多いでしょ。成果はすぐに現れないものだから、偏差値とか進学率、勝率等の数字で評価できないでしょ。数字に振り回されるとその場限りの対応になってしまう。その良い例が、今の日本の学校教育。学力調査結果に右往左往してゆとりと締め付けをいったりきたり。すぐに結果のでない物なのだからこそ、先人の経験が大切だと思うのですが、古くさいと言って脇に寄せてしまう。
 昔から行われている習慣やしきたりは、先人が成果をつかんだ結果であって、それなりの意義があるはず。この辺を忘れてはいけないと、バネやりながらつくづく思います。




備えないから憂いあり

2012-03-12 08:46:17 | ライフスタイル
 あれから1年。
 調度この時期は,中学生は理科で地震を学習する。P波、S波、初期微動継続時間だのと説明した翌日、あの大震災。バネの風コメントにこの地震ネタを返し,クリックしたその1分後,関東地方は揺れた。
 ベランダで布団を取り込んでいる最中。揺れが落ち着いてから外に飛び出した。すぐさま大きな余震。食器棚押さえに部屋に戻る。収まる,外に出る。揺れる,押さえる。それを3回ほど繰り返した。そして英断即決でバネ生に休講メールを一斉送信した。
 その後は電話はほとんど通じない。メールも微妙。
 電話連絡とれないからと,娘がチャリで駆け込み帰宅。とにかく,学校に車で行って欲しい。電車が止まって帰れない子達がいるからと。4人乗せて柏方面にむかう。裏道使う。逆車線は大渋滞。どうして?街から田舎に逃げ出しているかのよう。運転中も信号待ちすると車がユサユサ揺れるのがわかった。子ども達から小さな悲鳴があがる。ふと気づいて、誰か酔っていないかと確認すると、1名が車酔いしていた。ガソリンスタンドでは店員が、「ガソリン完売」の札持って立っているのをチラ見しながら走る。いつもならガソリンランプが付く頃に満タンにするけど、前日に燃料半分以下状態なのにガススタに寄り満タンにしていた。
 帰路コンビニに寄る。弁当、パンの類および水は一切ない。何件寄っても、一切ない。
 これが地震1日目だった。

 その後すぐにバネの避難所準備が始まった。詰めれば10人は寝泊まりできる。環境悪いけど,外よりは良い。ちょうどバネは春休みに入るときだったので、2週間ほどは受け入れることができる。その旨、市に連絡入れる。少しでもスペース作るために、バネ内を片付ける。この作業が猛ダッシュだった。毎年3月は大掃除するけど、いつ市から連絡入るかわからないという切迫感から、特にこの時は一心不乱でできたのだと思う。

 あれから1年。
 スッキリ片付けたはずなのに、物が増えてしまった。懐中電灯、ラジオを身近に置いたはずなのに、いつのまにかどこかに移動してしまっている。
 常にガソリン満タンにしておく。ご飯は余分に炊いておく。水、電池は用意しておく。こう心に刻んだはずなのに、物が増えたバネを見るにつけ、いつのまにか危機管理意識が薄れているのが、よくわかる。

 

格好から入ると失敗する

2012-03-10 13:34:18 | ライフスタイル
 人が事を興す時、最初から事を成すつもりで始めるのだろうか。中学生が大きめの制服注文するみたいに、先の成長を見越して箱物を大きくしつらえるのだろうか。
 案外,多くは「とりあえず」のスタートである事が多いと思う。またその方がうまくいくような気がする。成長や変化の都度,それに合わせて変えていく。変更のつぎはぎで長い目で見るとコストがかさむかもしれないけど、こうやって変更=成長しながらやっていくのは、それなりに楽しい。ただ、どんどん好き放題に枝を伸ばすのではなく、適宜剪定し,形を整えながら、もちろん1本の幹が中心になければならない。枝数や葉が増え,実が付く頃には、幹も前より少し太くなっている。
 こうして始めたのがバネであり,ジュニアであった。
 
 ジュニアを始めた頃子ども達や保護者に度々言ったのは、「格好から入らないでほしい。」初心者の姉妹が、上から下までいきなりヨネックスで登場したことがあった。こういう親子は、たいていいつの間にか辞めていった。「とりあえず」参加してみて,続くかどうか,自分に合うかどうかやってみて、「とりあえず」ホームセンターでラケット買って,学校の上履きで参加する。こんなスタートで良いのに。モンキーズが1年生で入部してきたときは,幼稚園の体操着で練習した。小学校のではなく,なぜわざわざ幼稚園だったかそのいきさつは忘れたけど。
 チーム作りも同じ感覚。夢を幹に据えつつ、メンバーの事情やチームの状況に対応しながら,徐々に整えていけば良い。
 実りは1年に一度。幹はいきなり太くならない。
 
 でも隣に大木があると、どうしてもそれがモデルになってしまうようである。幼木なのに,大木の真似をする。隣を見ながら、格好から入る。そういう幼木は危うい。