麻生太郎副総理.財務相が財政審議会の分科会の席上”自分は79歳だが、バリバリと元気で働き税金を払っている。時代が大きく変わり発想を変えなければならない”と産経新聞が3段記事(10月4日首都圏版10面)で報じていた。お元気でご立派、ご苦労様だが、日頃の大臣の発言から今一つひっかかるものがある。
麻生大臣は総理だった2009年7月、65歳以上高齢者の就労に関連して”年寄りは働くしか能力がない”と持論を述べ80歳以上生きて何になる”といった発言をしている(当時大臣は69歳)2016年6月、副総理時代には、高齢者の延命手術は税金のムダ使いだと発言、90歳過ぎても老後を心配していると、あたかも年寄りはいつまで生きるのかと偏見を述べている。
麻生大臣は超高齢者時代の現実をどこまでご存知なのだろうか。元気で他人の支援介護にならない日本人(男性)の健康寿命は72.4歳に過ぎない、政府は「多世代型社会保障」を目指して労働意欲のある70歳までの高齢者に就労のチャンスを与えようとしている。
阿倍晋三総理が昨日の所信演説で、詩人、金子みすゞの”私と小鳥と鈴”を引用して”みんなちがって、みんないい”と言われていたが、僕も同感である。一度限りの人生である。自分の人生感を押し付けるように誇らしげに他人に語るのはどんなものか。麻生大臣、ご存知だと思うが、80,90歳の年金受給者でも、その年金から税金を支払っています。