安曇野ジャズファンの雑記帳

信州に暮らすジャズファンが、聴いたCDやLPの感想、ジャズ喫茶、登山、旅行などについて綴っています。

スコット・ハミルトン「JAZZ AT THE CLUB」とアルストロメリアの話題

2020-05-23 21:00:41 | テナー・サックス

(この記事は、amebaブログに2020年5月3日に投稿したものです。4月29日から5月10日までamebaブログに投稿した記事を順次gooブログに移していますが、これはその5回目)

コロナウィルスの関係で卒業式などの式典や宴会の自粛が続き、花卉や畜産の農家が厳しい現状です。関係先から支援として、アルストロメリアと信州牛の購入依頼がきたので、購入しました。ジャズのライブも中止で実演が聴けないので、ライブ録音を聴いてみました。

SCOTT HAMILTON (スコット・ハミルトン)
JAZZ AT THE CLUB (O.A.P. RECORDS 2018年録音)

   

スコット・ハミルトン(ts, 1954年生)は、スイング系の人気テナーサックス奏者ですが、精力的に活動を続けていて、新作アルバムもたくさん出しています。どれも一定水準以上で、サイドメンと曲目で選んで購入していますが、まずは外れはありません。

メンバーは、スコット・ハミルトン(ts)、フランチェスカ・タンドイ(p、vo)、Hans Mantel(b)、Frits Landesbergen(ds)。オランダのハーグにある「Societeit De Witte」というクラブにおけるライブ録音です。タンドイ(1984年生)はイタリア出身ですが、オランダでジャズの勉強をして、そのままオランダをベースに活躍しています。

曲はよく知られたスタンダード。「Yours Is My Heart Alone」は、フランツ・レハールのオペレッタ「頬笑みの国」中の曲、「The Sheik Of Araby」(アラビアの酋長)は、ビートルズも録音しています。 

1  Yours Is My Heart Alone 
2  The Sheik Of Araby
3  Maybe You'll Be There  (歌:フランチェスカ・タンドイ)
4  Blue 'N' Boogie
5  How Deep is The Ocean
6  Old Folks
7  Estate (歌:フランチェスカ・タンドイ)
8  I'll Remember April

新型コロナウィルスで、ジャズライブに行けない日々が続いていますが、スコット・ハミルトンによる曲目紹介や、クロージングテーマが入るなど雰囲気の出ているこのアルバムは、多少ともライブに行った気分にさせてくれました。ハミルトン(ts)は、早いテンポの「Blue 'N' Boogie」やボサノヴァリズムの「How Deep is The Ocean」で素晴らしい乗りをみせ、タンドイ(p)はスイングするピアノに加え、2曲の歌がしみじみとして印象に残ります。

【スコット・ハミルトン・ホームページ】

scotthamiltonsax.com

【フランチェスカ・タンドイ・ホームページ】

francescatandoi.com

【購入したアルストロメリア】

職場に届いたアルストロメリア。切り花です。

花瓶にいけて玄関に飾りました。

たくさんあったので、キッチンにも飾りました。なお、牛肉は後日届く予定です。


秋の夜長に聴いたヴォーカルアルバム (ヨーロッパ編)

2018-10-24 20:10:06 | ヴォーカル(S~Z他)

秋の夜長はヴォーカルアルバムにも手が出ます。最近聴いた録音が新しめのアルバムを備忘的に記します。

まず、イタリアの歌手からです。シモーナ・モリナーリとダニラ・サトラーニョは、二人とも声量があり、スタンダードばかりでなくコンテンポラリー系など幅広く歌っていて、イタリア語の唄が多いのも共通しています。ジャズ系ではありませんが、キアラ・シヴェロもよかったので載せておきます。

【イタリア】

Simona Molinari (シモーナ・モリナーリ)
Egocentrica (Wea)

     

美女ジャケットということでも話題になるアルバムです。

Casa Mia (Warner Music Italia)

   

casa miaについては、拙ブログで取り上げました。そのページへのリンク Casa Mia

Danila Satragno ダニラ・サトラーニョ)
Unlupoindarsena (Onosinu Record)

   

Danila Satragnoは、ベテランの歌手で、サンレモ音楽祭での入賞経験もあります。ここでは、ダド・モロニ(p)・トリオが伴奏していますが、曲の傾向は幅広いです。なお、ジョージ・ケイブルス(p)の伴奏で、スタンダード曲を歌ったアルバムがあります。

Chiara Civello (キアラ・シヴェロ)
Last Quarter Moon (Verve)

   

