バネの風

千葉県野田市の「学習教室BANETバネ」の授業内容や、川上犬、ギャラリー輝の事、おもしろい日常を綴ります。

あわや、大惨事。

2022-03-31 18:28:33 | ライフスタイル
明日から長野入りし、ギャラリー輝展示替えすべし!と張り切っているんだけど、午後から天気崩れるから朝っぱらに車洗っちゃおうとしたところ…。

洗車用の台形脚立、これは便利です。

足を骨折した人がいてその理由を聞いたら、家の電気取り替えるのに脚立に乗って、ストッパーしっかり止めなかったからだとのこと。
「私が悪いんだけど」って言ってたこと思いだし、2箇所のストッパー何度も確認して、他にも隠しストッパーないかもグルリと一周して確認して、いざ洗車。

暫くぶりだから白い屋根、真っ黒。
ホースで流しながらスポンジでこするとおもしろいように白くなる。
掃除は何でも上から。
まずは屋根を終えようと右半分終了したので、脚立を引っ張って左半分へ移動。
フンフンと調子よく屋根を白くし、2歩ほど横に移動したときほんの少し体が浮いた。
浮遊感。
まずい!
脚立崩れる。
どうする、背後に飛び降りるか?
いや、背後の安全確認できない。洗車グッズ広げてあると思う。
それより、今ヘップサンダルだし。足濡れるから、裸足にサンダル履き。しかもかかと2㎝の。
なんてことをほんの0.5秒間で逡巡し、スローモーションで崩れ落ちるように、真右にアスファルトに叩き落ちた。

やっちゃった。が最初に浮かんだ一言。
ここでケガしてしまうなんて。
大人になって転ぶって衝撃だし、地面に横たわっている自分が全く許容できない。痛いし、大けがしているかもしれないけれど、とにかくこの姿勢を何とかせねばとひょいっと立ち上がる。
なにしろ脚立が崩れ、自身が叩きつけられた音は相当なものだったから、それを聞きつけて近所の人に地面に崩れている姿を発見されてしまう。
と思うが、近所の人、誰一人出てこない。
誰にも気づかれなかったようだ。
そして、意外にもどこもたいして痛くない。強いて言えば、着地の際付いた手のひらがじんじんする程度。
右肩負傷中だから、これで肩から落ちていたら最悪な事態だったな、と思う。

なぜ脚立は崩れたのか。
どうやら移動する際アスファルトを引きずったのがいけなかったようだ。
次は念入りにストッパー確認し、何度も、何度も、確認し、残り部分を洗い終えワックスがけに入る頃ようやく近所の人が畑仕事に出てきた。
「きれいになりますね」
と声かけられた。
誰にも見られていないし、気づかれていない。
けど、まだずーっと、バクバクしてる。


逃げる脳を認める脳

2022-03-29 15:40:37 | ライフスタイル
仕事が立て込むと、To do list 三昧になる。
やることをダーッと打ち出して、締め切り順にソートして、チェックして。
こうして書き出してその通り進めれば、とりあえずその作業中は脇目も振らず集中できるから、いい

子どもの頃から夏休みの宿題は残り3日でなんとかするタイプだった。
お尻に火が付かないと頑張れない。
だから締め切り設定があるやり方が性に合っているのだけれど、なんとも貧乏性なねずみ年だなと思う。

もうこうやって日時に追われる生活いい加減やめたらどうかと思うけど、これまでの自分を振り返ると、暇ができると何かをわざわざ始めてしまい、その後大きく自分の時間を潰すような大きなものに発展してしまい、結局毎日時間に追われる生活を送る。
これが、C'est ma vie.

しかしこうやって忙しいときほど、なぜかブログを毎日書いてる。
これも昔から一緒。
忙しいのに、積ん読本読んだり、部屋の模様替えしたり…。
脳が今やるべきことから逃げている、のだということ。
今逃げているのか、と認めるけど、今回はいつもより予定前倒しでTo do listチェック入っているからヨシと言うことで。
ただ一つ、今日やるべきでできていないことがある。
それは、洗車。
今日洗う予定にしていた。
今日は寒くてできない。

ギャラリー輝 春の展示替え

2022-03-28 15:23:31 | ギャラリー輝
 昨秋リニューアルオープンしたギャラリー輝、4月に展示替えします。
 大作8点、小品30点展示予定です。



