「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

        インドネシアの貧乏人の尺度

2008-06-26 05:18:16 | Weblog
OPEC(石油生産国機構)加盟国の中でも、消費が生産を上回るインドネシアでは
原油価格の高騰による燃料費の値上がりが国民生活を直撃、政府の燃料政策に
抗議する学生たちのデモ続いている。政府は対策の一つとして全国の生活貧困層
家庭に一世帯当り10万ルピア(約1200円)を支給する方針だ。インドネシアでは2億
2千万のうち3800万人が貧困ラインにある。

インドネシア国家開発庁と中央統計局が発表した貧困層判定の基準尺度が14項目
が現地の新聞に載っていた。そのうち主なものを紹介してみる。(1)8㎡以下の面積
の家に住んでいる(2)トイレや電気がない(3)きれいな水が入手しにくい(4)煮炊き
に薪や木炭を使っている(5)肉や牛乳の摂取が週に1回(6)食事は1日に1回または
2回(6)衣料品1組を購入するのは年に1回(7)世帯主の月収は60万ルピア(約7200
円)。

もちろん、わが国とは生活基準や貨幣価値は異なるが、貧困層の家屋の広さが8㎡
というのは興味深い。江戸時代、長屋の貧しい家屋を九尺二間と呼んだ。奥行が二間、
間口が九尺ということだ。これを今様に計算すと約10㎡。これより狭い。しかし、東京
では古い木賃アパートの一室に住む人もいる。8㎡以下である。ホームレスのダンボー
ル住宅ももちろん、それ以下。

インドネシアにはホームレスを見かけない。一日1回の食事でも餓死したという話もあま
り聞いたことがない。常夏の国だから衣類もあまり要らない。わが国の尺度とは違う。

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2 コメント

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安い労働力? (chobimame)
2008-06-26 19:21:06
日本政府はインドネシアに医療関係の仕事を募集しはじめました。主に看護士、介護士らしいですが、皆さん日本語は喋れません。日本政府はインドネシアの貧困に目をつけた安い労働力確保ではないと宣伝していますが、実際は貧困に目を付けたと思います。半年の日本語教育の後に現場に派遣。4年以内に日本の介護士資格をとらなければ帰国という条件ですが、インドネシア人は、とりあえずお金が欲しいという出稼ぎ意識が強いそうです。この募集がどこまで成功するのかわかりませんが、なんとも付け焼き刃で、両国の為(貧困の解消、労働力確保)になるのか疑問です。
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相互の思惑 (kakek)
2008-06-27 15:24:21
chobimame さん
日本の医療現場では歓迎のようですが、看護師、医療師は反対とのこと。この状況下では、現場では歓迎されても人間です。すぐに空気を読み取ります。6か月の研修では簡単な意思の疎通はできますが、とても国家試験は無理です。インドネシア労働省から毎年たくさんの研修者という名の労働者が送り込まれてきていますが、”研修”現場とのトラブルが後をつきません。ご指摘の相互の思惑が違いすぎるのです。
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