「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

保護者会とPTA

2017-04-16 05:46:09 | 2012・1・1
松戸市の小学校の保護者会の会長の男がベトナムの少女の死体を遺棄した事件で逮捕された。男は通学路の見守り活動から非行を防止する少年補導委員を委託されていた、言ってみれば地域の名士である。一体全体、社会のきまりやおきてはどうなっているのだろうか。まるで”泥棒がお巡りさんになった”ような社会現象である。

保護者会と聞いて、僕は戦争中の国民学校時代を想い出した。あの時代も保護者会であった。誰がどのようにして選んだのか知らないが、僕の学校では、昔からの地主の素封家が会長をしていた。学校の四大節(新年、紀元節、天長節、明治節)に式典には軍服を模した国民服で参加、長々と祝辞を述べ、お祝いの饅頭を僕らに配った。

今回の事件で、松戸の小学校に保護者会的な組織があるのを知って驚いた。最近の教育問題にはうといのだが、戦後学校の保護者会は占領下、米国の教育制度をそのまま取り入れたPTAに変ったものと思っていた。しかし、どこの学校にもPTAがあるわけでもないらしい。かっては、PTAがあった学校でも廃止された学校が多いみたいだ。PTAの「T」 (先生)が会合での「P」との話合いの煩わしさが原因しているらしい。

松戸の小学校にPTAがあるのかどうか判らない。しかし、意外にも犯人が保護者会の会長だったこともあって、学校側の事件への対応がどうであったのか不明だ。犯人は、日常的には、教育に熱心な模範的な父親だったらしいが、誰も、この男の仮面は見抜けなかたのであろうか。学校側が、地域の問題について、少し、この男にまかしすぎていたのではないだろうか。占領下の教育政策だが、見習うものは見習ってよい。PTAはあったほうがよい。