先日、新たにパスポートを取得したら、前に比べて厚くなったので驚きました。所持者の情報が電子データとしてICチップ化され、それが埋め込まれたページがあるためだと、窓口では説明をしてくれ、パソコンで情報を表示してくれました。便利になったものです。受け取りを待つ人も2~3人いて、ここ長野でも、観光やビジネスで外国に出かける人は相変わらず多いようです。英国生まれですが、米国に移住した歌手。
DOROTHY CARLESS (ドロシー・ケアレス)
THE CARLESS TORCH (HI FI 1957年録音)
ドロシー・ケアレスの、この第1作目は、HI-FIレーベルというレーベルの魅力と、伴奏がバーニー・ケッセル・トリオ、そして歌の魅力もかなりあるので、探しているヴォーカルファンもいらっしゃるのではないでしょうか。僕は、フレッシュサウンドの再発LPで聴いていましたが、2イン1のCDが近年再発されたので、そちらも入手しました。
彼女は、英国生まれで、米国に渡り、そのまま米国に住み続けました。彼女の妹は、歌手のキャロル・カーで、、才能に恵まれた姉妹だったといえましょう。伴奏は、バーニー・ケッセル・トリオで、ケッセルのギターは間違いないところですが、他にベース、そして、ヴァイブ、ドラムス、チェレスタ(誤りかもしれません。)の持ち替えが1人で、計3人という編成と推測しています。
曲は、「Baby, Baby, You're The One」、「Here Lies Love」、「It's Easy to Remember」、「Love Letters in The Sand」(砂に書いたラブ・レター)、「Ev'ry Time We Say Goodbye」(いつもさよならを)、「Bidein' My Time」、「Hello, My Lover, Goodbye」、「Too Late Now」、「My Old Flame」、「I Don't Want to Cry Anymore」、「I'll Never be The Same」、「For Every Man There's a Woman」の12曲。内容からすると、いわゆるトーチ・ソング(失恋ソング)集といっていいでしょう。
ケアレスの落ち着いた歌い方と、ケッセル・トリオが曲によくあった伴奏をつけていて、静かな部屋で灯りを落として聴きたくなります。中でも、「Here Lies Love」(「ここに愛あり」とでも訳しますか。)は、クリス・コナーも歌っている哀調を帯びた曲で、ケアレスのやや暗めの声質にぴったりです。「It's Easy to Remember」、「Ev'ry Time We Say Goodbye」と、ちょっと悲しみを湛えた表情が出ています。「Love Letters in The Sand」は、1957年のパット・ブーンによるリヴァイヴァル・ヒットを受けて選曲したのではないかと、勝手に楽しい想像をしています。