 最期の作品となった「座す女」(未完) S80 2005年 73歳

 この作品は父が至極元気でスケッチ旅行だ絵画教室だのと走り回っていた時に描き始めたように記憶しています。
 久しぶりに帰省した際、「おい、写真撮るからそこに座ってくりや」
と言われ、アトリエのキャンバスの前に用意された椅子に座ると、手はこうやって膝の上に乗せろ、足は斜めに流せだのとポーズを指定され、あげくにファインダーを覗きながら。
「おいも老けたな」
と言ったのです。
だからこの作品、モデルは私です。

それから数年後。
父は脳梗塞で倒れ、おまけに癌を患い、闘病生活が始まりました。
体に麻痺が残りながらも制作を続けたものの、「絵を描くと頭がキーンと痛くなる」のでした。一番酷使してきた造形を司る脳がやられたようでした。
画家はのんびり生きているから長生きするものだと思っていました。恐らく99歳まではいけると。
父亡き後作品や資料を整理し、いかに制作と格闘してきた人生だったのかを知りました。万年受験生として、自分との戦いを続けていたのでした。
ギャラリー輝リニューアルオープンするにあたり、父の生き様を調べれば調べるほど、知らなかったもう一つの父の側面を知るようになりました。
それは教師としての父の姿です。
それはまた次の機会にまとめます。

そうして体に麻痺が残りながら、入退院を繰り返しながら画業に専念する信州の洋画家池田輝の生き様を、地元ケーブルテレビがドキュメンタリー番組にして収めることになりました。
作品を完成させるまでの道のりを追う形で。
その作品が「座す女」です。

一筆一筆じっくり考えながら色を置く姿。
筆を持ちながら画業について語る姿。
そして制作半ばで筆を置く姿。
それらがつぶさにドキュメンタリーに残され、だからこそこの作品はいつまでも記憶が薄れず、美化もされず、目の前に残り続けます。
そんな重たいものを一杯背負っているので、ギャラリー輝リニューアルオープンには展示しませんでした。

父が精魂込めた作品は倉庫に多数眠っています。
それを一つ一つ順番に外に出していくのが私の使命と思っています。
あえて最初の展示から外した最期の作品を、思うことあって2022年春は展示することにしました。

「座す女」は未完の作です。
ある夜父は電話してきました。
もうこれ以上描くことができないから、撮影を終わりにしたいと宣言するのだと。

父はそれから程なくして亡くなりました。

母が最期の一筆を目撃していました。
アトリエで絵の前に立ち、親指に赤い絵の具をべったり付けると、「これでおしまい」と言って絵の具を女の鼻にギュッと押しつけたそうです。
最期の一筆が鼻の赤です。

「逃げるな。しっかり見定めよ」と言ってる父の声が聞こえてきます。

2022年4月16日
ギャラリー輝、展示替えにて。
是非ご覧いただき、赤い絵の具の気を一緒に受け止めて下さい。



脳トレ視力検査

2022-03-26 15:28:23 | ライフスタイル
目がゴロゴロするし、最近ものが見えにくくなったから眼科に行った。
元々眼性が良くなく、子どもの頃から医者といえば眼科通いばかりだったから、久しぶりといっても一般的にいえばそれほど間隔空いていないかもしれない。
いつも行く眼科は、少し間が空くと必ず眼の検査を一通りする。
これは医療点数稼ぎか?と思わないでもないが、有無を言わせぬ流れで診察前に必ずセットとして検査が付いてくるので拒みようがない。
久しぶりだから、そうでなくてもセットされがちな検査、今日はマストだと思う。
案の定、受付済ませると程なく中待合室に呼ばれ、検査から始まった。

遠くに見える木をしっかり見るよう言われ、次に眼にヒュッと風をかける、あれです。
そして次は、視力検査。

Cのマークの穴を上下左右言う。
これがどうにも苦手で、右と左を言い間違えたり、「みだり」になったり、一瞬考えながら言ったりしてしまう。
「はい、これは。これは。」と明るくなった枠の答えを瞬時に、正確に答えないといけないと思わせる検眼に挑むにあたり、心の中でこっちは「右」、こっちは「左」と事前に唱えて確認しておく。

おじいさんが検眼の際、「右」、「左」と言わず、指で方向を指しているのを見たことがある。
あー、やっぱり高齢者にとっては瞬時に言うのはしんどいよね。あーいうやりか方もありか、とは思うけどその指の出し方が、「ふんっ!」って声が乗っていそうな、なんかこう傍若無人で機嫌悪そうに見えて、検査のお姉さんびびっていそうで、なんかあんな風にやりたくはないな、と思わせた。

