「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

バグダーデイの死で中東の混乱はおさまるか

2019-10-30 04:48:26 | 2012・1・1
中東の過激派組織IS(イスラム国)の指導者、バグダーデイが米国の特殊部隊によってシリア秘密隠れ家のトンネルに追い込まれ自爆した、テレビでトランプ大統領が感情ををあらわに勝利を宣言していたが、果たして中東の混乱は治まるのだろうか。米国の有志国オーストラリアのモリソン首相は”幾つも頭のある怪物の頭の一つが落ちたに過ぎない”と醒めた見方をしている。

僕は新聞社の外信部記者として1956年の第ニ次中東戦争(スエズ戦争)から67年の第三次戦争(六日戦争)を東京で取材しているが、あの時代も中東は混乱していた。イラク、イエメンの王制が倒れ、エジプトとシリアが、合邦したり離れたり, その間、イラク、シリア両国にまたがるバース党の抗争、クーデターなどなど。今の混乱と変わりがない。

中東の政治オブザーバーには、悲観論者が多い。8年前の2011年5月、9.11の米国同時多発テロの犯人、ビン.ラーデインがパキスタンで米国の秘密部隊によって殺害されているが、小ブログは"ビン.ラーディンの死でテロは収まるか”との一文(4日)でテロの再発を危惧している。

中東の政治混乱は第一次世界大戦のさい欧州諸国とオスマン.トルコとの間で戦後の国境画定したサイコス.ピコ秘密協定ににあるとされている。「国家」を失ったクルド族問題も一つだが、外部から持ち込んンんだハシミテ王国も原因の一つだ。それよりも戦後、米国がこの地に介入して来たのが最大の問題だ。軍隊をシリアから引き揚げたぐらいでは済まない。全面的に中東から手をひくべきである。宗主国として経験のない国の介入は無理でる。