安曇野ジャズファンの雑記帳

信州に暮らすジャズファンが、聴いたCDやLPの感想、ジャズ喫茶、登山、旅行などについて綴っています。

イーデン・アトウッド A NIGHT IN THE LIFE

2015-10-21 21:59:18 | ヴォーカル(E~K)

JR長野駅の東口にある「松栄寿司」というお店で宴会を行いしました。長野駅は、善光寺に通じている西口がメインで、反対側の東口一帯は土地区画整理事業に伴う道路整備が行われているなど、まだ途上といったところです。それでも、飲食店の立地などがぼつぼつとあるので、夕方以降もいくらか明るくなってきました。タイトルに夜が入っています。

EDEN ATWOOD (イーデン・アトウッド)
A NIGHT IN THE LIFE (Concord 1996年録音)

   

コンコード・レーベルにおけるイーデン・アトウッド(vo)の第4作目のアルバムで、録音した年の秋に富士通コンコードジャズフェスティヴァルで、初来日をしています。その後、数年間は活発な活動が行われなかっただけに、コンコードへの一連の録音はアトウッドのファンへのいい贈り物になりました。このアルバムは、バラード系の歌が多く収録されていて、秋の夜長にじっくりと耳を傾けるのに相応しいものです。

メンバーは、イーデン・アトウッド(vo)、ジュレミー・カーン(p)、ラリー・コフート(b)、ジョエル・スペンサー(ds)。ゲストとして、クリス・ポッター(ts)が4曲に加わっています。ピアノトリオは、彼女のレギュラーの伴奏メンバーです。ピアノトリオの伴奏が基本ですが、ヴォーカルとピアノとのデュオ、ピアノとベースの伴奏、クリス・ポッターのテナーが入るものなど、曲により変化がつけられています。

曲はほぼスタンダードです。「When The Sun Comes Out」、「I've Grown Accustomed to His Face」、「Willow Weep For Me」、「The Folks Who Live on The Hill」、「If I Love Again」、「I Could Have Told You」、「Spring Can Really Hang You Up The Most」、メドレーで「Lost in The Stars」と「So Many Stars」、「You Taught My Heart to Sing」、「Why Did I Choose You?」、「Moon River」の全11トラック12曲。「You Taught My Heart to Sing」は、マッコイ・タイナーの曲に、サミー・カーンが詞をつけたもので珍しい。ダイアン・リーヴスも歌っているようです。

イーデン・アトウッド(vo)の素晴らしいヴォーカルを楽しめるアルバムで、ことにバラード系のものが語りかけるようで印象的。「When The Sun Comes Out」や「The Folks Who Live on The Hill」など歌い回しに個性が出ていますが、全く自然に聴こえます。颯爽とスイングし、クリス・ポッター(ts)のソロも入る「If I Love Again」やベースだけの伴奏で歌うバラード「Moon River」なども忘れられません。ジュレミー・カーン(p)の伴奏やソロは彼女の歌に丁寧によりそい抒情的で美しい。

【JR長野駅東口夜景、松栄寿司東口店】

   

長野駅東口。階段(エスカレーターも設置)を上がったところが新幹線乗り場になります。手前の方はペデストリアンデッキです。

   

駅東口からペデストリアンデッキが道路をまたいで反対側まで伸びています。

   

中央のモニュメントは、長野オリンピック開催10周年記念で設置されたもの。後方は、バスの駐停車場とJR東日本長野支社。

   

駅東口を出て右に折れて、宴会会場の「松栄寿司」に向かうところ。

松栄寿司東口店住所:長野市大字栗田286-24
松栄寿司東口店電話番号:026-268-1717
松栄寿司東口店ホームページ:h-matsue  


乗鞍高原と上高地からの山岳風景

2015-10-19 21:54:57 | 登山・ハイキング

先週、松本市安曇方面に所用があって出かけてきました。日程の関係でほとんど時間がとれなかったのですが、乗鞍と上高地で山を撮ることができました。乗鞍岳や穂高連峰は深秋の装いで、冬が近いことを感じさせました。上高地は、午後4時ごろだったにもかかわらず、外国人を含む多くのお客様がいたのには驚きました。当日は快晴で、訪れた方は穂高連峰の景色を堪能されたのではないでしょうか。

(乗鞍高原)

   

乗鞍観光センター駐車場からの乗鞍岳

   

乗鞍観光センター付近の紅葉

   

位ヶ原山荘前から見た乗鞍岳。うっすらと冠雪しています。

   

同じく位ヶ原山荘から。山の裾野の右端くらいが畳平でしょうか。

   

位ヶ原山荘から東方向の景色。

   

位ヶ原山荘から少し下った道路からの乗鞍高原。

(上高地)

   

バスセンター。大勢のお客様がバスを待っています。

   

梓川河畔からの穂高連峰。

   

看板に山の名前が書いてあったので、参考に撮ってきました。

   

河童橋手前からの穂高連峰。

   

河童橋の上から撮った穂高連峰。西日が眩しくて影も出来ていますが、雄大なことこの上ありませんでした。

   

河童橋からの穂高連峰(拡大)