ジャズではなくポップス系です。シンガー・ソングライターでもあり自作も歌っています。多分、この3人の中では知名度が最も高いのではないかと思います。

【オランダ】

オランダについては、アン・バートンやリタ・ライスのようにかつて国内盤が出された歌手もいて、親しみがあります。同様に、現在、澤野商会が積極的に国内盤を出しているフランチェスカ・タンドイの活躍が目立ちます。ただし、彼女の出身はイタリアです。もう一人、ベテランのリース・マッキントッシュも聴きました。 

Francesca Tandoi (フランチェスカ・タンドイ)
For Elvira (Atelier Sawano)

   

Wind Dance (Atelier Sawano)

   

Something Blue (Atelier Sawano)

   

タンドイは、元々ピアニストで、歌も歌いますがピアノトリオの演奏が主体です。Something Blueについては、拙ブログで取り上げました。そのページへのリンク Something Blue

Lils Mackintosh (リース・マッキントッシュ)
It's Not Perfect to be Easy (Riff)

   

1992年録音のスタンダード集で、ジャズ、ヴォーカルファン向けのアルバム。ギター・トリオ+テナーサックスの伴奏で、親しみやすい。

【スペイン】

ジョアン・チャモロ(ts,b)の教え子達の活躍が話題になりますが、その代表はアンドレア・モティス(vo,tp)でしょう。爽やかでキュートな歌声で心地よく聴けるものが多く、来日公演も聴きましたが、想像していたイメージどおりでした。チャモロやイグナシ・テラザ(p)など伴奏にも人を得ています。

Andrea Motis (アンドレア・モティス)
Feeling Good (Temps)

   

Live at Palau de la Musica (with The Valles Symphony Orchestra)  (Jazz To Jazz)

    

このアルバムには驚きました。実際にオーケストラが伴奏に当たったコンサートのライブ録音です。こういったプロジェクトの開催は、プロデューサーとしてのジョアン・チャモロの存在が大きいと思いますが、臆することのないモティスもすごい。ブックレットからコンサート時の写真を掲載しておきます。

     

アンドレア・モティスについては、拙ブログで2作取り上げました。そのページへのリンク Emotional Dance   Live at Jamboree

【デンマーク】

北欧については、シーネ・エイやイザべラ・ラングレン、セリエ・ネルゴールなど来日する人もいて、日本でもファンの多い歌手がいます。今回、シーネ・エイのアルバムを聴きました。

Sinne Eeg (シーネ・エイ)
Live at The Millfactory (Sinnemusic)

       

これは、今年の6月にシーネ・エイのライブを聴いた際に購入したものです。伴奏は、ヤコブ・クリストファーセンのピアノだけで、夜が更けたジャズクラブで聴いている感じです。シーネ・エイについては、何作か拙ブログで取り上げましたが、最新作へのリンクを貼ります。Dreams

秋の夜長に聴いた女性ボーカル(北米編)を掲載予定です。


フランチェスカ・タンドイ SOMETHING BLUE

2018-10-03 20:08:02 | ヴォーカル(E~K)

長野市の書店、平安堂東和田店に行ったら、以前はビデオ・CDレンタルのお店だったスペースが、コーヒーチェーン店の元町珈琲になっていたので入ってみました。店内はゆったりとした椅子の配置になっていて落ち着ける感じで、スピーカーからはジャズ・ヴォーカルが流れていて、たまに寄りたいお店になりました。ヴォーカルとピアノで弾き語りをする歌手を。

FRANCESCA TANDOI (フランチェスカ・タンドイ)
SOMETHING BLUE (Atelier Sawano 2014年録音)

   

スコット・ハミルトン(ts)の新作CDを買ったら、そこで、ピアノを弾いて、歌も披露していたのが、フランチェスカ・タンドイでした。ハミルトンとのコラボがよく、歌も含めて好印象だったので、彼女のリーダー作を聴いてみました。このアルバムでは、ヴォーカル入りが多くなっています。

メンバーは、フランチェスカ・タンドイ(p,vo)、Frans van Geest(b)、Frits Landesbergen(ds)。タンドイのピアノ演奏は、モンティ・アレキサンダーやタミール・ヘンデルマンを想起させるところがあり、スイングしているのに加え、外れたようなテンションの高い音は使わないので、親しみやすいです。 

曲は、有名ナンバーが「Tricotism」、「Waltz for Debby」、「That Old Feeling」、「Too Marvelous for Words」、「The Days of Wine and Roses」、「You Must Believe in Spring」、「Volare」、「Teach Me Tonight」、「Save Your Love for Me」、「Someone to Watch Over Me」に、タンドイの自作「Something Blue」と「Green Heels」の2曲を加えた12曲。インスト曲の自作も他の曲と違和感がなく、イタリア出身なので「Volare」をやっているのも嬉しいところ。