さて本番。
「これは?」
「右」
「これは?」
「左」
まだ上の方だからはっきりくっきり見えるし、滑舌良く言葉に詰まることもなく即答していると、
もう「これは?」の声かけなく次々と明るい小部屋が移動していく。
それに、ほい来たと間髪を入れずに即答していると、どんどんスピードが上がっている、感じがする。
しばしの脳トレであった。

次の視力検査椅子に座ったのは中学生風の少年。
診察待ちの間その様子を後ろで見ていると。
なんとこの子は、例のおじいさんみたいに指で答えていた。しかも声出さないで指で上下左右やっているから感じ悪さまで一緒。
それに対して検査のお姉さんは、答えが合っているかいちいち目視しないといけないから、スピード乗って目視しながらじゃ検査する方の脳トレだ!
少年の背中から検査見ていると、彼は80点くらいだったな。検査終了後に、少年はちょっと首をかしげていたから、感じ悪いおじいさんみたいではなく、「がんばれ、少年!」に変わったよ。


次はおばあさんだった。
きっとこの人も指だなと思うと
違う。ゆっくりと小さい声で「右」、「左」と遠慮がちに言っていた。
さっきどんどんスピードあげた検査のお姉さん、「こーれーはー」と申し訳なさそうに聞いている。
おばあさん的には指で答える方法は選択肢にはなかったのですね。

こんな風に中待合室で長いこと待たされ、診察は「ものもらいですね」
で前回と同じ薬処方され終了。



指先トレーニング

2022-03-26 13:04:22 | 学習教室バネ
バネ入塾説明や三者面談の折に繰り返し伝えていることがある。
それは、
「文房具にはこだわりましょう」
特に筆記用具は書きやすいものを意識して選ぶようにと。
100円ショップで安易に買うのではなく、良いものを買うようにと。
さすがに毎回言っているので,キティちゃんなんかがジャラッってなる、余計なものが付いたシャーペン使う子はいなくなりましたね。
以前はいました。観光地土産のキャラシャーペン使っている子。字を書く度に手にキティちゃんがあたる。
芯も薄い子が多かった。
大げさだけど、書く度くらいに芯が折れる。これってストレスでしょと指摘しないと、意外とこだわらず無頓着に使いにくい筆記具使い続けている。
最近は芯は軟らかく濃い目を推奨し、実際に先生愛用の1.3㎜ 2Bのシャーペンを試し書きしてもらいながら持ち物説明するから、小学生は皆1.3㎜使うようになっています。
近所のホームセンター文具コーナーに行くと、1.3㎜シャーペンだけ欠品しているから、先日の三者面談後皆さんこちらでお買い求めでしたね。

さて問題はというと、先生推奨1.3㎜ 2Bですが、あくまでもこれは私の筆記用途と筆圧にあっているのです。その子に合っているとは限りません。
近年子ども達の筆圧が弱くなったので、学校指定の鉛筆が2B,4Bと濃くなり、さらには6B指定となっているそうですが、1.3㎜シャーペン推奨してから、文字が薄くて読みにくい子はいなくなりました。
しかし皆が皆筆圧が弱いのではなく、強すぎる子もいます。
その筆圧強しが右にならえで1.3㎜使ったらどうなるか。
真っ黒です。
大抵筆圧強い子は、小さい文字も書けないし消しゴムも上手く使えない。
だからノートもテキストも、手も、机も真っ黒です。
ちょうど良いが指先でコントロールできないのです。

小3用の教材に、指定されたマスに色を塗るというのがあります
2022年春期講習では新4年生から6年生対象に、マスを鉛筆で塗りつぶしてもらいました。
ミッションは、はみ出さないように、ムラがないように2分以内できれいに塗ること。
「ぼく、こういうの苦手なんだよな」
とか言いながら塗り終え手をブルンブルンしている。


これで終わりと思いきや、次は全てきれいに消すこと。

紙がよれたり破れたりしないように丁寧にしかも素早く、1分以内で消すように。
小学生のいいところは、塗ったものを消すという徒労の作業に文句も言わず懸命に取り組んでくれるところ。
こうして自然と消しゴムを小さく動かしながらコシコシと消すことができました。



帰る際、机の上の消しゴムのカスをこのプリントに乗せてまとめて、ゴミ箱に捨てるようにというと、
「この紙、持ち帰ります」
だって。
しなやかな子ども達よ。いい子だね。