撮り旅・ヨーロッパ

ハンガリーを拠点にカメラ片手に古い教会を主に写真撮影の旅を楽しみ、そこで拾った生活、文化情報を紹介します。

バラトン湖をスケッチ(8)

2020-01-10 22:20:26 | 海外生活

 令和最初のお正月は幸先よく、年末からずうっと好天続きのハンガリーの気象状況であり、

昨日(1/09)は冬には珍しく、穏やかな綺麗な夕陽を見ることが出来た。  そこで早速、

<スケッチ>                          Jan. 10 2020 筆

  

<元になった写真風景>

 バラトンヴィラゴシュ (Balatonvilágos) の夕陽の丘より       Jan. 09 2020 撮

  スケッチと下記に紹介する前回のブログで触れた「社内独語」という本のコラムとの関連性

 は、全くないのであるが、敢えてこじ付けるならば、いい景色を見ると、本も素直な気持ちで

 読めるということだろうか。

 

<昭和48年から一章を紹介>

「通学路追想 .... page 81」                      Apr. 15 1973 

  子供の交通事故による犠牲が目立ってふえてきた。  年を追うに従って交通事故の重みが

 ひとつの恐怖となって迫ってくる。 新入園児たちは明るい顔で通園しているが、毎日が生と

 死の境界におどり出ているようなものだ。 ヘルメットを着用させたり、黄色い小旗を持たせ

 たり、前後左右を見回して必死の思いで目的地へ。 思えば悲しいことである。

 いまさら過ぎた、よき時代を回顧しても仕様がないが、ずーと以前は子供たちにとって登下校

 の通学路は楽しい道のりであった。 

 春から夏にかけては、ちょっと小川で魚をつかんだり、カニと遊び、時にはタンポポやスミレ

 の花を摘んで首飾りを作った。 通りをパカパカと行く荷馬車でも見つければ大喜びでカバン

 を荷馬車のうしろに放り投げ、腰かけたり、ブラ下がったりしたものだ。 馬方のおじさんに

 「こらッ!」と大声で叱られては「ワーイ!」と一目散に逃げた。 のどかだった。

 もう二度とこんな通学光景はないであろうことは確かである。

                        ....引用:「社内独語」 砂子屋書房

 

 実は小生も同じような経験を持ち、小学校、中学校で通った半世紀ほど前の通学路を思い浮かべ

ながらスケッチし、NHKで放映している火野正平の「こころ旅」という番組にスケッチと共に、

応募したことがあった。 ボツと相成ったが、このスケッチが定年後の初めての物であった。

                                     Jan. 26 2014 筆

 

 今は便利な時代になり、Google map の3Dでその場所を観ることができ、楽しく遊んだ砂山や 

池、小川など宅地造成されて、既になくなっており、自分の「懐かしい風景」ではなくなっていた。

 

   

     これにて「バラトン湖をスケッチ(8)」は、お終いです。

     本ブログへのご訪問、有難うございました。