「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

4月9日の”灌仏会”(花祭り)

2017-04-09 05:44:54 | 2012・1・1

4月8日はお釈迦様の誕生日、灌仏会(お花祭り)だと思い出し、昨日散歩の帰り、近所の日蓮宗の古刹にまで足を延ばしたら9日の日曜日に延期になったと看板が立っていた。最近、東京の神社仏閣では人出を見込んんで、お祭りを日曜にするところが多くなってきたが、キリストの誕生日、12月25日が26日に延期されたというのを聞いたことがない。古い頭の僕には今一つ抵抗がある。 

戦前昭和の僕が子供時代、4月8日の花祭りは学校は休みではなかったが、どこのお寺も甘茶がふるまわれ、稚児行列もあって賑やかであった。僕も遠い記憶の中に母親に連れられて行列に参加したのを今でも覚えている。花祭りに限らず、昔は子供にとって、お寺さんは身近な存在だったような気がする。葬儀だけでなく、年忌、周忌の法要にも参加する機会が多かった。80歳半ばを過ぎた僕の記憶の中にも、子供の時みた地獄絵や閻魔(えんま)像、大人から聞いた蜘蛛の糸」の説話が耳に残っている。

「道徳」が正式教科になり、戦前の「教育勅語」が云々されている、戦前「修身」教育を受けた僕らだが、振り返ってみると、”ウソをつくとエンマさんに舌を抜かれるぞ”といった類の、仏教の教えも、道徳教育に役だってきたのではないだろうか。(4月9日に延期された看板が出ている門前と桜満開の境内)