1-10. Balatonfűzfő (フースフォー)
前章の Balatonkenese (ケネシェ)と同様、ローマ時代からの歴史のある町で、
こちらの方が起源でマァマ (Máma)と呼ばれていた村だったことが、西暦990年
の古文書に記されている。
旧町の中心部の全景、新しい町の中心は写真の右上の方に移っている。
<ロケーション>
新しい庁舎は閑静な山の中に移り、全住民約4,150人の半数はこちら側に住んでいる。
庁舎の移った理由としては、1940~50年半ばに大規模な工場誘致をした為、工業団地が出来、
その周りに社宅や集合住宅が美しい林の中に点在するようになった。
最も進出の早かったニトロケミカル社、1940年操業開始。
林の中に、スーパーやレストラン、病院もあり小規模な企業町風。
実に興味深い共産圏時代の典型的な町づくりスタイルのような気がする。
<見どころ>
* Mámai Templomrom (マァマ教会廃墟)と新しい教会;
オリジナルはモンゴル人の襲撃によって破壊され、1292年に聖ラズラ・ママを祀って再建
されたが、オーストリア帝国との独立戦争で1848年に再度、破壊された。
以降は廃墟となり打ち捨てられていたが、1932年に新しい教会がすぐ横に建てられた。
教会沿いの道は古い街道なのだろう、Veszprém (ヴェスプレーム)に続くイニシエの一本道?
* Balatonbob 遊園地とスポーツ施設;
新しい町の中心地区(上)と手前は水泳プールとテニスコート....遊園地内の展望台から
Balatonbob というのは、このボブスレーのこと。 小さい子供達に大人気。
競泳オリンピック選手の合宿でも使わられているらしい。 一般人にも温泉プールとして開放。
あの世界水泳界の女王、カティンカ・ホッスーにも会えるかな?
* 小さいが素晴らしい眺めの湖水浴場(お薦めの穴場);
町には2つの湖水浴場があるが、小さいが眺めは新町側にあるこちらの方が良い。
横を通るサイクリングロードは、バラトン湖随一のものかも知れない。
サイクリングロード沿いのボート係留場も、実に絵になる風景。(ボートの係留場は珍しい)
* ふるカフェ系;
国道71号線沿いにある藁葺屋根のレストラン(ハンガリー料理、朝食もやっている)
* Balatonfűyfő 駅舎;
右側電車は、418型電動車付き急行列車(ブダペスト南駅から)
左側電車は、117型普通列車(セーケシュフェヘールヴァール行き)
いつも国道71号線を通り抜けだけの町であったが、国道から逸れた町の中を歩いてみて、正直な所、
嬉しいディスカバーした思いと、またひとつ好きになった町が増えた。
これにて、「バラトンそぞろ歩き(8) B/fűzfő」をお終いです。
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