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「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

   どこへ行った日本人の道徳 高齢者の末路

2010-08-22 05:40:28 | Weblog
東京足立区の111歳のミイラ老人遺棄事件に端を発した高齢者所在不明問題は、全国
に波及し、その数は国でもはっきりと把握できていないようだ。いったい、どうなっているの
だろうか。嘆かわしき限りだ。やっぱり、この国はいつからか、先祖が営々として築いてき
たタガどこかで緩んでしまったとしか思えない。

足立区の事件のあと、現場を視察した民主党の女性議員は”これは特異の事件だ”と言っ
たが、同じような事件が東京大田区でも発覚した。今度は64歳の男が死んだ母親の遺体
の骨を砕きリュックにつめていた。二つの事件とも遺族は親の死んだあとその年金を騙しと
っていたようである。特異の事件ではなく、もしかすると他にもあるかもしれない。

戦前、僕らは教育勅語で”父母に孝に兄弟に友に夫婦相和し朋友相信じ恭倹己を持し”と
教えられてきた。この世代にとっては、とても考えられない事件である。

まさに高齢者受難の時代である。埼玉県では74歳の老人が生活保護が受けられず電気代
が払われずに熱中症で死亡した。一方、神戸では80歳代の夫婦がこれまた、誰にも介護され
ずに熱中症で死亡していた。夫人は認知症だったという。

民主党政府は後期高齢者医療制度をあたかも公約どおり廃止したようにいっているが、内容
はまだ不明で後期高齢者に必ずしも有利ではないみたいだ。しかし、マスコミはこれで後期
高齢者医療が解決したかのように報道している。一体、日本人の倫理感はどこへ行ってしまっ
たのであろうかー。