台風19号による流通ルートの影響か、老妻が駅前の現地からのトラックで販売していた店から長さ30センチもあるきゅうりを3本百円で買ってきた。10月のきゅうりの味はどうだろうか。
今日10月17日は皇室の五穀豊穣を祝う神嘗(かんなめ)祭である。戦後の昭和21年まで、この日は国の祭日で学校は休みであった。秋空の下、各家ごとの軒下に日の丸をたてて祝ったのが昨日のようだ。子供だった僕らは「嘗める」の「舐める」の同感からくる可笑しさを笑ったりしたものだ。
今年は新天皇の即位を祝う大嘗祭があり、「嘗」の漢字が戦後生まれの世代にも知られるようになったが、戦前の祭日は、皇室の行事に沿ったものが多く、1月元旦の「四方杯拝」から始まって12日あった国の祭日のうち、神嘗祭と共に11月23日が新嘗祭(現在の勤労感謝の日)であった。
農耕国家であった古代から、わが国では五穀豊穣を祝うのが国の祭事の中心であった。今も皇室の行事の中には天皇陛下お田植えなどの形で残っている。
収穫の秋に襲来した台風19号の爪跡はあまりにも大きい。洪水で水浸しになった田畑が痛ましい。改めて国をあげて神嘗祭、新嘗祭の往時を想い出し、大嘗祭が無事成功裏に終わることを祈る。