国道8号線沿線といえるのかどうか、20kmほど古都ソンバットヘイ (Szombathely) に
向かうヤーク村にあるベネディクト派の大修道院で、正式名称は聖ジュルジ教会、今回の
最後の目的地である。 ハンガリーで最も好きな教会の一つで、是非、雪景色の中に佇む教会
を撮って、スケッチしたいと年初から待ち望んでいたが、超暖冬の今年はその願いも叶いそう
にないようだ。 待ちきれなく三度目の訪問となった。

ここも又、内装と庭の一部を改装中(シーズンオフを利用して)で、教会内部については
過去に撮った写真を前回のブログ(2013/02/17投稿)と重複しないように使用した。
● 教会のファサード

1220~1256年にバジリカタイプのロマネスク様式で建てられたハンガリーの代表傑作
と云われている。 現在の姿は1896~1904年に改築されたものである。

左側にある白い建物は聖Jakab礼拝堂であるが、今は完全に閉鎖中。
● 教会の全貌

<ロケーション>

この教会がハンガリーを代表する教会である証として、ブダペストの英雄広場裏にある
ヴァイダフニャド (vajdahunyad) 城の向かいにある礼拝堂のファサードが同じ造りで、ヤーキ
礼拝堂 (Jáki chapel)と呼ばれ、多くの内外からの観光客を迎えているが、この事実はあまり
知られていないようだ。
< Jáki chapel in Budapest >

ヤーキ教会 (Jáki templom) の特徴
● ファサード
立ち並ぶ12人の伝道師の彫像(このデザインが何と云っても、最大の売りだろう)
Jan. 28 2020


● ロマネスク様式を代表する正門

石柱(コラム)の数と幾重ものモザイク模様の装飾(数が多いほど権威があるらしい)

● 南門


前出のチェンペスコパーチ教会の東門とは非常に似ているが、こちらは石柱を2本使用。
● 後ろ(祭壇側)から見た教会


外壁の彫り込まれた彫像たち




頭が無くなっている彫像の多い中、この彫像が最も程度良く、美しく興味大。
● 石柱を窓枠に嵌め込んだロマネスク様式の典型的な塔

教会内部
内陣は三層から成っており、この当時、3層の教会は大きな教会の象徴であった。


左副祭壇(上) 主祭壇
右副祭壇(下)

天井はロマネスク様式の特徴である交差ヴォールト構造であり、その間に壁画が描かれて
いたが残念なことに判別が難しくなっている。

天井を支える石柱(コラム)に飾られた植物、動物の紋様

● 説法台
これにて「国8沿線(6)ヤーク (Ják) の教会」はお終いです。
Jan. 28 2020
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