   

明神岳

   

河童橋から東の方向の山。実際には素晴らしい色彩でした。

   

河童橋。中国やヨーロッパからの方など外国の方が大勢いました。

   

上高地バスセンター駐車場からの穂高連峰。樹木と険しい岩とのコントラストが面白かったので、撮ってみました。西穂高岳や独標が見えます。

   

梓川河畔の散歩道。

随分前に、上高地から槍ヶ岳や西穂高岳に登ったことはありますが、来年あたり難しいところは避けて、どこかへ登りたいと考えながら松本市内に戻ってきました。例えば、岐阜県平湯からロープウェーを使い西穂高岳に登り、山荘や西穂高岳の独標あたりまで行き、帰りもロープウェーで平湯へ下りるコースや、西穂高岳から帰りだけ上高地へ下りてくるのもいいかなどと思いを巡らせています。


ウラジミール・シャフラノフ FROM RUSSIA WITH LOVE

2015-10-18 10:01:52 | ピアノ・トリオ

僕は、もともとクラシックが好きで、そこからジャズを聴きだしているので、クラシックとジャズを橋渡ししている曲には関心があります。ウラジミール・シャフラノフのこのアルバムを聴いていると、ロシア民謡ばかりでなくクラシックの大作曲家のメロディがいくつも出てきて、クラシックのムードも味わえて面白いので取り上げてみました。「ロシアより愛をこめて」とされたタイトルからは、映画音楽集と勘違いしそうです。

VLADIMIR SHAFRANOV (ウラジミール・シャフラノフ)
FROM RUSSIA WITH LOVE (VENUS 2015年録音)

   

このCDは、ウラジミール・シャフラノフ(P)のライブに出かけた際に会場で購入した彼の最新作です。有名な曲がが多く企画性が強いですが、それぞれモダンジャズ化されています。こういったロシアのメロディは、シャフラノフが慣れ親しんでいたものに違いありませんが、ボサノヴァあり、サンバあり、ストレートな4ビートありと、多様な編曲がされています。

メンバーは、ウラジミール・シャフラノフ(P)、ハンス・バッケンルート(b)、ベント・スタルック(ds)。シャフラノフは、1948年ロシアのセント・ぺテルスブルグの生まれで、フィンランドに渡りジャズをプレイし、1983年から10数年にわたりニューヨークを中心として活動し、フィンランドに帰国後は、オーランド諸島の小さな島に住んでいるそうです。録音は、ストックホルムで行われていて、リズムの二人はスウェーデンのベテランミュージシャン。

曲は、「Midnight in Moscow」(モスクワの夜はふけて)、チャイコフスキー作「Barcarolle(舟歌)」、「霧のカレリア~トロイカ」、ショスタコーヴィッチ作「Valse No.2}、「Dark Eyes」(黒い瞳)、ボロディン作「Baubles, Bangles and Beads」(ビーズと腕輪)、「Vem Kan Segla」、「From Russia With Love」(ロシアより愛をこめて)、ラフマニノフ作「Full Moon And Empty Arms」、「Midnight in Moscow」の11曲。「Vem Kan Segla」は、シャフラノフが住んでいるオーランド地方に伝わる曲。ラフマニノフの曲はポップス化されていますが、元は、ピアノ協奏曲第2番第3楽章です。

知っている原メロディが多く、それが変幻自在に扱われていて、シャフラノフ(p)のピア二スティックな面に触れることが出来たアルバム。ショスタコーヴィッチのジャズ組曲よりワルツが取り上げられたのはびっくりしましたが、ロシア出身のシャフラノフならではの選曲でしょう。「Full Moon and Empty Arms」は、憂いを帯びたラフマニノフのメロディを奏でていきますが、途中からハードな4ビートで変奏が行われ、ダイナミックでよかった。「Dark Eyes」(黒い瞳)や「From Russia With Love」など親しみのあるお楽しみメロディも流れます。

【ラフマニノフ ピアノ協奏曲第2番・第3番】

ラフマニノフのピアノ・コンチェルトを話題にしたので、彼がピアノを弾いている録音を聴いてみました。さすがに音質はよくないですが、ロマン溢れる演奏に聴こえます。

   

セルゲイ・ラフマニノフ(p)、レオポルド・ストコフスキー(指揮)、ユージン・オーマンディ(指揮)、フィラデルフィア管弦楽団。1929年、1939年録音。ナクソス・ヒストリカルシリーズの一枚。NAXOS 8.110601


苗場山登山後の切明温泉など (長野県下水内郡栄村)

2015-10-16 21:57:42 | 登山・ハイキング

10月10日に苗場山に登山に行きましたが、三合目の登山口の駐車場に戻ったあと、引き続いて、栄村秋山郷の切明温泉などに寄ってきました。3連休の初日ということもあってか、訪れる人も多く、車やバイクを多数見かけました。道路は、新潟県津南町から秋山郷まで入口は狭いところもありますが、秋山郷の中は2車線が確保されるなど走行しやすくなっていました。

