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撮り旅・ヨーロッパ

ハンガリーを拠点にカメラ片手に古い教会を主に写真撮影の旅を楽しみ、そこで拾った生活、文化情報を紹介します。

ヴェローナ・イタリアとその教会(1)

2018-08-09 16:46:25 | 海外生活

 ハンガリーから北イタリアへ旅するには、オーストリアを経由して南下するか、又は

スロヴェニアから西に向かいパルマノヴァ (Palmanova)で合流し、高速道路A4に乗って

ヴェネツィア→パドヴァ (Padova) まで行くのが一般的ルートであろう。

パドヴァは南北イタリア(トスカーナ/ローマ方面とミラノ方面)の分岐点である。

ヴェローナへは、西へそのままミラノ方面を目指すことになるが、本場のボロネーゼを所望

したくパドヴァにちょっと寄り道。(旅のナレーター濱田マリ風に言ってみる)

 

1.サンタ・ジュスティーナ聖堂(Santa Giustina Basilica) @パドヴァ

 パドヴァの街の南部にあるプラート・デッラ・ヴァッレ広場に隣接する教会である。

 4世紀初めに異端者として殉教したジュスティーナを祀る為に5世紀に創設されたが、

   1117年の地震で崩壊し、1532~1579年に再建されたものが現在の姿である。

   建物の外表面はヴェローナの赤大理石が使われている。

 

16世紀ヴェネツィア派の画家、ヴェローナ出身のヴェロネーゼの壁画を飾る祭壇部

 

 全長122m、ルネサンス期の絵画が多く、床の大理石はローマのサン・ピエトロ寺院と同じ物。

 

 ◆ プラート・デッラ・ヴァッレ (Prato della valle)

  ヨーロッパ各所から巡礼者が目指す教会はサンタントニオ聖堂であり、後日調べるまで、

 この教会と勘違いしていた。流石にイタリアは歴史の国、何処にもじっくり見たい教会だらけ。

 

<ロケーション>

 

2.ヴェローナ (Verona)

 街の起源は紀元前1世紀に誕生し、13~14世紀にはスカラ家が統治、15~18世紀には

 ヴェネツィア共和国の一部として栄えた。 地理的にも南北、東西イタリアを結ぶ拠点で

 交易・文化の中心地でもあった。

 ピエトラの丘から眺めたヴェローナの街

  ヴェネト州の西部に位置する都市、ヴェローナ県の県庁所在地で人口約25万人、

  2000年に中世の面影を残すこの市街地がユネスコの世界遺産に登録された。 

<市街地マップ>

 

2-1. ジュリエッタの家

 ヴェローナと云えば、すぐに思い浮かべるのがシェイクスピアの「ロメオとジュリエット」

 の悲恋伝説、むしろこちらで多くの観光客を集めているような感がある。

 ジュリエッタのバルコニーと中庭にあるジュリエッタの像には黒山の人だかり。 像の右胸に

 触ると幸福が訪れるという言い伝えで、像のオッパイはピッカピカ。

 

2-2. エルベ (Erbe) 広場

 ジュリエッタ家のあるカッペッロ (Cappello) 通りを真っ直ぐ進むと、ヴェローナで最も美しい

 エルベ広場に出る。 広場は次のような中世の雰囲気を残す建物に囲まれている。

 

ガルデッロ (Gardello)塔とマッフェイ (Maffei)宮殿

  

  ガルデッロ塔は13世紀に建てられ、高さは44m。

 

 聖マルコのライオン(ヴェネツィアの守護神)とマッフェイ宮殿の屋上に並ぶ神話の神々。

 

マッツァンティ (Mazzanti) 家とランベルティ (Lamberti) の塔

 マッツァンティ家の外壁には古代ローマ神話を綴るフレスコ画が描かれており、ランベルティ

 の塔はヴェローナで最も高い建物(84m)で内部には368段の螺旋階段。(1464年に完成)

 

ジローラモ・フラカストロ(イタリアの科学者)像を載せたアーチ(シニョーリ広場への通路)

  

 

ダンテ像と宮殿に囲まれたシニョーリ (Signori) 広場

  右側の建物はカングランデ (Cangrande) 宮殿

 

聖マリア・アンティカ (Santa Maria Antica) 教会とスカラ家の石棺

 

 

2-3. 聖アナスタシア (Sant' Anastasia) 教会

 エルベ広場を抜け、更に進むと街のランドマーク的存在の聖アナスタシア教会の鐘楼に。

  

 6世紀頃の治世下でキリスト教が迫害されていた時、キリスト教徒として殉教した

 アナスタシア聖人(夫人)を祀る為に、ドミニコ派の修道士達が中心に創設した教会。

 サン・ピエトロの丘からの眺め

 手前の塔が聖アナスタシア教会(高さ72m)、向こうの塔がランベルティの塔(高さ84m)

 

内部祭壇部 (教会の創設は1290~1481年の間)

 

 

2-4. ドウォーモ (Duomo)

 別名はサンタマリア・マトリュラーレ大聖堂と呼ばれており、ヴェローナの街で一番最初に

 出来た建物らしい。 1117年の地震で倒壊し1187年に再建、献堂された(現在の姿)

 アディジェ川沿いにそびえるドウォーモと石造りのピエトラ橋

 

 ロマネスク様式の傑作と云われている二重アーチの柱廊式の玄関。

 

 

 扉口の両サイドには伝説の怪獣グリフォンが鎮座する。 下写真は左側。

 

 両門柱の頭部に飾られている不思議な彫像。 右側には「せむし男」の像

 

 

 円柱上部に彫られた聖教徒たちの彫像。 下写真は左側。

 

 ドウォーモの鐘楼(高さ75m)と右側面

 

 

  ここにも興味深い柱廊式の小玄関がある。

 

教会内部;主祭壇

 

その側廊には個別の礼拝堂を抱えており、そのどれもが美しく、見逃し難い逸品揃いである。

 

 

 

ヴェローナで採掘される赤大理石の説教台も自慢のひとつ

 

 

 まさに「垂涎の的」とはこの事を云うのであろう。 1回のブログでは記載できないほどの

 感動揃いで、残りは次号に続けたい。

 これにて「ヴェローナとその教会(1)」は、お終いです。

 

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