「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

             女の直感 女の本懐

2007-12-01 07:09:24 | Weblog
小池百合子・元防衛大臣が名古屋の内外情勢調査会の会合で、守屋武昌・前防衛
事務次官の逮捕を受けて「私は在任中、女性の直感で同じ人が次官の職に4年間も
勤めることはよくない。キャップの蓋をあけなければ、ガスが充満する」と語った(時事
通信)

ずいぶん昔のことと思ったが、小池百合子防衛大臣(当時)が、次期防衛事務次官任
命をめぐり守屋事務次官(当時)と争ったのは、まだ僅か3か月前のことだ。就任して
早々、議会を欠席して訪米し米国の首脳と会って、インド洋の給油問題について了解
を求めたが、そのさいのジョークをとらえてマスコミは”マダム回転寿司”などと悪口を
言った。防衛族のドンといわれる山崎拓議員も彼女の行動を批判した。

小池百合子氏が前任の久間氏の原爆投下容認発言のあと大臣に就任したが、安倍
内閣の突然の退陣で、大臣のイスを自ら去った。在任期間は僅か3か月たらずの短
期間だったが、彼女の防衛大臣としてのプレゼンスは、僕には強烈な印象だ。

辞任に当って小池百合子氏は、次のように言ったのが、僕の記憶にある。「私は国の
防衛の任にあたっているのであって、自己防衛をしているのではない」-今思うと守屋
氏への強烈な一撃だった。さらに小池氏はこうも言っている。「国防という国政の重要
部門を担当させて貰い”女の本懐”である。国防について私は”I shall return"(私は必
帰ってくる)の気持ちでこれからもやってゆく」

”I shall return"とは第二次大戦中、マッカサー連合軍司令官が日本軍に敗退して比国
のコレフィドール島を去るとき言った言葉で不退転の意味だ。300回ものゴルフ接待漬
けで逮捕された守屋氏の"男の本懐”とはなんだったのかー。