「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

       昭和21年、復活中等(高校)野球

2007-07-27 05:37:23 | Weblog
首都圏ではまだ梅雨明け宣言もないのに僕の”夏”は終わった。毎年、僕ら
は母校の野球応援を年中行事にしているが、今年はもう早々と1回戦で敗退
してしまった。野球の応援が終わると、僕らは気抜けして”夏”が終わったも
同然な気になってしまう。

先日、新聞のスポーツ欄に昭和21年夏、戦後初の全国中等学校(高校野球)
に出場した"球児”たちの"同窓会”の記事があった、この年は甲子園が進駐
軍に接収されていて、大会は西宮球場で開催された。全国の予選を勝ち抜い
た19校が参加して浪華商業が優勝した。

僕らの母校は東京の予選第1回戦で、波華商に準決勝で敗れた東京高師付
属中学(筑波大学付属高校)に当たり18対6で負けた。昭和21年は食糧難
のピークで、5月には”米よこせ”メーデーが起き、デモ隊が皇居に押し寄せ、
僕らの学校は半日授業であった。

高師付属中との試合は同校の小石川の校庭で行われた。僕らも応援に駆け
つけたが、校庭はザリまじりで、もちろん観覧席などなく立ったまま応援した。
わが母校の選手はユニフォームもなく運動靴であった。

あれから61年、かってハラペコで白球を追った"球児”も応援に声をはりあげ
た紅顔の少年たちもすでに70歳代の後半である。周囲には”食”は満ち溢れ
ているが、残念ながら、血糖値や血圧を気にする年代になった。ただ気力だけ
は昔のままだと自負しているのだがー。