撮り旅・ヨーロッパ

ハンガリーを拠点にカメラ片手に古い教会を主に写真撮影の旅を楽しみ、そこで拾った生活、文化情報を紹介します。

Sopron(ショプロン)の教会(3) 郊外編

2013-02-27 12:32:20 | 海外生活

 都会の喧騒と時空から逃げ出し、悠揚とした“いにしえの世界”に身を委ねたくなるのは

 年寄りの性なのか? あくまでも長閑な、牧歌的なショプロン郊外の教会にお誘いしよう。

 

 

<八十四番札所; Hidegség (ヒデシェーグ)教会>

  ところ; 高速道路M1をウィーンに向かい、129km地点で、国道85号線をショプロン方面に進路を

        とり約65kmで右折し、3kmほどで県道にぶつかった右角の丘の上に教会がある。 

   教会の正式な名称は、「聖アンドラーシ教会」という。 13世紀の礼拝堂とフレスコ画が特徴である。

   丘の上から村全体を見守るように立っており、花崗岩を積み上げた塔と内陣はローマ時代の価値ある  

   建造物のひとつであろう。

 

 塔の建っている方が古い内陣で(隣の黄色い建物は新しい)、外観は四角いが、内部は丸い。

 

 

                            祭壇を取り巻くフレスコ画

 

 

内陣内部の丸い礼拝堂の壁いっぱいに、15世紀に描かれた保存度のよいフレスコが残っている。

 

 

               南側壁にある幅の狭い窓に描かれた植物蔦飾りの縁取りは美しい。

 

 

14世紀には、もうひとつの内陣を建て、通常はこちらを使っている。

 新しい内陣(祭壇側)

 新しい内陣(入口側)

 

 <八十五番札所; Baif Szt. Farkas (聖ファルカシュ)教会>

  ところ; 前出のHidegség 教会を県道に沿って左折し、丘を7km直進すると右手に

             見える教会である。

 

 

  教会は、12世紀にはすでに存在していたと古い記録には残されている。

 塔の形に特徴がある、四角形の内陣とつないだ部分に八角形の鐘塔を積み上げた典型的な

 ローマ時代の教会である。

 

 

 教会の内部は、内陣の天井が対角線のアーチリブ構造(ゴシック建築の特徴)と聖Farkast を

 祀った肖像画が飾ってあるが、内部はネオ・ゴシック様式でモダンなものらしい。

 残念ながら、教会は施錠されており、内部は見ることは出来なかった。 (次回、機会があれば....)

 

 

 <八十六番札所; Sopronhorpács (ショプロン・ホルパーチ)教会>

  ところ; 前出のBalf 教会より、国道84号線に戻り、ショプロンとは反対方向に20kmほど南下

             すると、県道と交差するので、そこを右折し4km進むと道路沿いに教会がある。

   教会は、12~13世紀にロマネスクとゴシック様式を混成させた形で建てられた。 1230~1241年に

   塔の追加と内陣の2層化を図った。 今日見ることが出来る教会は、1890~1892年の改築と1960年

   の大修理を経たものである。

 

    教会正面                   教会北側外観

 

 

 教会祭壇側外観

 

 この教会の特徴であるロマネスク様式の多層石柱の絢爛たる門。

 

 

  門柱の植物模様彫刻

 

 

      主内陣     主内陣と南翼内陣との間にある超豪華な石柱により拡張が図られた。

 

 

 Sopron (ショプロン)の教会(4)郊外編に続く。

    

 

 

 

 

 

 



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