客人を招き入れることは楽しいものです。
招かれることの意義は、招かれた人にとって、また招かれなかった人にとっても、招く側の思いよりも強いものになります。
招き招かれることが、国交という大事にかかわりをもつと、招き方もまた重みを増してきます。
相手次第で、隣国のよしみなどと軽い気持ちが許されないこともあります。
相手国が、招かれたのではなく、望まれての訪問と解し、訪問の労に報いる大きな見返りや次の外交手段への強固な連結材料を持ち帰ろうとしていることもあります。
招待というたった数日の出来事が、相手国の遠大な覇権計画に乗って、にじり寄りに潤滑油の役割を果たすこともあります。
うかうかとした国賓扱いなどは、とんでもない愚挙でしかありません。
約束は破るためにあるという国に、紳士ぶって見せる必要は全くないので、口約束のうちにさっさとチャラ宣言をしておくことを望みます。