弾き語りの歌手は、結構好きなのですが、その一人にフランチェスカ・タンドイを加えることができた嬉しいアルバムです。ハスキーさがない澄んだ綺麗な声の質で、ストレートに歌い、ピアノは寛いだもので、曲の旋律を大事にしているところも好感がもてます。ヴァ―スから丁寧に歌う「That Old Feeling」、トレモロを使ったイントロ、ベースとピアノのソロが入り弾き語りの楽しさが出ている「Teach Me Tonight」、イタリア語で軽めに歌う「Volare」あたりがよく、インストではトリオが三者一体となった「Tricotism」がなかなかでした。

【フランチェスカ・タンドイ・ホームページ】

francescatandoi.com

【元町珈琲長野市東和田店】

書店の平安堂の入っている建物の半分くらいを元町珈琲が占めています。

元町珈琲入口

店内1。結構広々としています。

店内2

ブレンドを注文。

「そふとくりん」です。小倉あんをのせたものにしましたが、なかなか豪華なソフトクリームでした。

【元町珈琲東和田店】

住所:長野市東和田505-1 
電話:026-266-0870
ホームページ:motomachi-coffee.jp


スコット・ハミルトン BLUE 'N' BOOGIE

2018-09-22 20:06:06 | テナー・サックス

最近購入したモバイルパソコンの長野市の自宅以外でのインターネットとの接続は、スマホのテザリングで行っています。ところが、通信量が多く、NTTドコモとの5GBの基本契約ではまかなえず、追加でパケットの料金を払っています。これだと、通信費が嵩むばかりなので、外出時には無料のwifiスポットも使うこととし、スターバックスなど飲食店でパソコンを開く機会が増え、ついでにケーキなど食べています。最近聴く機会が多いサックス奏者の最新作。

SCOTT HAMILTON (スコット・ハミルトン)
BLUE 'N' BOOGIE (O.A.P. RECORDS 2018年録音)

   

先日、東京御茶ノ水のディスク・ユニオン「ジャズTOKYO」に入ったら、スコット・ハミルトン(ts)の新作CD2作が置いてあり、そのうちのひとつが店内のスピーカーから流れていました。相変わらずハミルトンは好調で、しばし立ち止まり聴き入り、自然と手が伸びて、その2つのアルバムを購入しました。そのうちの一枚が、この「Blue 'N' Boogie」です。

メンバーは、スコット・ハミルトン(ts)、フランチェスカ・タンドイ(p,vo)、Hans  Mantel(b)、Frits  Landesbergen(ds)。オランダにおけるスタジオ録音ですが、同じメンバーによるライブ盤が同レーベルから出されていて、それも購入しました。タンドイは、イタリア出身ですが、オランダでジャズを勉強して、そのまま同国で活動しています。ここでは歌も3曲披露しています。

曲はスタンダードです。「How Deep Is The Ocean」、「Blue 'N' Boogie」、 「Body and Soul」、「This Can't Be Love」、「Come Sunday」、「Who Can I Turn To」、「Maybe You'll Be There」、「Yours Is My Heart Alone」、「Estate」、「The Sheik of Araby」(アラビアの酋長)の全10曲。「Yours Is My Heart Alone」(君こそわが心の全て)は、フランツ・レハールのオペレッタ「微笑みの国」からの曲で、フランク・シナトラなどが歌っています。

ベテランのスコット・ハミルトン(ts)が縦横無尽なプレイを行い、フランチェスカ・タンドイ(p,歌)が、予想外に健闘していて、スイング系に連なるモダンジャズを堪能しました。ハミルトンが切れのよいフレーズを吹き、圧倒的にスイングしている「Blue 'N' Boogie」、タンドイの唄とピアノに加えて、ハミルトンのソロが光彩をを放っている「This Can't Be Love」の2曲は素晴らしい。ハミルトン(ts)が寂寥感を漂わせて吹いているバラード「Come Sunday」、ボッサでタンドイがささやくように唄った「Estate」も印象に残ります。 

【スコット・ハミルトン・ホームページ】

scotthamiltonsax.com

【フランチェスカ・タンドイ・ホームページ】

francescatandoi.com

充実したホームページで、情報量が豊富です。現在の活動状況もわかります。

 【スターバックス長野駅前店、スイートポテトシフォンケーキ】

以下スマホによる撮影でボケてしまいました。

   

店内

   

スターバックスの無料wifiに接続しようとしているところ。

   

ネットに接続した自分のパソコンです。

   

新作のスィートポテトシフォンケーキが美味しそうだったので、つい手が伸びました。

   

珈琲とスィートポテトシフォンケーキ。