バネの風

千葉県野田市の「学習教室BANETバネ」の授業内容や、川上犬、ギャラリー輝の事、おもしろい日常を綴ります。

はだかのはだか

2015-08-18 16:04:16 | 
先日画材屋さんで額装してもらおうと横たわる裸婦像を持ち込んだ際、「これと同じ絵がもう一枚あるはずですよ」とマスターに言われていたので、物置を捜してみた。

この物置には久しぶりに入る。
ここはいつも薄ら寒く、一人で入るのは躊躇する。

棚の一角に「人物」画がまとめて立てかけてあった。見出しとして、キャンパスサイドに「人物」と鉛筆書きした文字は確かに自分の字である。父の生前、作品をざっくり分類した日の記憶がおぼろげに蘇った。

まずはこの人物ゾーンから目当てのものを捜してみよう。
一枚一枚棚の脇からのぞき込む。最初の一枚は、「人物」と分類表記しているのに、なぜか雪山の絵。そうして全て確認するが、見つからない。2周確認する。それにしてもなぜここに風景画が人物として整理されているのかと、最初の1枚をもう一度手に取り棚から出してみると。
まさしく、それが捜していた人物画だった。

「はだかのはだか」
なるほど。
ごまかしも、てらいも虚飾もない、はだかの絵。
ここに画の本質ありと。

最初に描いたのはこのP20号サイズだったのだろう。
小さくて入らないといって急遽P25号で描き直した。
その最初のP20号がこうして見つかった。

第4回となる「はだかのはだか展」に茶系のこの絵と、この後に描き込んだ赤系の作品を出展する。



いよいよ介護世代

2015-08-16 19:06:25 | ライフスタイル
夏期講習第3クールに入る。

今年の夏期講習は例年とスケジュールが異なる。
いつもなら折り返し地点を迎えているが、今年は7月に日程を全く入れられなかった。

6月末に母は突然手術宣告を受けた。
しばらくの間は消沈したものの、潔く状況を受け止め、「先生、早く切って」なんて医者に詰め寄るほど気丈だった。そうは言うものの80歳を越えた年齢で受ける大手術なので、医者もこちらも最悪の事態を覚悟し、それなりの心構えで手術の日に向かった。

母の術前検査に付き添い、医者からの説明を聞き、場合によっては柏あたりに転院し手術できないかと相談し、その場合の自宅療養を段取りし。
長野と野田を何度も往復する。朝家を出て、夕方の授業時間までに戻る。そしてまた朝行く。

こういう事態は、自分は親の介護世代に突入したことを実感させる。
いつかこんな日が来る。
こんな日が来たらどうやって介護する。
今の仕事は。家は。
漠然とした不安がある日突然やってきたという感じ。

そして1ヶ月が経った。
手術は無事成功し、さすがにこれまでの様に何でもバクバクたべるわけではないので、10㎏程度減量し一回り顔が小さくなった母は、「悪いところとったから前より調子が良くなった」などと言ってのけている。

そしてちょっと心をざわつかせるのは「お前も癌検診受けておいた方がいいよ」の一言。

検診って、それなりに時間ないとできないんだよね。

インターバルアドバイス考

2015-08-10 12:20:20 | Badminton
今京都でインターハイやっているけど、夏期講習中で行かれないから、パソコンでライブ配信見ていると、
小沼・有川組の準々決勝戦、2ゲーム目8点だったころ、チャーの姿が。
コート脇を歩き、ベンチに座った。
さっきまで他の会場の試合に付いていて、移動してきたのですね。
数日ぶりに見る、ライブチャー。

ライブ映像では表情までは見て取れないけど、先生が後ろに座ったときに選手二人が「ニッ」とした感じがわかった。

間もなく11点になり、インターバル。
さてこういう時監督は何を言うか。

大きな身振りで何か一言、いや二言だったかな。
おそらく、いつもの練習を凝縮したおきまりのフレーズの数秒だったのではないだろうか。それとも選手を笑わせたのか?

小学生のベンチに入っていた頃、このインターバルで私は「何か」をしようとしていた。
それは選手を勝利に導く技術的に適切なアドバイスを与えることであった。実際、小学生の試合だとこういう大人の一言二言で試合がひっくり返ることが間々あった。
しかし今できないことがすぐできるようになるわけじゃない。素直な子だとアドバイス通りに動こうとして頭でプレイすることなり、動きがぎこちなくなってしまうこともある。こんな経験を繰り返し、この場で多くを語るのはやめようと思うようになった。
甲子園であるピッチャーが、突然投球フォームに注意が入り調子を狂わせてしまったように、いきなり本番で変えることなんてできやしないのだから。
本番で、しかも限られた時間で、今できていないことを指摘したいという衝動は、自分の日頃の指導不足をごまかそうとする気持ちに他ならないと気づき、ここでは技術的なアドバイスよりもが気持ちを支える一言で良いと思うようになった。

で、なんて言ったの?
今度選手に聞いてみよう。