オリンピックのマラソン会場を、開催期日の10ヶ月前になってから、全然別のところに変えろと決め、それに従えという横暴がまかり通っています。
理由は暑いからというだけのこと、北国の人が不利だからということしか考えられません。
マラソン以外の競技でも暑いのは同じです。
耐久力も含めてのマラソン競技なので、一競技時間が長いことを理由にはしにくいでしょう。
エアコンに慣れてひ弱になった人間が、暑さを避けたければ、はじめから全体の時期をずらせばよかったので、時間調整という方法もないわけではありません。
急に変えようという話が、なぜどこから持ち上がったのかも知らされずに、費用の話ばかりが騒がれているのも奇妙なことです。
こんな横暴に、なぜすぐに従ってしまうのか、それは横槍には従うものというおかしな習性が日本人についてしまい、信奉のようになっているのではないかと思うのです。
ものごとは、淡々と進むよりは横槍が入ると面白く見えます。
当事者の迷惑はニュースにならなくても、横槍はニュースに仕立てるには格好の材料です。
このオリンピックも、競技場や交通施設の問題で、何度か横槍が入り、進行を妨げられてきました。
始めのほうで横槍を入れた人が、今になって別の横槍で責められ、横槍競争のような皮肉なことにもなっています。
横槍の理由に、安全、健康などともっともらしい名目がつけられても、およそこじ付けに過ぎません。
何か別の大きなたくらみの中で、ころ合いを見計らって槍が突き出されることもあるのだということに注意を向けなけれがならないでしょう。