「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

         鳩山代表の危険な「靖国」発言

2009-08-13 04:55:27 | Weblog
8月15日の終戦記念日を前にまたぞろ政治家の「靖国」発言をマスコミが話題にしている。
毎年、小ブログは靖国神社参拝の本質から離れている論議は”いい加減にせよ”と書いて
きたが、今年の民主党の鳩山代表の「靖国」発言は、すこし”おかしい”というより”危険な”
発言のように僕には読みとれた。

朝日新聞朝刊(8月12日付け首都圏飯)によると、鳩山代表は靖国神社参拝について「当
然そのようなポスト(首相)に就いた時には参るつもりはない。閣僚も自粛していただきたい
たい」と語っている。問題は閣僚への自粛呼びかけである。「靖国」問題の本質は僕は個人
個人の心の問題だと思っている。他人からとやかく言われる問題ではない。鳩山代表の発
言は見方によっては全体主義の復活のようにもとれる。

総理の靖国神社参拝で印象に残っているのは、2001年、小泉純一郎氏が総理になって初
めて紋付袴でお参りした姿だ。公約では8月15日の予定だったが、なぜか13日に繰り上げ
参拝した。今でもあの”威風”が僕の目に残っている。その小泉氏でさえ、当時の閣僚に対し
て、一緒に参拝せよ、とは言わなかった。小泉内閣当時、靖国神社に参拝したのは平沼赳夫
経済担当相ほか数人にすぎなかった。

小泉内閣後の安倍、福田、麻生内閣では、この時期総理は靖国神社に参拝していないが、閣
僚に対して参拝を自粛するよう総理が呼びかけたという話は聞いたことがない。毎年総理が参拝
しなくとも閣僚の中には参拝している。今年も野田聖子・消費者行政大臣は”靖国参拝はわが
家のしきたり”と参拝を公言している。その通りなのだ。総理が自粛を号令する問題ではない。