【大瀬(おぜ)の滝】

苗場山を水源とする小赤沢川のやや上流にある落差15メートルの滝。小赤沢登山ルートの一合目に当たりますが、ほとんどの人が車で三合目駐車場まで行くので、通り過ぎてしまうかもしれません。温泉成分が混じっているのか、滝つぼの水の色が、グリーンやブルー系の色が入っているように見えます。

   

   

   

【切明温泉 雄川閣】

住所:長野県下水内郡栄村堺17878−3
電話:025-767-2252
ホームページ:雄川閣    外来入浴は500円です。 

   

秋山郷には8つの温泉がありますが、規模が大きく、河原にも温泉が湧出している切明温泉を訪れました。

   

スコップがあります。対岸の中津川の河原に湧出している天然温泉がありますが、河原を掘って湯船を作ったり、お湯加減の調節に使うものです。

   

この橋を渡って、温泉の湧いている河原に下りて行きます。

   

橋の上からの中津川。ちょうど写真の真ん中あたりが温泉の湧いているところになります。

   

真ん中左あたりに入浴している人が見えます。川岸の近くにも湧出しているところはありましたが、熱くてびっくりしました。足湯でもと思ったのですが、スコップで湯船を作り、湯加減の調節が必要です。僕らは、雄川閣の中の温泉に入りました。

【平家茶屋】

国道405号線の前倉橋を渡ったところにあります。岩魚の塩焼き(500円)が名物。山菜やきのこなども季節によってはあるようです。
電話:0257-67-2266
営業:8:00~18:00 (定休日なし)

   

   

きのこ汁(300円)。天然のものが入っていますが、この季節だけでしょう。登山の後の「きのこ汁」は暖かくて最高でした。

   

中津川の渓谷の様子。この渓谷美はなかなかのもので、撮影スポットとしても平家茶屋周辺はよさそうです。


ジェシー・デイヴィス HIGH STANDARDS

2015-10-14 22:11:30 | アルト・サックス

長野市の自宅近くにあった珈琲豆の販売店「豆の木」が、土地区画整理事業で入居していた建物がなくなるのを契機に、出身の神戸市の方に移転してしまいました。贔屓にしていただけに困っていたのですが、長野市北部に開店1周年になる「新井商店」という珈琲豆専門店を見つけたので、試しに「ケニア」を買ってみました。酸味もありますが、しっかりとした濃いめの味でした。その珈琲を飲みながら聴いたアルバム。

JESSE DAVIS (ジェシー・デイヴィス)
HIGH STANDARDS (Concord Jazz 1994年録音) 

   

ジェシー・デイヴィス(as)は、最近のアルト・サックス奏者の中では好きなミュージシャンです。キャノンボール・アダレイの後を継ぐといっていいスタイルで、音色もふくよかできつさがありません。初期にはコンコード・レーベルにアルバムがありますが、これはフロントが3管編成で、ハードバップ、新主流派の系統に属する活きのいいアルバムです。

メンバーは、ジェシー・デイヴィス(as)、ダド・モロニ(p)、ピーター・ワシントン(b)、ルイス・ナッシュ(ds)、ニコラス・ペイトン(tp)、ロバート・トロワ—ズ(tb)。デイヴィスは、1965年生まれなので、まだ30歳手前でしたが、他のメンバーもそれぞれ当時の若手が起用されていて、フレッシュな顔ぶれとなっています。2曲を除き吹いている、ニコラス・ペイトン(tp)のプレイも期待できます。

曲は、ジェシー・デイヴィスの自作が、「Isms」、「Hues」、「Just A Little Blues」、メンバーのRobert Trowers作の「Rush Hour」、ホレス・シルヴァーの「Peace」、ジュニア・マンスの「Jubilation」、ウェイン・ショーターの「The Big Push」、タッド・ダメロンの「On A Misty Night」、スタンダードの「I Hear A Rhapsody」と「Strike Up The Band」の全10曲。スタンダードとともに、モダンジャズの名曲が取り上げられています。

3管編成を生かしたハーモニーも聴かれる新主流派的な演奏が聴けます。1曲目の「Rush Hour」は、テーマやモーダルなハーモニー、はじけるようなリズムと最盛期のジャズメッセンジャーズを髣髴とさせる演奏。やはりアップテンポの「Strike Up The Band」も勢いのある演奏でよかった。この2曲では、ニコラス・ペイトン(tp)がフレディ・ハバードばりにバリバリと吹き、ジェシー・デイヴィス(as)もエキサイティングなプレイでなかなか聴かせます。最後の「Just A Little Blues」は、文字どおりリラックスしたブルージーな演奏。

【珈琲豆 新井商店】

住所:長野県長野市三輪10-4-10
電話:026-217-1012 
ホームページ:珈琲豆 新井商店(Facebook) 

      

   

店内では、試飲をして買うことができます。オーナーは、こちらのお店を開く前は、焙煎メーカーの社員だったそうで、珈琲に関していろいろと詳しく、好みを言えば、それに応じたものを飲ませてくれます。

   

今回購入したのは、ケニアです。

   

開店1周年で、インドネシア コピ・ルアックなる珈琲をプレゼントしてくれました。