脳のミステリー

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聴覚に耳寄りな発表が~~~

2010-03-09 17:42:15 | Weblog
2007年12月には体細胞から作った万能細胞(iPS細胞)と遺伝子組み換え技術を使って、
マウスの貧血の症状を改善することにマサチューセッツ工科大学などの米国チームが成功しました。
京都大教授らが作製手法を開発したiPS細胞を、実際に病気の治療に利用する道筋を示した成果です。
チームは、遺伝性の重い貧血を起こす鎌状赤血球症のモデルマウスの尾から細胞を取り、四つの遺伝子を導入してiPS細胞を作ったのです。
この細胞の遺伝子のうち、病気に関連する部分を正常なものに組み換え、体外で造血幹細胞に分化させてマウスの体に戻した結果、赤血球の形やヘモグロビン濃度、呼吸数などさまざまな項目で症状の改善が確認されたのです。
iPS細胞を作るのに使われた遺伝子には、がん関連遺伝子が含まれ、研究チームは発がんのリスクを下げる為に、遺伝子の運び屋であるウイルスを、京大が使っていなかったものも含めて、米国の大学では複数使い分けるなどの工夫を加えたのです。
症状の改善に至った詳しい仕組みの解明はこれからで、米国チームは「より安全な手法を探ると共に、がん化の有無など長期的にみていく必要がある」としているのだそうです。
体細胞に四つの遺伝子を導入する事で作製する事が出来るという事はこの時点で既に発表済でした。

さて、本題の聴覚・・・に話を移します。

つい先日のニュースは、iPS細胞新型万能細胞から細胞のもとになる細胞を作ってマウスに移植したら耳で働く聴神経を成長させる事に成功したいう事です。
そもそもiPS細胞とは人工多能性幹細胞です。
体細胞に四つの遺伝子を導入する事で作製する事が出来るという事は既に発表済という事は前記にあります。。

細胞は大きく普通の細胞と幹細胞に分けられます
普通の細胞というのは皮膚の細胞とか筋肉の細胞の事です。
皮膚の細胞は皮膚の細胞にしか分化しませんし筋肉の細胞は筋肉の細胞にしか分化しません。

幹細胞は環境さえ整えれば体を組織するほぼあらゆる細胞に分化させる事が出来ますが、iPS細胞は胎盤に分化する事が出来ません。

従来のES細胞(幹細胞の一種)が受精卵から作製されていたのに対して、iPS細胞は一般的な細胞から作る事が出来るという事です。
ES細胞を作るには受精卵を犠牲にする必要があって、それが倫理的に問題があるのです。
iPS細胞の登場により幹細胞の研究が倫理的問題を回避して出来る事は重要で、今後活発に研究される分野の一つだなのです。

だから、今回のニュースに私は興味を持ったのです。
それに親友の一人が耳の病気で大変な思いをしたからです。
この事は本人の許可を得て大分前のブログに書き込みました。

耳は外の方から外耳、中耳、内耳といって三つの部分に分けられます。
耳の穴の入り口から鼓膜までを外耳、その奥を中耳と言います。
更に奥には中に液体の入った渦巻き状の内耳があります。
外からの音は内耳の中の液体を震わせて、内耳の感覚細胞に伝え、神経に伝わり脳に信号が送られて音が聞こえる訳です。
胚性幹細胞(ES細胞)から作った神経前駆細胞を、聴細胞を破壊したマウスに移植して聴覚を一部改善に成功してはいるものの、iPSは自分の細胞から作れるという事は万能というからには、拒絶等を回避出来るという,しかもらせん神経節にという事は素晴らしい発表です。

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