ヨハン・シュトラウスにより謳われた「美しく青きドナウ」は、まさにヴァッハウ渓谷と
呼ばれるメルク (Melk)からクレムス (Krems) 間の 36 km のドナウ河岸のことではないかと
思ってしまうほど風光明媚な所で、2000年にはユネスコの世界文化遺産に登録された。
ヴァッハウ渓谷にドナウ上流から入る最初の町は人口5000人たらずのメルクである。
メルク修道院のベランダからドナウ河を眺める、本流のドナウ河は左より右に流れる。
手前の川はメルク川で遊覧船の発着場があり、ドナウ河の本流へ導いてくれる。
写真の真ん中に写っている白い教会は聖ニコラス (St. Nikolaus) 教会
<ロケーション>
1.メルク修道院 (Stift Melk)
1089年にバーベンベルグ家のレオポルト2世によってベネディクト会の修道院が
建てられ、1702~1736年に今日に残るバロック建築様式に改築された。
<修道院の配置図>
以下タイトル番号は配置図の番号に合わせる。
① 正門
高い台座の上に立っている像は、聖レオポルトと聖コロマンの像。
④ 東ファサード(ベネディクトの間)
ペテロとパウロの像が門の両側に立っている。 右手の白い丸い塔は昔の要塞の一部。
⑤ 高位聖職者の庭
庭の真ん中にはコロマン噴水が。
⑳ 大理石の間
天井のフレスコ画はザルツブルクの画家パウル・トローガーの作品 (1731年の作品)
㉑ バルコニー
大理石の間と繋がったバルコニーからはドナウ河を含めた市街地が一望できる。
㉒-㉓ 図書室
天井には前出のパウル・トローガーのフレスコ画。ここには約10万冊の貴重な書籍が保管。
㉔ 修道院付属の教会
教会の名称はペテロ・パウロ教会で1702~1744年の建立(バロック様式)
主祭壇の天井フレスコ画はヨハン・ミヒャエル・ロットマイヤーの作(1716~22年)
ペテロとパウロの像を真ん中に聖人達の像が立ち並ぶ主祭壇。
副祭壇も豪華絢爛の数々。
身廊部の天井と天蓋のフレスコ画は前出のヨハン・ミヒャエルの作(1722年)
聖職者席の飾り(1970年頃製) ローマン十字架(12世紀の終り頃製)
2.福音教会 (Evangelisches)
メルク市街地で見かけた気になった美しいプロテスタント教会(1959年の建立)
これにて「ドナウ河岸歩き(5)メルク」は、お終いです。
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